コーチング心理学・ポジティブ心理学から学ぶ、職場の対話力。
管理職・リーダー・社員の「聴く・問う・認める・伝える・育てる」を、科学的な根拠とともに。
A. コーチング心理学に基づくコミュニケーション研修とは、心理学の実証研究の知見を活用して、社員・管理職が「聴く・問う・認める・伝える・育てる」ための実践的な対話スキルを学ぶ研修です。一般的なマナー研修や話し方研修と異なり、傾聴・質問・フィードバック・強みの活用といった行動を、心理的安全性やエンゲージメントといった組織成果につなげる設計になっており、研修前後の変化を心理尺度で測定することもできます。
「何から相談すればいいか分からない」という段階で問題ありません。まずは組織で起きていることをお聞かせください。研修テーマが決まっていない状態からのご相談も歓迎しています。
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※ お問い合わせ・ご相談・お見積りのご提案までは費用をいただいておりません。研修テーマの絞り込みからご一緒します。
コミュニケーション研修のご相談は、たいてい「話し方が下手だから」ではなく、「対話が組織の成果につながっていない」という形で立ち上がります。以下はご相談の多い12の課題です。
多くの場合、管理職の方々は「傾聴が大事」「褒めて伸ばす」と知っています。それでも変わらないのは、知識が現場の行動に翻訳されていないからです。当協会の研修は、心理学の理論を紹介して終わりにせず、「明日の1on1で何を言うか」まで具体化することを重視しています。
結論:職場の対話は「対等な会話」ではなく、評価・立場・時間の制約がかかった特殊な対話だからです。日常会話がうまい人でも、職場では機能しないことがあります。
上司の一言は、本人が意図する以上の重みを持って受け取られます。「率直に言っただけ」が、部下には評価の宣告として届く。この非対称を自覚しない限り、「本音で話そう」という呼びかけは機能しません。
批判的な指摘を受けると、人は内容を吟味する前に防衛的になります。フィードバックが伝わらないのは、伝える中身ではなく受け手の状態の問題であることが少なくありません。
管理職はプレイングマネジャー化し、対話は「空いた時間にやるもの」になっています。1on1が形骸化するのは意欲の問題ではなく、目的と型が共有されていないためです。
「良いコミュニケーション」を精神論や個人の資質の問題にせず、再現できる行動に分解する——これが心理学に基づくコミュニケーション研修の役割です。誰がやっても一定の水準に届く「型」を持つことで、管理職ごとのばらつきを縮めることができます。
結論:心理学に基づくコミュニケーション研修とは、「感じの良い話し方」を教える研修ではなく、相手の内側で何が起きているかを踏まえて働きかけを設計する研修です。
一般的なコミュニケーション研修と、心理学ベースの研修の違いを整理すると次のようになります。
| 観点 | 一般的なコミュニケーション研修 | 心理学に基づく研修 |
|---|---|---|
| 扱う中心 | 話し方・伝え方・マナー | 聴き方・問い方・関係性の質 |
| 根拠 | 講師の経験則・成功事例 | 実証研究・メタ分析の知見 |
| 目標 | その場のやりとりの改善 | 行動の変化と、組織成果への接続 |
| 部下の位置づけ | 説得・指導の対象 | 自ら答えを持つ主体 |
| 失敗の捉え方 | スキル不足として指摘 | 学習の材料として扱う(心理的安全性) |
| 効果の確認 | 研修満足度アンケート | 心理尺度による事前・事後・追跡測定 |
当協会は、コーチング心理学の実証研究をもとに教育・企業研修を設計しています。研修におけるデータ解析、ワークショップの効果検証、独自のアセスメントツール、プログラムの共同開発にも対応しています。
A. コーチング心理学とは、心理学の理論と実証研究に基づいて、人の目標達成・パフォーマンス・ウェルビーイングを支援する学問領域です。認知行動療法、解決志向アプローチ、目標設定理論、動機づけ理論などの知見を、臨床ではなく「健常な成人の成長支援」の文脈に応用します。
A. ポジティブ心理学は「問題をなくす」だけでなく「何がうまくいっているか」に注目し、強み・ポジティブ感情・良好な関係性・意味・達成といった要素を意図的に増やす心理学です。職場では、強みを活かした役割設計、承認と感謝の言語化、エンゲージメントの向上、レジリエンスの育成などに活用できます。
