運営一般社団法人 コーチング心理学協会
コーチング心理学ガイドCOACHING PSYCHOLOGY GUIDE
02 COMPARE

違い・比較

コーチング/カウンセリング/コンサルティング/ティーチング/メンタリング。何が同じで、何が違うのか。

結論から コーチングとカウンセリングの主な違いは「対象」と「目的」です。 心理療法は主に症状や困難の軽減を、コーチングは主に健康な機能水準からのさらなる向上を扱います。ただし用いる技法(認知再構成、解決志向の質問など)には重なりがあり、境界は連続的です。明確な精神的不調が疑われる場合は、医療・臨床につなぐのが原則です。

5つの支援を比較する

主な対象目的答えを出すのは時間の向き
コーチング健康な機能水準にある人目標達成・成長・力の発揮本人主に未来
カウンセリング/心理療法困難・症状を抱える人苦痛の軽減・回復本人(専門的関与のもとで)過去〜現在も扱う
コンサルティング解決すべき課題を持つ人・組織課題の解決専門家現在の課題
ティーチング知識・スキルが未習得の人習得教える側現在
メンタリングその道を後から歩む人長期的な育成経験者(助言として)長期
技法は重なる「違い」は技法ではなく、目的・対象・答えの所在にあります。たとえば認知再構成は認知行動療法でも認知行動コーチングでも使われます。技法が同じでも、何のために使うかが違えば別の営みです。

使い分けの判断手順

迷ったら、上から順に確認してください。前の問いで止まったら、そこが答えです。

心身の不調が疑われるか

抑うつ・強い不安・希死念慮・不眠の持続などがあれば、コーチングの対象外。医療・産業保健・臨床につなぎます。

必要な知識やスキルがあるか

まだ持っていないものは、問いでは引き出せません。まず教える。そのうえでコーチングへ移ります。

答えを持っているのは誰か

専門知識がなければ判断できない問題ならコンサルティング。本人の中に材料があるならコーチング。

本人に変わる意思があるか

強制的に受けさせられている状態では機能しにくい。まず本人の目的を一緒に見つけるところから。

事例:同じ相談が、モードで別物になる
相談
「新しい役割に自信が持てません」
ティーチング
役割に必要な知識と手順を教える。(知識がない場合に有効)
コンサルティング
状況を分析し「まずこの3つに着手すべき」と提示する。
コーチング
「自信が持てるとしたら、何ができている状態ですか」「過去に自信を持てた経験は何が違いましたか」と問い、本人が答えを出す。
カウンセリング
不安が強く日常生活に影響している場合、その苦痛自体を扱う。
要点
どれが正しいかではなく、いまどのモードにいるかを自分と相手が分かっていることが重要です。

境界をまたぐときの原則

よくある質問

コーチングとカウンセリングの違いは何ですか?
主な違いは対象と目的です。 カウンセリングや心理療法は主に症状や困難の軽減を扱い、コーチングは主に健康な機能水準からのさらなる向上を扱います。技法には重なりがあり、明確な不調が疑われる場合は医療・臨床につなぎます。
コーチングとコンサルティングの違いは何ですか?
答えを誰が出すかが違います。 コンサルティングは専門家が分析して解を提示し、コーチングは問いと対話によって本人が答えを出すのを支援します。同じ人が両方を行う場合は、いまどちらのモードかを明示してください。
コーチングとティーチングの違いは何ですか?
知識やスキルが本人にまだない場合はティーチング、すでにある力を引き出す段階ではコーチングです。 順序としては、教えてからコーチングへ移るのが自然です。
コーチングとメンタリングの違いは何ですか?
メンタリングは経験者が自らの経験にもとづいて助言し、長期的に育てる関係です。 コーチングは経験の共有を前提とせず、相手の答えを引き出すことに焦点を当てます。
どう使い分ければよいですか?
「不調はないか → 知識はあるか → 答えを持つのは誰か」の順に確認します。 いずれにも当てはまらなければコーチングが適します。詳しくは上の判断手順をご覧ください。

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監修
一般社団法人 コーチング心理学協会
公開日
2026年8月31日
最終レビュー
2026年8月
注記
本ページは教育・情報提供を目的としたもので、医学的診断・治療の代替ではありません。心身の不調が疑われる場合は医療機関にご相談ください。