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一般社団法人コーチング心理学協会 / AI×コーチング心理学研究所 / AIGROW尺度 / AIGROW 4因子・12項目の詳細解説

AIGROW 4因子・12項目の詳細解説
各項目が見ているものと、5段階の読み方

結論:12の項目は、それぞれ少しずつ違うものを見ています。同じ因子の中でも、たとえばWill因子の3項目は「始める力」「続ける力」「立て直す力」という別々の力に対応しています。項目ごとの違いを知ると、結果の読み方が一段深くなります。

このページでは、AIGROW尺度の4因子と12項目について、診断結果の画面よりも詳しく解説します。各項目が何を見ているのか、5段階それぞれをどう読めばよいのか、そして具体的に何を試せるのかまでを、因子ごとにまとめています。

Q. まだ診断を受けていなくても読めますか?

A. 読めます。ただし、先に因子構造や採点方法を知ってしまうと、無意識にそれに合わせた回答になりやすくなります。結果を正直に受け取りたい場合は、先に診断を受けてからこのページを読むことをおすすめします。

診断を受けるページはこちら(全12項目・約3〜5分・無料)

因子対応するGROWの段階3項目が見ている3つの働き
AI目標設定(Goal)G|目標決める/価値観と結びつける/思い描く
AI現状分析(Reality)R|現状客観的に眺める/強みと課題を分ける/課題を絞る
AI選択肢(Options)O|選択肢広げる/比べる/自分の形にする
AI前進(Will)W|意思・行動始める/続ける/立て直す
01

AI目標設定(Goal)|Goal

AIとの対話を通して、自分が本当に望んでいることを言葉にし、輪郭のはっきりした目標に変えていく力です。

この因子の定義

GROWモデルの最初の段階である「Goal(目標)」は、対話の行き先を決める段階です。この因子が測っているのは、AIに目標を決めてもらう力ではなく、AIとのやりとりを通して、自分の中にすでにある願いを、自分の言葉で明確にしていく力です。
3つの項目は、それぞれ少しずつ違う側面を見ています。1つめは「目標をはっきり定められるという手ごたえ」、2つめは「価値観という土台とつなげて目標を立てられること」、3つめは「未来の場面を具体的に思い描けること」です。つまりこの因子は、決める・根づかせる・描くという3つの働きの合成として理解できます。

なぜこの力が意味を持つのか

心理学では、あいまいな目標より具体的な目標のほうが行動につながりやすいことが繰り返し報告されています。また、外から与えられた目標より、自分の価値観と結びついた目標のほうが長続きしやすいとも言われます。AIは、思いつきの段階の言葉を「いつ・何を・どうなったら達成か」に整理し直したり、「なぜそれをやりたいのか」を何度も角度を変えて尋ねたりすることが得意です。この因子が高いほど、そうしたAIの働きを、自分の目標づくりに引き寄せて使えている状態と考えられます。

3つの項目が、それぞれ見ているもの

項目質問文この項目が見ているもの
AIG01AIを活用して、自分の目標をはっきりと定められる自信がある。目標を明確にする作業そのものへの手ごたえ(自己効力感)を見ています。
AIG02AIの質問をもとに、自分の価値観を整理して目標を立てられる。目標を、自分が大切にしているもの(価値観)と結びつけられているかを見ています。
AIG03AIを活用して、より具体的なビジョンを描けると感じる。未来像の解像度、つまり達成した場面をどれだけ細かく思い描けるかを見ています。

強く当てはまるとき、実際に何が起きているか

項目の文章だけでは、どのくらいの状態を「当てはまる」と考えればよいか迷うことがあります。目安として、それぞれの項目に強く当てはまるときの具体的な様子を挙げます。

項目この項目に強く当てはまるとき、実際に起きていること
AIG01「なんとなくやりたいこと」を、AIとの数回のやりとりで「今月中に◯◯を終える」という形にまで絞り込めている状態です。
AIG02AIに「なぜそれが大事なのですか」と何度か問い返されるうちに、自分でも気づいていなかった動機が言葉になっていく状態です。
AIG03「達成した日の朝、自分は何をしていて、誰とどんな会話をしているか」まで描けている状態です。

5段階それぞれの読み方

ご自身の得点段階だけでなく、前後の段階も読んでみると、次にどんな変化が起きうるかが見えてきます。境目の点数だった方は、両方を読み比べてみてください。

かなり高い12〜15点

AIとの対話を、目標づくりの場としてかなり自在に使いこなしている様子がうかがえます。3つの項目すべてに強い手ごたえがあるということは、「決める」「価値観とつなげる」「思い描く」の3つが揃っているということです。この状態では、AIから返ってきた案をそのまま採用するのではなく、「これは自分の言葉ではない」と感じたら書き換える、という判断が自然にできているのではないでしょうか。目標設定はコーチングの入口であり、ここが定まると後の段階がぐっと進めやすくなります。
この強みの活かし方:周囲に目標づくりで迷っている方がいたら、「AIにどんな問いを投げると考えが進んだか」を具体的に共有してみると、大きな助けになるかもしれません。問いの立て方は、答えよりも人に渡しやすい財産です。