当協会の研修は、この二つを別々の講義として並べるのではなく、一つの対話の中で統合します。
| 対話の要素 | コーチング心理学が扱うもの | ポジティブ心理学が扱うもの |
|---|---|---|
| 聴く | 傾聴・共感・非言語の読み取り | 良好な関係性・ポジティブ感情 |
| 問う | コーチング質問・解決志向質問 | 強みの発見・可能性の探究 |
| 認める | 承認・フィードバック | 強み・感謝・自己効力感 |
| 伝える | 建設的フィードバック・アサーション | 意味づけ・価値の共有 |
| 育てる | 目標設定・行動計画・1on1 | エンゲージメント・レジリエンス |
| 立て直す | 問題解決・認知の柔軟性 | ウェルビーイング・意味と価値 |
結論:職場で必要なコミュニケーション力は、「聴く力・問う力・認める力・伝える力・育てる力」の5つに分解できます。研修はこの5つを、階層と課題に応じて組み合わせて設計します。
傾聴とは「黙って聞く」ことではなく、相手が自分の考えを整理できるように聴くことです。相手が話し終えてからワンテンポ置く、相槌と頷きで関心を示す、表情・声のトーン・仕草といった非言語情報を読み取る——いずれも訓練できる技術です。
質問は情報収集の手段ではなく、相手の思考を動かす道具です。「なぜできなかったのか」ではなく「何があればできそうか」。問いの向きを変えるだけで、防衛反応が探索行動に変わります。
「認める」は評価とは異なります。結果だけでなく、プロセス・工夫・その人らしい強みに具体的に言及すること。曖昧な称賛は響かず、具体的な承認は自己効力感につながります。
「伝える」と「届く」は違います。Iメッセージ(私を主語にした伝え方)を使い、観察した事実・生じた影響・自分の感情・具体的な依頼を分けて伝えることで、相手を責めずに改善を促せます。
1〜4を、単発の会話ではなく継続的な育成のプロセスとしてつなげる力です。1on1を経験学習のサイクル(体験→内省→概念化→実践)として運用し、本人が設定した目標に向けて支援します。目標を「与える」のではなく「一緒に立てる」ことが定着の分かれ目になります。
結論:管理職に必要なコミュニケーションスキルとは、「わかりやすく指示を出す力」ではなく、部下が自分で考え、動き、報告したくなる関係をつくる力です。
話しやすさは性格ではなく、反応の仕方で決まります。悪い知らせを持ってきた部下に対する最初の3秒の反応が、その後の報連相の量を決めています。「まず聴く」「事実と評価を分ける」「持ってきたこと自体を歓迎する」の3点が起点です。
指示の量を減らし、質問の量を増やすこと。ただし丸投げは主体性を育てません。「目的は共有する/方法は任せる/振り返りは一緒にする」という役割分担が有効です。
場面によります。緊急時・安全に関わる場面・知識やルールの伝達は指示(ティーチング)が適切です。一方、成長・主体性・納得感が問われる場面ではコーチングが機能します。両方を使い分けられることが管理職のスキルです。
A. 1on1は業務進捗の確認の場ではなく、部下の経験を一緒に振り返り、次の一歩を本人が決める場です。業務報告は別の場に切り分け、1on1では「最近どうか」「何がうまくいっているか」「何が引っかかっているか」「次に何を試すか」を扱います。
※ 研究では、一定の頻度で1on1を継続することが心理的安全性の向上と関連することが示されています。ただし、メンタルヘルスの改善には仕事の要求度や裁量度といった職場要因も関わるため、1on1だけで解決できるわけではない点も併せてお伝えしています。
結論:フィードバックは「やれば良くなる」ものではありません。古典的なメタ分析では、フィードバック介入は平均としてはパフォーマンスを高める一方で、3分の1以上のケースではむしろパフォーマンスを低下させていたことが報告されています。だからこそ、伝え方の設計が必要です。
| 観点 | ポジティブ・フィードバック | クリティカル(建設的)フィードバック |
|---|---|---|
| 目的 | 強化・定着・自己効力感の向上 | 修正・改善・成長の促進 |
| 構成要素 | 感謝+感情(2要素) | 観察+影響+感情+依頼(4要素) |
| 難しさ | 具体性を欠くと「お世辞」に聞こえる | 評価が先行すると防衛反応を招く |
