認知行動療法の資格の種類とメリット、需要を比較！

臨床心理士

臨床心理士は、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が認定する民間資格であり、大学院で所定の科目を履修し、実務経験を積んだ後、資格試験に合格すると取得できます。

認知行動療法を希望するクライアントにとって、臨床心理士がその療法に精通しているかは重要な点です。

しかし、臨床心理士の資格要件には認知行動療法に関する専門的なトレーニングは含まれていません。

一方、海外では認知行動療法が臨床心理学の主要な技法として位置づけられており、臨床心理士の養成課程にも組み込まれていることが多いです。

アメリカやイギリスの臨床心理士養成大学院では、認知行動療法の実習がカリキュラムに含まれており、主要な技法として扱われていることが一般的です。

公認心理師、認知行動療法師

公認心理師は、2015年に制定された国家資格です。

認知行動療法を専門的に行うためには、公認心理師の資格に加えて、日本認知・行動療法学会が認定する「認知行動療法師」の資格を取得する方法があります。

認知行動療法師は、公認心理師以外にも、医師、看護師、精神保健福祉士など、他のメンタルヘルス支援の専門資格を有する人が取得できる資格です。

精神保健福祉士

精神保健福祉士は、国家資格であるため、社会的信用度が高く、他の心理系の資格と比較して待遇面で優位な点も見られます。

精神保健福祉士の主な仕事内容は、精神疾患を持つ方や精神的な課題を抱える方の社会復帰支援です。

精神保健福祉士と臨床心理士との違いは、精神保健福祉士は生活面や社会福祉の視点から、臨床心理士は心理学の専門知識に基づいて相談者の支援を行う点です。

専門知識とスキルが向上する

認知行動療法の資格を取得すると、専門知識とスキルが向上し、質の高い支援を提供できるようになります。

認知行動療法は、エビデンスに基づいた心理療法として注目されており、うつ病、不安障害、強迫性障害、摂食障害、PTSDなど、幅広い精神疾患に効果があるとされています。

資格取得を目指す過程で、体系的な知識を習得し、実践的なスキルを磨くことで、さまざまな精神疾患に適切な支援を提供できるようになります。

認知行動療法の資格を取得すると、専門家としての知識とスキルを向上させるだけでなく、クライエントにとってより質の高い支援を提供できるようになるでしょう。

キャリアアップに繋がる

認知行動療法の資格を取得することは、医療・福祉・教育などさまざまな分野でキャリアアップに繋がります。

資格の種類によって、どのようなキャリアアップが可能なのか、代表的な資格を例に見ていきましょう。

まず、看護師として認知行動療法士（R）の資格を取得する場合、認定行動療法士と専門行動療法士の2種類があります。

認定行動療法士だけではキャリアアップや給与アップは難しいですが、専門行動療法士まで取得することで、より専門性の高い立場での活躍が期待できます。

専門行動療法士は、認定行動療法士と比較して、より高度な知識と技術を持っていると認められます。

そのため、病院の心療内科や専門病院だけでなく、福祉施設や教育機関など、活躍の場は多岐に渡ります。

認知行動療法の需要は増加傾向にあり、資格取得者は、今後ますます必要とされる人材となるでしょう。

資格を取得することで、専門性を高め、キャリアアップを目指せるだけでなく、多様な働き方を実現できる可能性も広がります。

このように、認知行動療法の資格は、医療現場だけでなく、さまざまな分野でキャリアアップに繋がる強力な武器となります。

自分のキャリアプランに合わせて、適切な資格を選択し、専門性を高めていけば、より充実したキャリアを築けるでしょう。