知っていることと、できることのあいだには、練習とフィードバックがある。
研修の効果は、4つの水準に分けて考えられてきました。上から順に、達成するのが難しくなります。
| 水準 | 何が変わるか | 読むだけで届くか |
|---|---|---|
| 1. 反応 | 「よかった」と感じる | 届く |
| 2. 学習 | 知識が増える・理解が変わる | 届く |
| 3. 行動 | 実際の関わり方が変わる | 届きにくい |
| 4. 成果 | 相手や組織に変化が起きる | 届きにくい |
多様性研修を対象としたメタ分析では、全体の効果量は g=.38 でしたが、その効果は上の1と2に偏っており、3と4に届いた研究は限られていました[2]。読むことや聞くことは、2までを確実に運びます。3から先に進むために必要なのは、次の3つです。
読んだ翌週に1回でも使わないと、知識は使われないまま沈みます。今日の問いを1つ保存して、次の面談で使ってみるところからで十分です。
自分の関わり方は、自分では見えません。録画でも同僚でもよいのですが、第三者の目が入るかどうかが、3の水準に届くかの分かれ目になります。
1回の研修より、戻ってこられる場のほうが効きます。事例を話せる相手が1人いるだけで、続き方が変わります。
同じ「学びたい」でも、目的が違えば入口が変わります。まず自分がどれに近いかを選んでください。
考えの整理、目標の立て方、落ちこみからの戻り方。まず自分に使うところから始める道です。
順序:はじめに → レディネス・セルフチェック → 質問ガイド → 基礎の講座
1on1、面談、教育・キャリア支援、発達特性のある人への関わり。相手がいる人の道です。
順序:5つの基本スキル → 12技法から1つ選ぶ → 作業同盟セルフチェック → 倫理と限界 → 技法別の認定講座
それぞれの入口に対応する講座は、協会の公式サイトにまとまっています。費用・日程・開催形式(対面/オンライン)も、そちらが最新です。
本ガイドのコーチング・レディネス・セルフチェックを受けた方は、その結果から入口を絞れます。点数の高低で講座の内容が変わるわけではありません。いま何を必要としているかの手がかりとして使ってください。
| 低く出た軸 | いま起きていそうなこと | 向いている進め方 |
|---|---|---|
| できそうの感覚 | やり方は知っているが、実際にやる場面で止まる | 演習量の多い講座。小さな成功体験を、安全な場で重ねる |
| 見通しをつくる力 | 何を目指すかが定まらないまま学び続けている | 基礎の体系を扱う講座。全体像が見えると道筋が描ける |
| 立て直す力 | 負荷が続いていて、学ぶ余力そのものが少ない | 講座より先に負荷を減らす設計。回復してからで遅くありません |
| 支えのつながり | 一人で学び、一人で実践している | 事例を話せる場がある講座。この軸は、講座がいちばん直接効きます |
当協会のものに限らず、どの講座を検討する場合でも使える基準です。ここを聞いて答えられない講座は、避けたほうが安全です。
より詳しい比較の観点は資格・学び方にまとめています。
一般社団法人コーチング心理学協会では、心理学の理論を土台にした認定資格講座を提供しています。扱う理論と場面によって分かれていますので、上の3つの入口と照らして選んでください。
| 認定資格 | 土台となる理論・領域 | 本ガイドの対応ページ |
|---|---|---|
| コーチング心理士® | コーチング心理学の全体 | はじめに/12技法 |
| サイコロジカルコーチ® | 心理学を土台にした支援全般 | 心理学の基礎 |
| 認知行動コーチ® | 認知行動アプローチ | 認知行動コーチング |
| 解決志向コーチ® | ソリューションフォーカスト | 解決志向コーチング |
| ナラティヴ・コーチ® | ナラティヴ・アプローチ | ナラティヴ・コーチング |
| フィードバックスキルコーチ® | フィードバックと対話 | 5つの基本スキル |
| ポジティブ心理学コーチ | ポジティブ心理学・強み | ウェルビーイング |
※ 各資格の受講要件・カリキュラム・費用・日程は、協会の認定資格ページおよび講座・イベントページが最新です。本ページでは資格の位置づけのみを示しています。
自分のためか、仕事で使うか、組織に導入するか。上の3つから選びます。迷う場合は、いま関わっている相手を1人思い浮かべてください。相手がいるなら B です。
協会の講座・イベントページで、開催日程と形式を確認します。費用と時間の総額もここで分かります。
とくに演習の量と修了後に戻れる場があるかの2点は、申込み前に確認しておく価値があります。
レディネス・セルフチェックを受講前に1回とっておくと、修了後に比べられます。前の状態を記録していないと、変化は語れません。測り方は効果測定プロトコルにまとめています。