高い10〜11点

AIを目標設定の相談相手として、しっかり活用できている状態がうかがえます。漠然とした願いを言葉にし直したり、思いつきを具体的な形に整えたりする作業に、AIとの対話が実際に役立っているという実感をお持ちなのだと思われます。この段階の方によく見られるのは、目標そのものは描けている一方で、「いつまでに」「どうなったら達成といえるか」の部分がやや後回しになりやすい、という傾向です。
次の一歩:目標が固まってきたら、AIに「この目標に期限と、達成を確認できる目印を1つずつ加えてください」と頼んでみるとよいかもしれません。ここが定まると、後の行動段階がぐっと楽になります。

普通7〜9点

AIを目標設定に使う場面と、自分の頭の中だけで考える場面を、状況に応じて使い分けているバランスのとれた状態がうかがえます。これは決して中途半端ということではなく、「AIに頼るべき場面」と「自分で決めるべき場面」の線引きが、経験的にできつつあるということかもしれません。コーチング心理学では、目標を立てる主体はあくまで本人であるとされます。その意味で、AIとの距離感を保てていることは、むしろ健やかな状態と言えます。
次の一歩:もし今より一段深めたいと感じたら、目標を1つ選んで「この目標の背景にある、私が大切にしている価値観を3つ挙げる質問をしてください」とAIに投げてみると、思いがけない発見があるかもしれません。

低い5〜6点

今は、目標を立てる場面でAIを使う機会が、まだあまり多くないのかもしれません。これは力が足りないということではなく、自分の頭と手で目標を決めるスタイルを大切にされている、あるいはAIを目標づくりに使うという発想自体に触れる機会がまだなかった、ということかもしれません。実際、目標を自分ひとりで決められることは、それ自体が自律性の高さの表れでもあります。
もし関心があれば:大きな目標から始める必要はありません。「今週やり遂げたいことを1つ決めたいので、私に3つだけ質問してください」とAIに一言送ってみるところから試してみるのも、ひとつの方法かもしれません。答えをもらうのではなく、問いをもらうという使い方です。

かなり低い3〜4点

現時点では、AIを目標設定のパートナーとして使うという体験が、ほとんどなかったのかもしれません。あるいは、目標というものをあらかじめ固定せず、状況の流れに応じて進んでいくスタイルをご自身に合ったやり方として選んでこられたという可能性もあります。目標を細かく定めないほうが、かえって柔軟に動けるという場面は確かに存在します。ですから、この結果は「できていない」ではなく、「まだ試していない領域が広く残っている」と読むのが自然です。
もし必要を感じたら:まずは目標を立てようとせず、「最近、少しでも気持ちが動いたことを3つ思い出す手伝いをしてください」とAIに頼んでみる、という入口もあります。目標は、探しに行くより、気づいたら見つかっていることのほうが多いものです。

日常でできる練習

週に一度、5分だけ時間をとって「今週やり遂げたいこと」をAIと一緒に言葉にする習慣をつくってみる。このとき、AIには案を出させず、質問だけを頼むのがコツです。

「もし〜なら」で決めておく行動

行動を「いつ・どんなときに・何をするか」の形で決めておくと、実際に動きやすくなることが知られています。この因子に関しては、次のような決め方が考えられます。

AIに投げるプロンプト

価値観から目標を立てる(AIに案を出させない型)あなたはコーチング心理学に基づくコーチです。私が目標を明確にするのを手伝ってください。 条件: ・提案や助言はしないでください。質問だけをしてください。 ・質問は一度に1つだけ、150字以内でお願いします。 ・私が大切にしている価値観と、目標とのつながりが見えるような順番で質問してください。 ・私が答えたら、次の質問に進んでください。まとめは私が求めたときだけにしてください。 まず1つめの質問をお願いします。

この指示文の要点は、AIに答えを出させず、判断を自分に残している点です。AIが助言を始めたら、「助言ではなく質問をしてください」と伝えると軌道が戻ります。

生活のなかでのつながり

目標設定の力は、仕事の場面だけのものではありません。健康の習慣づくり、家族との時間の使い方、趣味をどこまで深めるかといった日常の選択にも、静かに関わってきます。「何を目指すか」を言葉にできると、迷ったときに立ち返る場所ができるためです。