| 頻度 | 日常的・その場で | 関係性ができてから、場を選んで |
| 失敗パターン | 「いつもありがとう」だけで終わる | 人格への言及になる(「君は雑だ」) |
主語を「あなた」から「私」に変えるだけで、同じ内容が責めではなく共有として届きます。
「〇〇のとき、私は△△と感じました」——相手の行動に対する自分の感情を伝えます。
「〇〇のとき、私は△△という影響を受けます」——具体的な結果を示します。
「私が見たのは△△です」——評価を挟まず、事実だけを共有します。
「私には△△が必要です」——要求ではなく必要性として伝えます。
「△△をしてくれたことで、私は助かりました」——行動とその価値を結びつけます。
過去の是非をめぐる議論は、双方の認識の隔たりを広げがちです。研究でも、過去の評価より将来の行動に焦点を当てた対話のほうが改善意欲が高まることが示されています。最後は必ず「次はどうするか」で終えます。
一方通行の評価伝達から、「ともに問い続ける」双方向の対話へ。安全な場をつくる → 相手の経験を聴く → 観察を「感じたこと」として伝える → 共に意味を探る → 本人が行動を決める、という5ステップで、「評価する側/される側」という非対称な構造そのものを変えていきます。
A. 心理的安全性とは、チームの中で「意見を言う」「質問する」「ミスを報告する」「提案する」といった対人的リスクを取っても、罰せられたり恥をかかされたりしないと信じられる状態のことです。「居心地の良さ」や「仲の良さ」とは異なり、率直に言い合えるからこそ学習と改善が進む、という考え方です。
心理的安全性は、施策を打てば翌月に上がる指標ではありません。上司の日々の反応——質問を歓迎したか、悪い報告に感謝したか、失敗を学習の材料として扱ったか——の積み重ねとして形成されます。
※ 心理的安全性は、複雑さ・創造性・意味づけが求められる知識集約的な業務ほど、学習と成果への効果が強く現れることが報告されています。定型業務中心の職場では、別の打ち手が優先されることもあります。
結論:離職や停滞の根本要因は、給与そのものより「人間関係への不満」「成長実感の欠如」「仕事の意義が見えない」にあることが多く、いずれも日々の対話で扱える領域です。
弱点の是正だけを続けると、人は自分の価値を見失います。その人が自然に発揮している強みを言語化し、役割設計につなげます。
「この仕事は誰の役に立っているのか」を、上司が具体的に言葉にする。組織から必要とされている感覚(マタリング)は、エンゲージメントの重要な基盤です。
年に一度の評価面談ではなく、その場での具体的な承認。頻度の高い小さな承認が、関係の質を継続的に支えます。
コミュニケーション研修は「攻め(エンゲージメント)」だけでも「守り(メンタルヘルス)」だけでも不十分です。当協会では、対話力(土台)・エンゲージメント(攻め)・現代版ストレスマネジメント(守りと回復)を統合した設計を推奨しています。ストレスチェックやエンゲージメント・サーベイの結果を起点に、研修テーマを設計することも可能です。
結論:AIが答えを出す時代、人間に残るのは「問いを立てる・聴く・共感する・意思決定する・創造する」力です。コミュニケーション研修は、これからの人材開発の中心テーマになります。
情報収集・要約・草案作成の多くはAIが担えるようになりました。一方で、「この人には言える」と思える関係をつくること、対立する意見の間で納得を形成すること、曖昧な状況で判断することは、依然として人の仕事です。
AIは問いに答えますが、何を問うべきかは決めてくれません。良い問いを立てる力は、コーチングの中核スキルと重なります。
言葉になっていない感情や葛藤を受け取ることは、人と人の間でしか成立しません。
AIの出力を鵜呑みにせず検証する姿勢は、職場では「上司の意見にも疑問を出せる」心理的安全性と地続きです。
前例のない課題に対して、多様な視点を集めて統合するプロセスは、対話の質に依存します。
不確実性の中で決め、その理由を人に伝えられること。説明の質がチームの納得を左右します。
変化の速さが常態化するなかで、自分とチームの状態を保つスキルが、成果の前提条件になります。
当協会は「AI × コーチング心理学 × ポジティブ心理学 × コミュニケーション」という切り口で、これからの職場に必要な対話力を扱っています。
研修のご相談でよく話題になる区別をまとめました。導入検討の際の社内説明にもお使いいただけます。
