コーチングガイド2025 資格習得のための基礎知識2 基本から最新トレンドまでの完全ガイド 

 

 

コーチングガイド2025

基本から最新トレンドまでの完全ガイド

このページはコーチングの基礎から応用、具体的な質問技法やセルフ&ピアコーチングの実践法、最新動向や効果的な事例まで網羅。

コーチング心理士 コーチング心理学の専門家 コーチング心理学 資格 認定

確かなの人間力、対話力と技術・知識を高めよう。「コーチング心理学協会」では、コーチング心理学の複数の講座を受講することで、心理学、人間科学、脳科学、AIの活用などを学べ、より多くの洞察に導く、より専門性の高いプロフェッショナルを目指せます。また、講座途中からでもセット割の移行が可能ですので、お気軽にご相談ください。当協会の資格は更新制ではないため、ステップアップがしやすく、わかりやすく、実践的・体験的なワークショップによってアウトプット力や対話力・質問力を高めることができます。
*これまでのコーチングには満足できない方、より発展的に支援できるようにされたいコーチの方にもおすすめです。

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コーチングとは

コーチングとは、相手自身の中にある答えや可能性を「問う・聴く・承認する」会話を通して引き出し、主体的な目標達成や成長を促進する技法です。従来の「教える」またはカウンセリングとも異なり、目標達成志向・未来志向で本人の行動変容をサポートします。

語源トリビア:
“Coach”はもともと馬車。「目的地=目標まで送り届ける人」がコーチと呼ばれる由来です。

目的とメリット

  • 人材開発: 自発的な気づき・行動を促し、現場力とリーダーシップを高める
  • 組織活性化: 信頼ベースの対話が風土に根付き、心理的安全性・連携力向上
  • 成長の加速: 目指す未来やキャリア実現に向けて、外発・内発動機づけの両立

自律型人材育成

信頼・連携強化

パフォーマンス最大化

基本技法と重要スキル

傾聴力

相手の発言だけでなく、表情や声色・沈黙なども受け取る「耳・目・心で聴く」姿勢が不可欠です。評価や否定はせず、共感的な受容を心がけます。

承認・フィードバック

結果のみならず、努力・気配り・挑戦など「ありのまま」をタイムリーかつ具体的に認めます。プロセスへの承認は信頼の鍵です。

効果的な質問技法

コーチングにおいて最も重要なのが「質問の力」。気づきを促す質問によって、本人が自分ごと化した発想・意思決定に至ることができます。

  • オープンクエスチョン:「あなたはどう考えますか?」など、自由に思考を広げられる問い
  • 視点転換質問:「もし制限がなかったら?」「他の人ならどうしますか?」など、固定観念から解放する工夫
  • 行動を促す質問:「明日からできることは?」「そのために何が必要?」など、具体的な一歩へ誘導
質問例 効果
今の課題をどう捉えていますか? 現状認識・自己確認
目標を達成した「理想の状態」とは? ゴールの具体化
もし全てが可能なら、何を選びますか? 制約除外・発想展開
その強みをさらに伸ばすには? リソースの活用
他にどんなやり方が考えられますか? 多面的アイデア出し
最初の一歩は何にしますか? 現実的な行動化

質問後は沈黙も「内省の時間」として大事にしましょう。

コーチングの進め方

  1. ラポール構築:信頼・安心の関係づくり(雑談や共感的態度)
  2. 目標設定:目指すゴールや理想像を「本人の言葉」で明確に
  3. 現状把握:今抱える課題や障壁、資源を整理
  4. 具体的アクション立案:目標へのステップを数値や期限で明確化
  5. フィードバックとフォロー:進捗状況・学び・障壁・改善点等を継続的に振り返る