この段階でもっとも大切なのは、目標を決めるのは最後まで自分であるということです。AIが提示した目標は、あくまで考えるための材料です。しっくりこないまま採用してしまうと、後の行動段階で「なぜかやる気が出ない」という形で表れてくることがあります。

問いかけ:AIとの対話を通して見えてきたその目標は、達成した先で、あなたのどんな一日につながっていきそうですか。

02

AI現状分析(Reality)|Reality

AIの客観的な視点を借りて、自分の現在地・強み・課題を、責めることも甘くすることもなく眺める力です。

この因子の定義

GROWモデルの「Reality(現状)」は、今どこにいるのかを確かめる段階です。目標が目的地だとすれば、現状は出発点にあたります。出発点があいまいなままだと、どんなに良い目標を立てても、進む道筋が描けません。
この因子が測っているのは、AIという「感情を持たない第三の視点」を使って、自分の状況を落ち着いて眺める力です。3つの項目は、「状況全体を客観的に捉えること」「強みと課題を分けて整理すること」「取り組むべき課題を的確に絞ること」という、段階の異なる3つの働きを見ています。

なぜこの力が意味を持つのか

自分のことを自分で評価しようとすると、その日の気分や、直前の出来事に大きく引っぱられます。うまくいかなかった日は実際より低く、うまくいった日は実際より高く見積もりやすいことが知られています。AIは、こちらが書いた事実の記述に対して、感情の起伏なしに整理を返すことができます。そのため、自分では見落としていた要因や、当たり前すぎて言葉にしていなかった強みが、対話の中で浮かび上がってくることがあります。ここで大切なのは、AIの整理を「正解」ではなく「もうひとつの見え方」として受け取ることです。

3つの項目が、それぞれ見ているもの

項目質問文この項目が見ているもの
AIG04AIの分析を参考に、自分の現状を客観的に理解できる。自分の状況から一歩離れて眺める力(メタ認知)を、AIの助けを借りて発揮できるかを見ています。
AIG05AIからのフィードバックをもとに、自分の強みと課題を整理できる。強みと課題を混ぜずに、別々のものとして扱えているかを見ています。
AIG06AIを活用して、現実的な課題を的確に把握できる自信がある。たくさんある課題の中から、今取り組むべきものを絞り込む力を見ています。

強く当てはまるとき、実際に何が起きているか

項目の文章だけでは、どのくらいの状態を「当てはまる」と考えればよいか迷うことがあります。目安として、それぞれの項目に強く当てはまるときの具体的な様子を挙げます。

項目この項目に強く当てはまるとき、実際に起きていること
AIG04感情的になっている出来事について、事実だけを書き出してAIに整理させ、落ち着いて見直せている状態です。
AIG05「できていないこと」の話をしていても、同時に「すでにできていること」を数え上げられている状態です。
AIG06課題を10個挙げたあと、AIとの対話で「今週動かせるのはこの1つ」まで絞れている状態です。

5段階それぞれの読み方

ご自身の得点段階だけでなく、前後の段階も読んでみると、次にどんな変化が起きうるかが見えてきます。境目の点数だった方は、両方を読み比べてみてください。

かなり高い12〜15点

感情に流されずに自分の現在地を見つめる力を、AIを使いながらかなり高いレベルで発揮されている様子です。自分を客観的に眺める力(メタ認知)は、コーチングにおいて変化が起きる土台とされるものです。強みと課題を切り分け、そのうえで「今どれに手をつけるか」まで判断できているとすれば、それは単なる分析力ではなく、自分に対して公平でいられる力とも言えます。
この強みの活かし方:会議やプロジェクトで状況が混乱したとき、「まず事実だけを並べてみませんか」と提案できる方は貴重です。AIを使った状況整理の型をチームに共有すると、議論の質そのものが変わることがあります。

高い10〜11点

自分の状況を落ち着いて捉えるために、AIの視点をうまく取り入れられている状態がうかがえます。うまくいかないことがあったときにも、それを人格の問題にすり替えず、状況として眺め直すことができているのではないでしょうか。この段階でよくあるのは、整理はできているものの、その整理が「課題」のほうにやや偏りやすい、という傾向です。
次の一歩:AIに整理を頼むとき、「強みを5つ、改善できそうな点を2つ」というように数を先に指定してみるとよいかもしれません。数を決めておくと、強みのほうを探す作業が自然に発生します。

普通7〜9点

自分の判断とAIの視点を、状況に応じて行き来しながら現状を捉えている様子がうかがえます。これは健やかな距離感です。自分の感覚を完全にAIに預けてしまうと、かえって自分の状況がわからなくなることもあります。その意味で、半分は自分の目で見て、必要なときに外の視点を借りるというやり方には、確かな理があります。
次の一歩:何か引っかかることがあったとき、「この状況で私が見落としていそうなことは何ですか」とAIに一言尋ねてみると、自分の視野の外側が少しだけ見えるかもしれません。