| 観点 | コーチング | ティーチング |
|---|---|---|
| 基本姿勢 | 引き出す | 教える |
| 主体 | 相手 | 教える側 |
| 質問の量 | 多い | 少ない |
| 知識提供 | 必要に応じて | 中心 |
| 適した場面 | 成長・主体性・納得感 | 知識・技能の習得、緊急時 |
| 比較 | 違いの要点 |
|---|---|
| コーチング vs カウンセリング | コーチングは健常な状態からの目標達成・成長支援が中心。カウンセリングは不調や困難からの回復支援が中心。管理職は境界を理解し、必要に応じて専門家へつなぐ判断が求められます。 |
| 傾聴 vs アドバイス | アドバイスは早く、傾聴は遅い。しかし早く出した答えは本人のものにならず、実行されないことが多い。まず聴き、求められてから助言する順序が有効です。 |
| 1on1 vs 面談・評価面談 | 評価面談は組織が主語(評価を伝える場)。1on1は部下が主語(本人の経験と成長を扱う場)。同じ場で兼ねると、どちらも機能しにくくなります。 |
| 指示型 vs 支援型マネジメント | 指示型は速度と統制に強く、支援型は自律と定着に強い。優劣ではなく、業務の性質と成熟度による使い分けが要点です。 |
| コミュニケーション研修 vs コーチング研修 | コミュニケーション研修は「聴く・伝える」全般が対象。コーチング研修は「相手の目標達成を支援する対話」に焦点。当協会の研修は前者を入口に、後者の技術を組み込む構成です。 |
| コーチング心理学 vs 一般的なコーチング | 一般的なコーチングは実践知や独自メソッドが中心。コーチング心理学は心理学の理論と実証研究を基盤とし、効果検証を前提とします。研修効果を社内に説明する必要がある法人には、後者が適しています。 |
単発でも、複数を組み合わせた継続プログラムとしても実施できます。半日・1日・複数回のいずれにも対応しています。
聴く技術を分解し、ロールプレイで反復します。
質問・傾聴・目標設定の基礎。全プログラムの土台です。
Iメッセージ、ポジティブ/建設的フィードバックの実践。
目的設計・進め方・つまずきやすい点の対処。
チームで測り、対話で高めるプロセスを扱います。
原因追及ではなく、うまくいっている例外から解を組み立てます。
思考のクセに気づき、行動を選び直す技術。
チームで発想を広げ、統合するファシリテーション。
外発的・内発的動機づけを踏まえた関わり方。
相手のタイプに応じた伝え方・関わり方の調整。
自己理解と相互理解を深め、チーム内の摩擦を減らします。
語り直しを通じて、経験の意味づけを変えていきます。
自他を尊重した自己表現。ハラスメント予防にも接続します。
離職対策と、貢献感・意味づけを高める対話。
逆境からの回復力を、個人とチームの両面で扱います。
不調予防にとどまらない、良い状態を増やす関わり。
職場で必要な対話の土台をつくります。
後輩指導と横の連携を担う層に、対話の技術を渡します。
最も要望の多いプログラムです。1on1の型づくりから、部下育成、心理的安全性の醸成まで。
組織文化と、そこで交わされる言葉のあり方を扱います。
事前ヒアリングで組織の課題を見極め、実務に直結するプログラムを設計します。既製の研修パッケージをそのまま提供するのではなく、貴社の言葉・場面・課題に合わせて構成します。
ZOOMなどを活用した遠隔ワークショップに対応。まとまった会場や移動時間を確保しにくい場合、地方・海外拠点を含む場合にも実施できます。
貴社会場への講師派遣に対応。ロールプレイやグループワークを中心に据えた設計が可能です。参加型ツールを活用し、メンバー間の意見やコメントの結果をお渡しすることもできます。
当協会は研修の提供にとどまらず、心理学を活用して、個人のコミュニケーション力からチーム・組織の関係性まで支援することを目的としています。研修におけるデータ解析、ワークショップの効果検証、独自のアセスメントツールの活用、プログラムの共同開発にも対応しています。
結論:「楽しかった研修」で終わらせないために、研修前・研修直後・一定期間後の3時点で測定し、行動の変化を確認します。
| 測定したいこと | 指標 | 対応する公開尺度 |
|---|---|---|
| チームの土台 | 心理的安全性(率直に言える度合い) | 職場・コミュニケーションにおける心理的安全性の心理テスト |
