一般社団法人コーチング心理学協会 / AI×コーチング心理学研究所 / AI×GROW/AI×PDCA ワークシート
Q. このワークシートは何をするものですか?
A. GROWモデルまたはPDCAサイクルの各段階の問いに記入すると、AIに渡せる形のシートが生成されるツールです。頭の中で考えるより、書いて外に出したほうが整理が進みます。そして書いたものがあれば、AIは一般論ではなくあなたの状況について応答できます。
コーチングでは、問いに答える作業そのものに意味があります。このワークシートは、その作業を一人でも進められるように設計しています。AIに渡すのは、書き終えたあとです。先にAIに聞くと、自分の言葉が出てくる前にAIの言葉が入ってしまいます。
これから何をするかを決めたいとき。目標・現状・選択肢・意思の4段階で考えを整理します。
どこへ向かうのかを決める
この件で、何が達成できたら満足だと言えますか。
ヒント:できるだけ「状態」で書いてみてください。「頑張る」ではなく「〜になっている」の形です。
達成できたかどうかを、どうやって確かめますか。
ヒント:他の人が見ても分かる形にできると、後の振り返りが楽になります。
いつまでに、そしてそれはあなたの何につながりますか。
ヒント:「なぜ」の部分が価値観です。ここが曖昧だと、後で動機が続きにくくなります。
今どこにいるのかを確かめる
評価や感想を入れず、起きている事実だけを書いてください。
ヒント:「うまくいっていない」は評価です。「〜が2件あった」が事実です。
この件について、すでにできていることを挙げてください。
ヒント:数えにくいものですが、ここが後の自信の土台になります。最低3つ挙げてみてください。
前に進むのを妨げているものは何ですか。
ヒント:自分の内側の要因と、外側の状況の要因を、分けて書けると扱いやすくなります。
進める道をできるだけ多く見つける
今の時点で思いつく方法を、実現性を考えずに挙げてください。
ヒント:評価しながら書くと数が出ません。まず並べて、選ぶのは後にします。
時間もお金も立場も制約がないとしたら、どんな方法がありますか。
ヒント:非現実的で構いません。ここから現実的な案のヒントが出ることがあります。
選ぶときに、あなたが外せない条件は何ですか。
ヒント:基準を先に決めておくと、案が多くても決められます。
何を、いつやるかを決めて動く
明日、15分以内でできる最初の一歩は何ですか。
ヒント:大きすぎる一歩は動きません。15分に収まる大きさまで小さくします。
それを、いつ、どこでやりますか。
ヒント:「いつ・どこで」まで決めると、実行率が上がることが知られています。
うまくいかなかったとき、何をしますか。
ヒント:止まる前に戻り方を決めておくと、再開が早くなります。
決めたことを回して良くしていきたいとき。計画・行動・評価・改善の1周分を記録します。
何を、どの順番で、どこまでやるか
今回の1周で、何をどこまでやりますか。
ヒント:1周を短くするほど回しやすくなります。1〜2週間が扱いやすい長さです。
どうなったら「やった」と言えますか。
ヒント:量だけでなく、やり方の目印も入れておくと、後で改善点が見えます。
実際に使える時間はどれくらいですか。何が心配ですか。
ヒント:心配ごとを先に書いておくと、後の評価が「自分のせい」になりにくくなります。
実際に何をしたか
実際にやったことを、事実だけで書いてください。
ヒント:できなかったことも、そのまま書いてください。ここは評価の場ではありません。
うまく進んだのは、どんなときでしたか。
ヒント:「なぜうまくいったか」より「どんなときだったか」を先に書くのがコツです。
手が止まったのは、どんなときでしたか。
ヒント:自分の性格ではなく、場面や条件として書けると、次の改善につながります。
やってみた結果を確かめる
この1周で進んだことを、5つ挙げてください。
ヒント:小さくて構いません。5つという数を先に決めると、探す作業が発生します。
やってみて、事実として分かったことは何ですか。
ヒント:「頑張りが足りなかった」は事実ではありません。条件と結果の関係を書きます。
計画を立てた時点で、想定していなかったことは何ですか。
ヒント:ここは後でAIに問い返してもらうと、自分では気づけない点が出ることがあります。
次にどうするかを決める
次の1周で変えることを、1つだけ決めてください。
ヒント:一度にたくさん変えると、何が効いたか分からなくなります。1つで十分です。
その変更を、次の計画のどこに組み込みますか。
ヒント:「気をつける」では入りません。手順のどこに置くかまで決めます。
今回は変えずに続けることは何ですか。
ヒント:変えないと決めることも、立派な改善です。比較の基準が残ります。
下の内容が、AIに渡すシートです。記入した欄だけが含まれます。内容を書き足したい場合は、上の欄に戻って追記してから作り直してください。
ボタンを押すと、シートと依頼文をまとめてコピーします。ChatGPTやClaudeなどに貼り付けてお使いください。
| ボタン | こんなときに | AIに何を頼んでいるか |
|---|---|---|
| シートをそのままコピー | 自分で使いたいとき・記録したいとき | 依頼文は付きません。シートのみ |
| 問いを立ててもらう | 考えを深めたいとき | 助言ではなく、問いを5つ。一度に1つずつ |