低い5〜6点

今は、AIから客観的な整理を受け取るという体験に、まだあまりなじみがない状態かもしれません。あるいは、自分の感覚で状況を十分に把握できているため、外からの分析を必要とする場面が少ないのかもしれません。自分の直感で現状をつかめることは、経験に裏づけられた立派な力です。ここでの低さは、力の不足ではなく、使う機会がまだ訪れていないことの表れとも考えられます。
もし関心があれば:気になっている状況について、評価や感想を入れずに事実だけを箇条書きにして、「この状況を第三者が見たら、どんなことに気づきそうですか」とAIに尋ねてみる、という試し方があります。

かなり低い3〜4点

現時点では、AIに自分の状況を見せて整理してもらうという使い方を、ほとんど経験されていないのかもしれません。また、自分の内側のことは自分で受けとめたい、という感覚をお持ちの方もいらっしゃいます。それは自分の感覚を尊重する姿勢であり、大切にされてよいものです。現状分析は、必ずしもAIを通す必要はなく、信頼できる人との対話や、書くこと自体でも進みます。ですからこの結果は、「弱み」ではなく「まだ開いていない引き出し」と読むのが自然です。
もし必要を感じたら:まずは自分に対してではなく、「今週あった出来事」といった外側のことをAIに整理させてみると、距離感をつかみやすいかもしれません。

日常でできる練習

何か引っかかることが起きた日に、評価の言葉を混ぜず、事実だけを5行で書いてAIに渡してみる。そのうえで「気づいたことを3つ、判断せずに挙げてください」と頼んでみる。

「もし〜なら」で決めておく行動

行動を「いつ・どんなときに・何をするか」の形で決めておくと、実際に動きやすくなることが知られています。この因子に関しては、次のような決め方が考えられます。

AIに投げるプロンプト

現状を、責めずに眺め直す(事実→問いの型)以下は、私が今おかれている状況を、事実だけで書いたものです。 (ここに事実を5行で書く) この内容について、次の条件で応答してください。 ・評価やアドバイスはしないでください。 ・良し悪しの判断や点数づけはしないでください。 ・まず、この記述から読み取れる事実を、整理して並べ直してください。 ・そのうえで、私が見落としているかもしれない点について、質問を3つだけ挙げてください。

この指示文の要点は、AIに答えを出させず、判断を自分に残している点です。AIが助言を始めたら、「助言ではなく質問をしてください」と伝えると軌道が戻ります。

生活のなかでのつながり

現状を眺める力は、健康や人間関係の場面でも働きます。体調の変化を「気のせい」で片づけずに記録する、人との行き違いを「相手が悪い」で終わらせずに状況として見る。こうした小さな客観視の積み重ねが、無理のない選択につながっていきます。

AIの整理はもっともらしく見えるため、そのまま自己評価として受け取ってしまいやすい点に注意が必要です。AIは、あなたが書いた文章の範囲しか知りません。書かなかったことは、AIの整理にも現れません。違和感があるときは、その違和感のほうを信じてよい場面が多くあります。

問いかけ:AIの視点を通したことで、これまで当たり前すぎて数えていなかった、あなたのどんな力に気づけそうですか。

03

AI選択肢(Options)|Options

AIを発想の呼び水として使い、選択肢を広げ、比べ、自分なりの形にまとめていく力です。

この因子の定義

GROWモデルの「Options(選択肢)」は、目標と現状の間にある道を、できるだけたくさん見つける段階です。コーチングでは、この段階で「広げる」と「絞る」を分けて行うことが重視されます。同時にやろうとすると、良いアイデアが出た瞬間に評価が始まり、発想が止まってしまうためです。
3つの項目は、この段階の3つの局面を見ています。7番は「AIの提案に触発されて自分の中から案が出てくること(広げる)」、8番は「複数の案を並べて比べられること(絞る)」、9番は「借り物ではなく自分のアイデアとして形にできること(つくる)」です。

なぜこの力が意味を持つのか

人はひとりで考えると、これまでうまくいったやり方の近くを探しがちです。これは効率的ではありますが、行き詰まったときには同じ場所を回り続ける原因にもなります。AIは、大量の言語データをもとに、こちらが思いつきにくい方向の案をすぐに提示できます。ただし重要なのは、AIの案をそのまま採用することではなく、その案に触れて自分の頭が動き出すことです。AIの提案は、答えではなく呼び水として扱うほうが、この段階では力を発揮します。