| 管理職の行動 | 心理的安全性を促進するリーダー行動 | 心理的安全性リーダーシップ尺度 |
| 管理職の自信 | リーダーシップスキルの自己効力感 | リーダーシップスキル自己効力感尺度 |
| エンゲージメント | 組織からの承認・貢献感(マタリング) | エンゲージメントを高める組織的マタリング尺度 |
| ストレス対処 | 統合的ストレスマネジメントスキル(8領域) | 現代版 新型・統合的ストレスマネジメントスキル診断テスト |
| ウェルビーイング | 10のウェルビーイング・スキル | 統合的10つのウェルビーイング・スキル診断テスト |
| 支援者としての力 | ウェルビーイング・サポーター/リーダーシップ | ウェルビーイング・スキルサポーター&リーダーシップスキル診断テスト |
| 可能性の探究 | 可能性を発見するスキル | 可能性探究スキル尺度 |
| 研修そのもの | 満足度・理解度・実践意欲・1on1実践率 | 研修ごとに設計(参加型ツールのコメント結果も提供可能) |
既にストレスチェックやエンゲージメント・サーベイを実施されている場合は、その結果を出発点として研修テーマを設計することもできます。「サーベイは取っているが、次の打ち手が決まらない」という段階のご相談も承っています。
当協会の研修は、実証研究の蓄積を踏まえて設計されています。以下は、コミュニケーション研修に関わる主要な知見です。
職場における「聴かれている」という知覚と仕事上の成果の関連を検討したメタ分析(664の効果量、40万件超の観測)では、両者に中程度以上の正の相関(r̄=.39)が報告されています。とりわけ関係性の質との関連(r̄=.51)が強く、傾聴が関係を通じて成果に効くという経路が示唆されています。
Kluger et al. (2023), Journal of Business and Psychology. doi:10.1007/s10869-023-09897-5
フィードバック介入に関する古典的メタ分析は、平均としてはパフォーマンスを高める一方で、3分の1以上のケースではむしろ低下させていたことを報告しました。「フィードバックは多いほど良い」という前提は成り立ちません。研修で伝え方を扱う理由がここにあります。
Kluger & DeNisi (1996), Psychological Bulletin. doi:10.1037/0033-2909.119.2.254
136の独立標本、2万2千人以上・約5千グループを対象としたメタ分析により、心理的安全性の先行要因と成果が体系的に整理されています。リーダーの関わり方が主要な先行要因のひとつであることが示されています。
Frazier et al. (2017), Personnel Psychology. doi:10.1111/peps.12183
認知行動的・ポジティブ心理学的枠組みに基づく職場コーチングのメタ分析では、目標達成(g=1.29)、自己効力感(g=0.59)への効果が確認されています。また、単一手法よりも複数の枠組みを統合したアプローチ(g=0.71)のほうが良好な成果を示しました。
Wang et al. (2021), Journal of Work-Applied Management. doi:10.1108/jwam-04-2021-0030
職場におけるポジティブ心理学介入22件のメタ分析では、望ましい成果の向上(g=.25)と望ましくない成果の低減(g=−.34)が報告されています。効果は小〜中程度であり、単発の施策ではなく継続的な運用が前提となります。
Donaldson et al. (2019), International Journal of Applied Positive Psychology. doi:10.1007/s41042-019-00021-8
管理職のフィードバック面談を扱った3つの研究では、過去の評価をめぐる議論はかえって認識の隔たりを広げる一方、今後の行動に焦点を当てた対話ほど改善意欲が高まることが示されました。
Gnepp et al. (2020), PLOS ONE. doi:10.1371/journal.pone.0234444
