スケーリング・クエスチョン実践トレーニングアプリを開発 (解決志向療法と解決志向コーチング講座)

解決志向療法と解決志向コーチング講座entry 3

 

「新型解決志向療法と解決志向コーチング講座」では,スケーリングを活用した質問法に関するトレーニングアプリを開発しました。解決志向療法と解決志向コーチング講座で活用します。(資格者はダウンロードと利用権も付属します。)再受講の方も歓迎致します。

Scalingquestion

スケーリング・クエスチョン(数値化の質問)とは,コーチングや医療、カウンセリングの現場で、相手の「主観的な感覚」を客観的に捉えるための非常に強力なスキルです。
Scaling

スケーリング・クエスチョンとは?

目に見えない感情、意欲、進捗、自信などを「1から10までの数値」で表してもらう質問技法です。漠然とした状態を数値化することで、現状を冷静に把握し、次の具体的な行動を引き出しやすくなります。


スケーリング・クエスチョンの主な種類と具体例

目的によって、大きく3つの種類に分けられます。

1. 現状・進捗のスケール

目標に対して、今自分がどの位置にいるかを確認するための質問です。

  • 質問の具体例: 「目標を完全に達成した状態を10点、まったく手をつけていない状態を1点とすると、今の進捗は何点くらいですか?」

  • 回答例: 「うーん、今は4点くらいですね」

2. 意欲・重要度のスケール

その目標を達成したいという気持ちの強さや、本人にとっての重要度を測るための質問です。

  • 質問の具体例: 「その課題を解決したいというお気持ち(意欲)は、1から10点で表すと何点ですか?」

  • 回答例: 「絶対に解決したいので、8点です!」

3. 自信のスケール

行動を起こすことや、目標を達成することに対する「やれそう感(自己効力感)」を確認するための質問です。

  • 質問の具体例: 「その計画を今週中に実行できる自信は、1から10点でいうと何点ですか?」

  • 回答例: 「ちょっと忙しいので、3点くらいです…」


【ここが肝心】点数を聞いた後の「2つの魔法の質問」

スケーリング・クエスチョンは、点数を聞いて「なるほど〇点ですね」で終わらせてはいけません。その後の深掘り(フォローアップ)が最も重要です。

① なぜ「1点(最低点)」ではないのですか?

相手が低い点数(例:3点)を答えたとしても、あえてこの質問をします。

  • 目的: すでにできていることや、持っている強み(リソース)に目を向けさせるため。

  • 具体例: 「3点なんですね。でも、1点や2点ではなく3点なのは、すでに何ができているからですか?」

② あと「1点」上げるためには、何が必要ですか?

いきなり10点を目指すのではなく、わずかな前進に焦点を当てます。

  • 目的: ハードルを下げて、具体的で小さな「次の第一歩」を考えさせるため。

  • 具体例: 「今の3点から、4点に1つだけ上がるとしたら、何がどう変わっているでしょうか? そのために今すぐできる小さな行動は何ですか?」


まとめのポイント スケーリング・クエスチョンの本質は、数値を測ることそのものではなく、「数値を使って、相手の思考を整理し、次の行動を促すこと」にあります。相手が自分の現在地を客観視し、前向きな一歩を踏み出すためのサポートとして活用できます。

投稿者プロフィール

徳吉陽河
徳吉陽河
徳吉陽河(とくよしようが)は、コーチング心理学研究会・コーチング心理学協会の創設者の一人であり、日本・世界のおけるコーチング心理学のパイオニア。コーチング心理士、公認心理師・キャリアコンサルタント、認定心理士(心理調査)、ポジティブ心理療法士、として教育・医療・福祉・産業分野で活動する専門家。東北大学大学院博士後期課程で研究し、国際コーチング心理学会、国際ポジティブ心理学会など、世界で学び、研究を発表。教育プログラム、心理尺度開発なども専門としている。著書に『ポジティブ大全』『科学的に正しい脳を活かす「問いのコツ」 結果を出す人はどんな質問をしているのか?』『ナラティヴ・セラピー BOOK』、『コーチング心理学ガイドブック』『コーチング心理学ハンドブック』などの翻訳書などがあり、科学的なエビデンスと物語(ナラティブ)に基づくコーチングとウェルビーイング教育を推進している。累計4000名のコーチ、カウンセリング実績」(ワークショップを含む)、「累計6000回以上のセミナー実績」以上の実績がある。国土交通省 航空保安大学講師、元東北文化学園大学講師、元仙台医療センター看護学校講師、元若者サポートセンター講師など。教育機関、海外・国外の法人企業などで講師を担当実績がある。学校法人・企業法人・医療法人(リハビリ)など、主に管理職に関わる講師を数多く担当。座右の銘は、「我以外皆我師」、失敗・挫折もたくさんしており、「万事塞翁が馬」大切にしている。「自己肯定感が低いからこそ成長できる」ことを大切にしている。

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