3つの項目が、それぞれ見ているもの

項目質問文この項目が見ているもの
AIG07AIの提案をきっかけに、新しい解決策を思いつくことができる。AIの案そのものではなく、それに触発されて自分の中から出てくるものを見ています。
AIG08AIを活用して、複数の選択肢を比較・検討できる自信がある。広げたあとに絞る力、つまり判断の軸を立てて比べる力を見ています。
AIG09AIを活用して、自分なりの創造的なアイデアを形にできる。他人の案の寄せ集めではなく、自分の文脈に合った形にまとめ直す力を見ています。

強く当てはまるとき、実際に何が起きているか

項目の文章だけでは、どのくらいの状態を「当てはまる」と考えればよいか迷うことがあります。目安として、それぞれの項目に強く当てはまるときの具体的な様子を挙げます。

項目この項目に強く当てはまるとき、実際に起きていること
AIG07AIが出した10案のうち9案は使わないが、その中の1語がきっかけで自分の案が生まれる、という状態です。
AIG08AIに比較表をつくらせ、「自分にとって外せない条件」を軸に選べている状態です。
AIG09AIの案を土台にしつつ、自分の状況に合わせて三分の二を書き換えている状態です。

5段階それぞれの読み方

ご自身の得点段階だけでなく、前後の段階も読んでみると、次にどんな変化が起きうるかが見えてきます。境目の点数だった方は、両方を読み比べてみてください。

かなり高い12〜15点

AIを発想の相手として、かなり自在に使いこなしている様子がうかがえます。選択肢を広げ、比べ、自分の形に落とし込むという3つの動きが揃っているとすれば、それはAIの案に飲み込まれずに、自分の判断軸を保てているということでもあります。アイデアが豊富な方は、案が多すぎて決めきれないという別の壁に出会うことがあります。その意味で、比較・検討の力まで備わっていることには大きな意味があります。
この強みの活かし方:議論が煮詰まった場面で、「一度、評価をやめて数だけ出しませんか」と場の流れを変えられる方は貴重です。広げる時間と絞る時間を分けるという進め方そのものを、周囲に共有してみるとよいかもしれません。

高い10〜11点

AIを使って選択肢を増やし、その中から選ぶという進め方が、しっかり身についている状態がうかがえます。行き詰まったときに「別の見方はないか」とAIに投げかけられることは、思考の柔軟さの表れでもあります。この段階でよくあるのは、案は十分に出るものの、選ぶときの基準が状況によって揺れやすい、という傾向です。
次の一歩:AIに選択肢を出させたあと、「それぞれについて、費やす時間・気持ちの負担・得られるものの3点で比較表にしてください」と頼んでみると、判断が速くなるかもしれません。

普通7〜9点

必要な場面ではAIから案を引き出し、そうでない場面は自分で考える、という実践的な使い分けができている様子です。選択肢は多ければよいというものではなく、多すぎるとかえって決められなくなることも知られています。その意味で、必要なときだけ広げるという進め方は、理にかなっています。
次の一歩:もし行き詰まりを感じる場面があれば、「評価は一切せず、実現できるかどうかも考えず、案だけを10個出してください」とAIに頼んでみると、思わぬ方向が見えてくるかもしれません。使うのは1つだけで十分です。

低い5〜6点

今は、AIに選択肢を出させるという使い方の必要性を、あまり感じていない状態かもしれません。これは、ご自身の経験や直感の中に、すでに十分な引き出しがあるということの表れとも考えられます。実際、選択肢を広げすぎないほうが決断が速く、行動が早い、という強みもあります。迷う時間が短いことは、それ自体が大きな力です。
もし関心があれば:答えの出ている問題ではなく、少し困っていることについて「あえて突飛な案を3つ出してください」とAIに頼んでみるという試し方があります。採用しなくてかまいません。読むだけで、自分の考えの輪郭が見えることがあります。

かなり低い3〜4点

現時点では、アイデアを広げる場面でAIを使うという発想に、まだ触れる機会が少なかったのかもしれません。あるいは、自分の中から出てきたものを大切にしたいという感覚から、外からの案を意識的に遠ざけているという可能性もあります。それは創作や判断において、しばしば良い結果につながる姿勢です。ですからこの結果は、発想力が低いということではまったくありません。AIという特定の道具を、この用途にまだ使っていない、というだけのことです。
もし必要を感じたら:自分の案を先に3つ書き出してから、「これ以外の方向はありますか」とAIに尋ねる、という順番なら、自分の考えを守りながら視野だけを広げられるかもしれません。

日常でできる練習

困っていることについて「評価せず、実現可能性も考えず、アイデアだけを10個出してください」とAIに頼んでみる。出てきた案は選ばなくてよく、読んで頭が動いた感覚だけを持ち帰る。