コーチングは「伴走型」:一度で終わりにせず、定期的なセッションや1on1で効果が最大化します。

ビジネスシーンでの活用例

マネジメントコーチング

管理職が部下の自律や成長意欲を引き出す手法。ティーチング中心からサポート・伴走型のリーダーシップへ。

キャリアコーチング

従業員の「ありたい姿」や能力とマッチするキャリア路線・職務配置・スキル開発を伴走支援。

チームコーチング

チームの目標共通認識やコミュニケーション改善、自主的な問題解決力をサポート。

実践Tip:

1on1ミーティングや面談の際に気軽にコーチ型質問を差し込むことで、日常の成長&エンゲージメントが高まります。

コーチング実践事例

【導入事例1:部署の生産性低迷からV字回復】

部署単位でコーチング研修を実施し、上司–部下の1on1対話を月2回設定。専用の「質問リスト」を使って目標・課題・やりがいに焦点を当てた結果、半年で離職率が低下し、プロジェクト納期遵守率が15%向上した。

【導入事例2:多様な人材の活用とキャリア自律】

女性・ミドル・シニア人材など多様性推進の観点でキャリアコーチングを導入。本人の「強み・やりがい」を主軸にキャリア面談を実践し、ミスマッチ配置の減少や従業員満足度向上を実現した。

【事例3:チーム統合時の摩擦抑制】

統合プロジェクトで部門横断のキックオフMTGとチームコーチング導入。ファシリテーターが交代しつつ「全員で課題抽出→自発的アクション決定」型進行を展開し、新メンバー定着率が向上した。

【小話: AIコーチング活用例】

社内1on1の内容や進捗をAIで記録・サマリ化する仕組みを導入。記録工数が減り、フィードバックの質と上司の1on1継続率が向上。


実践・トレーニング方法

  • セルフコーチング(自問自答): 自分自身の振り返りや目標設定を日記・ワークシートなどで定常化。
  • ピアコーチング(ペア練習): 同僚間でコーチ役・クライアント役を交互に体験するワーク。互いの成長を促進。
  • ロールプレイ: ケース創作や実際の課題を題材に模擬セッションを行い、第三者のフィードバックも活用。
  • スーパービジョン: 上級者やプロコーチから直接指導・フィードバックを受けてスキル磨き。
Tip: 小さな実践も継続すれば確かな成長に繋がります。

セルフコーチング(実践法)

「自分で自分のコーチになる」アプローチ。具体的なやり方は以下4ステップです。

  1. 結果を自分で引き受けると決意
    うまくいかない時も、周囲や環境でなく自分の影響範囲をみて行動を選ぶマインドチェンジ
  2. ゴール・目標の明確化
    「いつまでに」「何を」「なぜ(達成理由)」まで具体化
  3. 行動プラン作成
    現状からどのギャップをどう埋めるか、小さな一歩に分解して計画
  4. 実践&ふり返り
    紙やアプリ等に日々の進捗や気付きを記録、PDCA感覚で習慣化

セルフコーチングで役立つ質問例

  • 今日はどんなことに挑戦したい?
  • 今、何に満足している?不満は?
  • 理想の自分と今の自分、その差は?
  • 次の一手は何がありえる?
  • うまくいっていることは何?
  • 新しい視点が持てるとしたら?
  • 本当はどう感じている?
  • 目標達成の障害になっている思い込み(ビリーフ)は?

事例:朝/夜のセルフコーチングパターン

  • 目標・意図を立てる(朝)
  • 1日の行動・気づきをふりかえる(夜)
  • 明日に活かす改善アクションを1つだけ決める
  • 自己承認(頑張ったことを1つ見つけて褒める)
自分ひとりでの習慣化が難しければ「ピアコーチング」や「オンラインワークシート」を使うのもおすすめです。