誠実にお伝えしたいこと:ここに挙げた知見は、いずれも「研修を一度実施すれば組織が変わる」ことを示すものではありません。多くの研究は自己報告に依存しており、効果量も文脈によって幅があります。当協会が効果測定を重視するのは、一般的な知見が貴組織で当てはまるかどうかを、実データで確かめるためです。
当協会は、教育機関・医療機関・産業機関・公共団体において、コーチング心理学に基づく研修・講座を実施してきました。業種によって「コミュニケーションの難所」は異なります。事前ヒアリングでは、その違いを丁寧にお聞きします。
教員間の連携、児童生徒・保護者との対話、管理職としての学年運営。
多職種連携、指導的立場のスタッフ育成、対人援助職のセルフケア。
管理職の1on1、若手定着、部門間の連携、エンゲージメント向上。
住民対応、部署をまたぐ調整、年次構成の幅が大きい職場での対話。
※ 個別の導入事例の掲載は、守秘の都合により本ページでは行っていません。ご相談の際に、貴組織に近い状況での実施内容をご説明します。
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ご担当者さまからよくいただくご質問をまとめました。ここにない内容も、遠慮なくお問い合わせください。
コミュニケーション研修とは、職場で必要な「聴く・問う・認める・伝える・育てる」という対話行動を、実践的に学ぶ研修です。マナーや話し方の訓練にとどまらず、上司と部下、チーム内、部門間といった関係の質を高め、業務上の成果につなげることを目的とします。
業務の複雑化と価値観の多様化により、指示命令だけでは成果が出にくくなっているためです。報告が上がらない、意見が出ない、若手が定着しないといった問題の多くは、日々の対話の質に起因しています。対話の質は、心理的安全性・エンゲージメント・離職率といった経営指標と結びついています。
当協会の研修は、コーチング心理学とポジティブ心理学という心理学の実証研究を基盤としている点、行動レベルまで具体化する点、そして研修効果を心理尺度で測定できる点が特徴です。講師の経験談ではなく、再現できる「型」をお渡しします。
心理学の理論と実証研究に基づいて、人の目標達成・パフォーマンス・ウェルビーイングを支援する学問領域です。認知行動的アプローチ、解決志向アプローチ、目標設定理論などを、健常な成人の成長支援に応用します。
強みの発見と活用、ポジティブ感情、良好な関係性、意味づけ、達成といった要素を、日々の対話に組み込みます。具体的には、承認と感謝の言語化、強みに基づく役割設計、エンゲージメントとレジリエンスの向上などです。「とにかく褒める」こととは異なります。
コミュニケーション研修は「聴く・伝える」全般を扱い、コーチング研修は「相手の目標達成を支援する対話」に焦点を当てます。当協会のコミュニケーション研修は、前者を入口としながら、後者の技術を実務で使える形で組み込む構成になっています。
必要性が最も高い層です。管理職の関わり方は、部下の心理的安全性・エンゲージメント・離職意向に直接影響します。また、管理職によって部下との接し方に差がある状態は、組織全体のばらつきとして現れます。
傾聴、コーチング質問、承認、フィードバック、1on1の設計と運用、モチベーションの理解、心理的安全性の醸成、ハラスメントを避けながら率直に伝える方法などです。貴組織の課題に応じて重点を調整します。
可能です。実際、管理職層のみを対象とするご依頼が最も多くなっています。ただし、管理職だけが変わっても部下側の受け止め方が変わらない場合があるため、次の段階として一般社員向けの短時間プログラムを組み合わせるご提案をすることがあります。
対応しています。新入社員向けには、コーチング心理学に基づいたコミュニケーション、マナー、ポジティブメンタルヘルス、レジリエンスなどを組み合わせた「社会人基礎コミュニケーション研修」をご用意しています。
対応しています。1on1の目的設計、進め方の型、扱うテーマ、沈黙への対処、評価面談との切り分けまで、実際の場面を想定したロールプレイを中心に構成します。既に1on1を導入していて形骸化している、という段階のご相談も多くいただきます。
できます。Iメッセージの5類型、ポジティブ・フィードバックと建設的フィードバックの使い分け、未来志向で締める対話の構造などを扱います。「注意するとハラスメントと思われないか不安」という課題に直接応える内容です。