「もし〜なら」で決めておく行動

行動を「いつ・どんなときに・何をするか」の形で決めておくと、実際に動きやすくなることが知られています。この因子に関しては、次のような決め方が考えられます。

AIに投げるプロンプト

広げる時間と絞る時間を分ける(発散→収束の型)【前半:広げる】 次の状況について、解決のアイデアだけを10個出してください。 ・評価、順位づけ、実現可能性の検討は一切しないでください。 ・現実的なもの5個、常識にとらわれないもの5個を混ぜてください。 状況:(ここに書く) 【後半:絞る】※10個を受け取ってから送る ありがとうございます。この中から私が選べるように、次の3つの軸で比較表をつくってください。 かかる時間/気持ちの負担/得られるもの。 おすすめは示さないでください。選ぶのは私が行います。

この指示文の要点は、AIに答えを出させず、判断を自分に残している点です。AIが助言を始めたら、「助言ではなく質問をしてください」と伝えると軌道が戻ります。

生活のなかでのつながり

選択肢を広げる力は、進路や働き方といった大きな決断だけでなく、休日の過ごし方や、人との関わり方といった日常にも効いてきます。「これしかない」と感じたときに、もう2つだけ考えてみる。その習慣が、行き詰まりを和らげてくれることがあります。

AIの案は、もっともらしく、数も多いため、自分の案よりも良さそうに見えてしまいがちです。しかし、実行するのは自分であり、続くかどうかは自分の性質と状況に左右されます。AIの案が優れて見えたときこそ、「これは自分がやり続けられる形か」と一度立ち止まると、選択の精度が上がります。

問いかけ:AIとの対話で見えてきた選択肢のなかで、いちばん心が動いたのはどれでしょうか。それはなぜだと思いますか。

04

AI前進(Will)|Will

AIの支援を受けながら、決めたことを行動に移し、続け、つまずいても戻ってこられる力です。

この因子の定義

GROWモデルの「Will」は、意思と行動の段階です。ここには「始める」「続ける」「立て直す」という3つの異なる力が含まれています。この3つは似ているようで別物です。始めるのが得意でも続かない人、続けられるが一度止まると戻れない人など、組み合わせは人によって大きく異なります。
3つの項目は、まさにこの3局面に対応しています。10番は計画から着手まで、11番は継続、12番は困難のあとの回復です。とくに12番は、レジリエンス(立ち直る力)に近い性質を持っており、この因子の中でもやや異質で、重要な項目といえます。

なぜこの力が意味を持つのか

目標が決まり、選択肢も選べたのに動けない、という経験は多くの人にあります。研究では、「いつ・どこで・何をするか」まで具体化しておくと実行率が上がることが報告されています。また、うまくいかなかったときに自分を責めるより、状況の問題として捉え直したほうが再開しやすいことも知られています。AIは、行動を小さく刻む作業や、止まったときに「何が起きたのか」を一緒に整理する作業を、何度でも根気よく引き受けられます。急かさず、失望もしない相手であることが、この段階では効いてきます。

3つの項目が、それぞれ見ているもの

項目質問文この項目が見ているもの
AIG10AIの支援を参考に、計画を立てて行動に移せる自信がある。計画を立てるところから、実際に最初の一歩を踏み出すまでの流れを見ています。
AIG11目標達成のために、AIを効果的に使いながら行動を続けられる。一度きりではなく、繰り返し続けられているかを見ています。
AIG12困難があっても、AIを活用してモチベーションを取り戻せる自信がある。止まったあとに戻ってくる力(レジリエンス)を、AIの支援とともに発揮できるかを見ています。

強く当てはまるとき、実際に何が起きているか

項目の文章だけでは、どのくらいの状態を「当てはまる」と考えればよいか迷うことがあります。目安として、それぞれの項目に強く当てはまるときの具体的な様子を挙げます。

項目この項目に強く当てはまるとき、実際に起きていること
AIG10AIと一緒に「明日15分でできること」まで刻み、実際にその15分を確保できている状態です。
AIG11週に一度、AIに進捗を報告して次の一歩を決める、という周期が回っている状態です。
AIG123日空いてしまったときに、自分を責める前にAIに状況を話し、翌日の一歩を決められる状態です。

5段階それぞれの読み方

ご自身の得点段階だけでなく、前後の段階も読んでみると、次にどんな変化が起きうるかが見えてきます。境目の点数だった方は、両方を読み比べてみてください。

かなり高い12〜15点

決めたことを実際の行動に変え、続け、つまずいても戻ってくるという流れを、AIの支援とともにかなり高い水準で回されている様子がうかがえます。とくに、困難のあとに立ち直る力までAIを活用できているとすれば、それはAIを励ましの相手ではなく、状況を一緒に整理する相手として使えているということかもしれません。続ける力は、意志の強さよりも、仕組みの設計に左右される部分が大きいと言われます。
この強みの活かし方:行動が続かないと悩む方に、「どうやって続けているか」ではなく「止まったときにどう戻っているか」を伝えると、とても実用的な助けになるかもしれません。