発展的技法と最新動向

  • 解決志向型アプローチ:
    原因探しより「これからどう行動するか」に注目。小さな成功体験を積み重ねる。
  • ナラティブコーチング:
    相手のストーリーを傾聴したうえで、固定概念からの脱却・自己イメージの拡大を助ける。
  • AI・デジタル活用:
    AIによる目標管理・振り返り支援など、テクノロジー×コーチング市場も拡大中。
  • クロスカルチャー対応:
    多文化(性・世代・国籍など)背景を踏まえたコーチングの重要性が高まっています。
データやAIの活用は、個人の気分やニュアンスを超えた、客観的振り返りや行動定着に効果が期待されます(例:1on1自動議事録・行動目標リマインダー等)。

コーチングの最新トレンド2025

  • AIコーチ・バーチャルコーチング: チャットAIやアプリによるセルフコーチングが普及。客観データ+日々の気づきをフィードバック。
  • ウェルビーイング経営との融合: 心理的安全性、幸せ経営指標(PERMAメソッド等)が人材・組織開発の新潮流に。
  • 多拠点&リモート環境でのコーチング: オンライン1on1や分散チームのコミュニケーション支援が標準装備に。
  • カウンセリング×コーチングのハイブリッド: 心理的ケア+目標達成支援が融合する支援法も誕生。
  • 社内コーチ制度・メンター制度の拡大: 組織内に社内認定コーチ・メンターを育てる動きが拡大中。


2025年の主要コーチングトレンド注目度(編集部推定スコア)

課題と注意点

  • 短期成果の過度な期待は非効率: コーチングは中長期で人・組織に変化をもたらす投資型手法
  • 信頼・安全な場づくりが最優先: 上司部下・社外コーチであっても、気配りや秘密厳守・評価の分離配慮は不可欠
  • 状況や相手によって、ティーチング/カウンセリングとの併用も: ゴール達成支援・スキル伝達・心的ケアをバランスよく意識
まず「安全・信頼の土台」を作ることが、どんなスキルよりも成功への近道です。

今後の展望

多様な背景(性別・世代・国籍・価値観)を活かし合う社会、働き方&学び方のデジタル化やウェルビーイング拡張など、コーチングはこれからも成長し続ける分野です。AI/ITと人の叡智を融合した「新しい成長支援」の最前線でもあり、自己成長だけでなく、組織や社会への良質な波及効果も期待されています。

「相手の持つ力を信じ、実現を支援する」…そんな思いこそが現場を変革します。

投稿者プロフィール

徳吉陽河
徳吉陽河
徳吉陽河(とくよしようが)は、コーチング心理学研究会・コーチング心理学協会の創設者の一人であり、日本・世界のおけるコーチング心理学のパイオニア。コーチング心理士、公認心理師・キャリアコンサルタント、認定心理士(心理調査)、ポジティブ心理療法士、として教育・医療・福祉・産業分野で活動する専門家。東北大学大学院博士後期課程で研究し、国際コーチング心理学会、国際ポジティブ心理学会など、世界で学び、研究を発表。教育プログラム、心理尺度開発なども専門としている。著書に『ポジティブ大全』『科学的に正しい脳を活かす「問いのコツ」 結果を出す人はどんな質問をしているのか?』『ナラティヴ・セラピー BOOK』、『コーチング心理学ガイドブック』『コーチング心理学ハンドブック』などの翻訳書などがあり、科学的なエビデンスと物語(ナラティブ)に基づくコーチングとウェルビーイング教育を推進している。累計4000名のコーチ、カウンセリング実績」(ワークショップを含む)、「累計6000回以上のセミナー実績」以上の実績がある。国土交通省 航空保安大学講師、元東北文化学園大学講師、元仙台医療センター看護学校講師、元若者サポートセンター講師など。教育機関、海外・国外の法人企業などで講師を担当実績がある。学校法人・企業法人・医療法人(リハビリ)など、主に管理職に関わる講師を数多く担当。座右の銘は、「我以外皆我師」、失敗・挫折もたくさんしており、「万事塞翁が馬」大切にしている。「自己肯定感が低いからこそ成長できる」ことを大切にしている。

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