扱えます。心理的安全性の正確な定義(居心地の良さではなく、対人的リスクを取れる状態であること)から始め、チームで測定し、リーダー行動として何を変えるかまで具体化します。公開している心理的安全性の尺度を事前・事後の測定に用いることもできます。
法令解説を中心とする一般的なハラスメント防止研修とは異なりますが、「厳しいことを、人格を否定せずに伝える技術」を扱うため、実質的な予防効果が期待できます。法令面の解説が必要な場合は、その部分を組み合わせる構成をご提案します。
扱えます。創造的問題解決やファシリテーションのプログラムを組み合わせることで、会議での発言量の偏り、意思決定の納得感、部門間の連携といったテーマに対応できます。
できます。ZOOMなどを活用した遠隔ワークショップに対応しており、会場やまとまった移動時間を確保しにくい場合にも実施可能です。オンラインでもロールプレイやグループワークを行います。
少人数から大人数まで対応しています。ただし、対話スキルの習得にはロールプレイの時間確保が重要なため、人数に応じて構成やグループ分けを調整します。適切な規模については、ご相談時にご提案します。
半日(2〜3時間程度)、1日、複数回のいずれにも対応しています。半日の場合は、テーマを1つに絞り、演習の時間を確保する構成をおすすめしています。
できます。むしろ、行動の定着という観点では複数回の構成を推奨しています。研修と研修の間に現場での実践期間を挟み、次回にケースを持ち寄る形にすると、学びが実務に接続しやすくなります。
可能です。事前ヒアリングで組織の課題を把握し、実務に直結するプログラムを設計します。貴組織で実際に起きている場面を演習の題材にすることもできます。
可能です。貴社会場への講師派遣に対応しています。拠点は東京(浜松町)・横浜にあります。
オンライン形式であれば、地方・海外拠点を含めた同時実施が可能です。時差がある場合は、録画配信と質疑応答セッションを組み合わせる方法もご提案できます。
実施できます。当協会は教育機関、医療機関、産業機関、公共団体での実施実績があります。業種ごとにコミュニケーションの難所は異なるため、事前ヒアリングでその違いを確認したうえで設計します。
できます。研修前・研修直後・一定期間後の3時点で、心理的安全性、リーダーシップスキル自己効力感、組織的マタリング、ストレスマネジメントスキルなどの心理尺度を用いた測定が可能です。研修におけるデータ解析やワークショップの効果検証にも対応しています。
研修満足度・理解度といった直後指標に加え、自己効力感、対話行動の頻度、1on1の実践率、心理的安全性、チーム内のコミュニケーション、エンゲージメントなどを測定対象にできます。どの指標を重視するかは、貴組織の課題によって設計します。
あります。フォローアップ研修、ケース検討会、効果測定レポートの提出、次期プログラムの設計まで対応可能です。独自のアセスメントツールやプログラムの共同開発も承っています。
正直に申し上げると、単発の研修で組織全体が変わることは期待できません。研究上も、コミュニケーションや心理学に基づく介入の効果は継続的な運用を前提としています。だからこそ、当協会は効果測定と継続設計を重視しています。「まず1回試して、データを見て次を決める」という進め方も歓迎します。
活用できます。既存のストレスチェックやエンゲージメント・サーベイの結果を出発点に、優先度の高いテーマを絞り込んで研修を設計できます。「サーベイは取っているが、次の打ち手が決まらない」という段階のご相談も多くいただきます。
対象人数、時間、回数、実施形式(対面/オンライン)、効果測定の有無によって変動するため、個別にお見積りをご提示しています。お問い合わせ・ご相談・お見積りのご提案までは費用をいただいておりません。ご予算の目安がある場合は、その範囲で実施可能な構成をご提案します。
ご相談だけでも歓迎します。研修テーマが固まっていない段階からご一緒します。特に、管理職の育成が課題になっている組織、1on1を導入したが機能していない組織、若手の離職やエンゲージメントに課題を感じている組織、そして研修の効果を社内に数字で説明する必要がある組織に適しています。
当協会サイトでは、職場のコミュニケーションに関する心理尺度や解説記事を公開しています。研修の前に、現状把握の材料としてご活用ください。
研修テーマが決まっていなくても構いません。組織で今起きていることをお聞かせいただければ、優先度の高いテーマからご提案します。ご相談・お見積りのご提案まで費用はかかりません。