高い10〜11点

AIを計画づくりや行動の後押しに使い、目標を実際の動きに変えていける状態がうかがえます。考えるところで止まらず、行動まで届けられていることは、大きな力です。この段階でよく見られるのは、順調なときはよく進む一方、一度止まったときに再開までの時間がかかりやすい、という傾向です。
次の一歩:うまくいっているうちに、「もし3日続けられなかったときに、私が最初にやる小さな一歩を決めておきたい」とAIに相談しておくとよいかもしれません。止まる前に決めておくと、戻るのが楽になります。

普通7〜9点

AIの提案を自分の行動計画に取り込みながら、着実に前に進んでいる様子がうかがえます。毎回AIに頼るのではなく、必要なときに使うという形は、無理のない続け方です。行動の継続は、勢いだけでは長続きせず、休みを含んだ設計のほうが結果的に遠くまで行けることが知られています。
次の一歩:計画を立てるときに、「うまくいかなかった場合の代わりの一歩」もAIと一緒に用意しておくと、途切れたときの立ち直りが早くなるかもしれません。

低い5〜6点

今は、計画や実行をご自身の力で進めるスタイルを大切にされているのかもしれません。行動の管理や励ましをAIに任せるという発想が、まだあまり必要とされていない状態とも考えられます。自分のペースを自分で守れることは、それ自体が確かな力です。また、行動が進まない時期というのは、意志の問題ではなく、単に今が別のことに力を使う時期である、という場合も少なくありません。
もし関心があれば:大きな計画ではなく、「明日15分でできる小さな一歩を1つだけ提案してください」とAIに頼んでみるところから試せます。15分という短さが、意外な効き目を持つことがあります。

かなり低い3〜4点

現時点では、行動を進める場面でAIを使うという経験が、ほとんどなかったのかもしれません。また、続けることや前に進むことについて、今は少し力が出にくい時期という可能性もあります。もしそうだとしても、それはあなたの価値とはまったく関係のないことです。疲れているとき、環境が落ち着かないとき、行動が止まるのは自然な反応です。コーチングやポジティブ心理学では、こうしたときに自分を責めないこと(セルフ・コンパッション)が、結果的に再開を早めると考えられています。
もし必要を感じたら:行動を増やすことよりも、「今日できたことを3つ挙げる手伝いをしてください」とAIに頼むところから始めてみる、という入口もあります。数えるところから、動きは戻ってくることがあります。

日常でできる練習

一日の終わりに、その日にできたことをひとつだけAIに伝え、「明日の15分でできる小さな一歩を1つ提案してください」と頼んでみる。できなかった日は、できなかったことを伝えるだけでも構いません。

「もし〜なら」で決めておく行動

行動を「いつ・どんなときに・何をするか」の形で決めておくと、実際に動きやすくなることが知られています。この因子に関しては、次のような決め方が考えられます。

AIに投げるプロンプト

止まったあとに戻ってくる(再開の型)私は次のことに取り組んでいましたが、しばらく手が止まっていました。 取り組んでいたこと:(ここに書く)/止まっていた期間:(ここに書く) 次の順番で応答してください。 1. まず、私を励ましたり評価したりせず、止まった期間に何が起きていたかを尋ねる質問を1つしてください。 2. 私が答えたら、原因を私の性格や意志に求めず、状況の要因として一緒に3つ整理してください。 3. 最後に、明日15分以内でできる再開の一歩を、私に選ばせる形で3案だけ挙げてください。 決めるのは私です。おすすめは示さないでください。

この指示文の要点は、AIに答えを出させず、判断を自分に残している点です。AIが助言を始めたら、「助言ではなく質問をしてください」と伝えると軌道が戻ります。

生活のなかでのつながり

続ける力は、仕事や学習だけでなく、運動、睡眠、人との連絡といった生活の土台にも関わります。続けることを「毎日やること」と定義すると苦しくなりますが、「止まっても戻ってくること」と定義し直すと、ずいぶん楽になります。

行動の段階では、AIを「監督役」にしてしまうと、報告することが目的になり、かえって重荷になることがあります。AIは、進捗を評価する立場ではありません。続けるかどうか、休むかどうかを決めるのは自分自身です。また、気分が長く落ち込んでいると感じるときは、AIとの対話ではなく、身近な人や専門の窓口に相談することのほうが適している場合があります。