| 見落としを指摘してもらう | 前提を疑いたいとき | 事実の整理→前提3つ→質問3つ。解決策は出さない |
| 行動を具体化してもらう | 動きたいが決まらないとき | 15分以内の一歩を含む3案と、つまずいたときの代替案 |
| 強みと資源を見つけてもらう | 自信が持てないとき | 書いた内容から読み取れる強みだけを、断定せずに |
| 次の1周を設計してもらう | 次のサイクルに進むとき | 引き継ぐこと→変更点を1つに絞る問い→計画の形へ |
| 手順 | やること | コツ |
|---|---|---|
| 1 | シートを選ぶ | これから決めるならGROW、回して良くするならPDCA |
| 2 | テーマを1行で書く | 大きすぎるテーマは扱いにくい。1つに絞る |
| 3 | 各欄に記入する | 書けるところだけでよい。空欄はシートに含まれない |
| 4 | シートを作成する | 何度でも作り直せる。追記してから再作成してよい |
| 5 | 目的に合うボタンでコピー | 今の自分に必要なものを1つ選ぶ |
| 6 | AIに貼り付けて対話する | AIの答えをそのまま使わず、自分の言葉に書き直す |
頭の中だけで考えていることを、書いて外に出します。書き出すだけでも整理は進みます。AIに渡すのはそのあとです。
対話の前に本人が記入し、当日はそれを見ながら話します。提出を求めると本音が書かれにくいため、話したい範囲だけを持ってきてもらう形が扱いやすいでしょう。
空欄のまま印刷して手書き用に使えます。記入後にAIへ渡す体験まで含めると、AI活用の演習にもなります。
各段階の問いの立て方は AI×GROWモデル と AI×PDCA で詳しく解説しています。自分がどの段階でつまずきやすいかを知りたい方は、AIGROW尺度(方向を決める力)と AIPDCA尺度(回して良くする力)をお試しください。
ワークシートの使い方
GROWモデルまたはPDCAサイクルの各段階の問いに記入していくと、AIにそのまま貼り付けられる形のシートが生成されるツールです。記入した内容と、AIへの依頼文をまとめてコピーできるため、貼り付けるだけで分析や問いかけを受けられます。
これから何をするかを決めたいときはGROW、決めたことを回して良くしていきたいときはPDCAが向いています。方向が定まっていない状態でPDCAを回すと、進んでいる感覚はあっても方向が定まらないことがあります。迷う場合はGROWから始めてください。
埋まっている欄だけでシートが作られます。空欄はシートに含まれません。まず書けるところだけ書いて、AIに「足りない部分を尋ねる質問をしてください」と頼むという使い方もできます。
保存されません。入力はすべてブラウザの中だけで処理され、どこにも送信されません。画面を閉じたり再読み込みしたりすると内容は消えます。残したい場合は、テキストファイルとして保存するか、印刷してください。
できます。「印刷する」ボタンを押すと、ヘッダーやナビゲーションを除いた記入欄だけが印刷されます。研修やワークショップで配布する場合は、空欄のまま印刷して手書き用に使うこともできます。
AIとの使い方
まず全体を見せたいときは「シートをそのままコピー」、考えを深めたいときは「問いを立ててもらう」、前提を疑いたいときは「見落としを指摘してもらう」、動きたいときは「行動を具体化してもらう」、自信を持ちたいときは「強みと資源を見つけてもらう」、次の周を始めるときは「次の1周を設計してもらう」が目安です。
ChatGPT、Claude、Geminiなど、文章を貼り付けて対話できるものであれば使えます。コピーされるのは通常のテキストなので、特別な設定は不要です。無料版でも問題なく動きます。
「助言ではなく質問をしてください」「一度に1つだけ質問してください」と続けて伝えると軌道が戻ります。依頼文にはこの指定を含めていますが、対話が長くなるとAIが助言に流れやすくなるため、途中で伝え直すのが有効です。
所属先や個人が特定できる情報、人事評価に関する内容、健康や家族に関する機微な情報は入力しないでください。社名や人名は「勤務先」「上司」といった一般名詞に置き換えても、相談の質はほとんど変わりません。
その違和感のほうを信じてよい場面が多くあります。AIは、あなたが書いた文章の範囲しか知りません。書かなかったことは分析にも現れません。違和感の理由を書き出して伝えると、対話がより自分に近づきます。
研修・1on1での活用
個人の利用は無料です。教育・研究(非営利)の場合も自由にご活用いただけます。ビジネス・商用でご利用の場合は、当協会の資格または関連する資格を取得いただくか、法人契約などが必要になりますので、必ずご連絡をお願いいたします。
使えます。部下の方に事前にGROWシートを記入してもらい、当日はそれを見ながら対話するという進め方があります。ただし提出を求めると本音が書かれにくくなるため、本人が話したい範囲だけを持ってきてもらう形をおすすめします。
できますが、Realityの「妨げているもの」やWillの記入は、他の人がいると書きにくくなることがあります。記入は個別に行い、共有は本人が選んだ範囲だけにするほうが、内容の質が保たれます。
AIを使いこなす鍵は、AIの操作方法ではなく「どんな問いを立て、何を振り返るか」です。コーチング心理学協会では、質問・目標設定・フィードバック・強みの活用を、演習中心のワークショップで学べます。
ご相談・ご提案の段階で費用はかかりません。