問いかけ:自分の意思とAIの支えを掛け合わせたとき、あなたが明日踏み出せる15分の一歩は、どんなものになりそうですか。

05

4つの因子を通して、いちばん大切なこと

ここまで4つの因子を見てきました。最後に、全体を通してもっとも大切なことを改めて記しておきます。

この結果全体を通してもっとも大切なのは、AIではなく人間を中心に置くことです。AIはあくまで、考えるための道具であり、対話の相手です。何を目指すのか、何をやめるのか、いつ休むのか——最終的に意思決定を行い、行動するのは、当事者であるあなた自身です。その過程では、一人ひとりの尊厳と、安心して本音を出せる心理的安全性が守られることが何よりも優先されます。AIの応答が自分の感覚と合わないと感じたときは、あなたの感覚のほうを信じてよい場面が多くあります。

4つすべてを一度に伸ばそうとする必要はありません。気になった因子を1つだけ選び、その因子の練習を1週間だけ試してみる。全体を少しずつ上げるより、1点を深めたほうが変化を実感しやすいことがあります。

結果全体の読み解き方や、研修・1on1での使い方は 結果の読み方と活かし方 のページで扱っています。尺度そのものの成り立ちは AIGROW尺度とは をご覧ください。

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よくある質問

項目の読み方

項目の「自信がある」とは、どの程度を指しますか?

確実にできるという意味ではなく、「やってみればおそらくできそうだ」という見込みを指します。心理学ではこれを自己効力感と呼び、実際の能力とは区別して扱います。過去に一度でもうまくいった経験があれば、当てはまる側を選んでよい場合が多いようです。

AIをほとんど使っていない場合、どう答えればよいですか?

そのまま、当てはまらない側を選んでいただいて差し支えありません。使っていない状態が正直に結果へ反映されることに意味があります。無理に想像で答えると、その後の解説が実態と合わなくなってしまいます。

仕事とプライベートで状態が違う場合はどうしますか?

どちらか一方に絞って回答されることをおすすめします。混ぜて答えると、どちらの解説も少しずつ合わないという結果になりやすいためです。両方が気になる場合は、場面を変えて2回受けてみるという方法もあります。

項目の意味がよくわからないときはどうすればよいですか?

「どちらともいえない」を選んでいただいて構いません。ただし、その項目が扱っている場面をまだ経験していないという意味であれば、当てはまらない側のほうが実態に近いことが多いようです。迷った理由自体が、振り返りの材料になります。

因子ごとの疑問

Goal因子が高いのに、行動が伴っていない気がします。

目標を描く力と、行動を始める力は別のものです。描いた未来と今の距離が大きいと、動き出しにくくなることがあります。目標を立てたあとに「今できていることを5つ挙げる質問をしてください」とAIに頼むと、距離が縮まって見えることがあります。

Reality因子が高いと、なぜ選択肢が狭くなりやすいのですか?

現状がよく見えているほど、「今の条件では難しい」という判断が早く働きやすいためです。これは慎重さという強みでもありますが、選択肢を広げる前に扉が閉じることがあります。あえて制約を外した問いをAIに投げると、視野が戻ることがあります。

Options因子だけが高い場合、何に気をつけるとよいですか?

案が豊かに出るぶん、どれを動かすか決める段階で時間がかかりやすい傾向があります。案が出そろったところで、「この中から1つ選ぶために私に3つ質問してください」とAIに頼み、その後「明日から始める3ステップ」に変換してもらうと前に進みやすくなります。

Will因子だけが低い場合は、意志が弱いということですか?

そうではありません。行動が続かない時期は、意志の問題ではなく、今が別のことに力を使う時期である場合が少なくありません。また、続けることを「毎日やること」ではなく「止まっても戻ってくること」と定義し直すと、負担が軽くなることがあります。

Will因子の3つめの項目だけ、性質が違うように感じます。

そのとおりで、3つめは困難のあとに立ち直る力(レジリエンス)に近い性質を持っています。始める力・続ける力・立て直す力は似ているようで別のもので、この項目だけ得点が違うという方も少なくありません。その差自体が有用な情報になります。

解説の使い方

自分の段階以外の解説も読んだほうがよいですか?

前後の段階を読むことをおすすめします。次にどんな変化が起きうるか、あるいは以前の自分がどうだったかが見え、変化の方向が捉えやすくなります。とくに境目の点数だった場合は、両方を読み比べてしっくりくるほうを参考にされるとよいかもしれません。

解説の内容が自分に当てはまらないと感じます。

その感覚のほうを信じていただいて差し支えありません。解説は得点の段階から書かれた一般的な記述であり、あなたの事情を知りません。当てはまらないと感じた点について「なぜ違うのか」を書き出してみると、かえって自己理解が進むことがあります。

プロンプトはそのまま使ってよいですか?

そのままお使いいただけます。慣れてきたら、条件の部分をご自身の状況に合わせて書き換えてみてください。とくに「助言はしないでください」「質問は一度に1つだけ」という部分は、AIが助言に流れるのを防ぐ要になるため、残しておくことをおすすめします。

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