スプリント思考と解決志向アプローチの活用 認定資格取得の参考に

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解決志向コーチング講座では、スプリント思考(Sprint Thinking)を取り上げています。そのスプリント思考の実践に向けて探究・考察していきます。

解決志向コーチング

スプリント思考(Sprint Thinking)」は、短期間でアイデアをカタチにし、検証して改善するための問題解決アプローチです。特にGoogle Ventures(GV)が開発した「デザインスプリント(Design Sprint)」に基づく方法が有名です。一般社団法人コーチング心理学協会では、解決志向コーチングにて、スプリント思考の活用法を扱っています。ここでは、スプリント思考について、取り上げ、解決志向コーチングとの関係と活用性をより深く探究してみたいと思います。


コンテンツ一覧

🏃‍♂️スプリント思考とは?

短期間(一般的には5日間)で「問題の発見 → 解決策の立案 → プロトタイプ作成 → テスト」までを一気にやりきる思考とプロセスのこと。

スピード重視、チーム協働、顧客視点、仮説検証がキーワード。


🔄 スプリント思考の基本ステップ(GV方式)

日数 フェーズ 内容
🧠 Day 1(理解) 問題の全体像を共有し、ゴールを明確にする
✍️ Day 2(発想) 解決策のアイデアをたくさん出す(スケッチなど)
✅ Day 3(意思決定) ベストなアイデアを選び、プロトタイプ設計をする
🛠 Day 4(試作) 実際にプロトタイプを作る(簡易版でOK)
👀 Day 5(検証) ユーザーにテストして、反応を観察・記録する

✅ スプリント思考のメリット

ポイント 説明
⏱ 時間節約 会議や議論に時間をかけすぎず、すぐに形にできる
🧪 リスク回避 早く仮説を試せるため、大きな失敗を防げる
🤝 チーム統一 異なる視点を短期間でまとめることができる
🧩 顧客視点 最後にユーザー検証を入れることで現実に即す

💡 実践のヒント

  • 1日完結型スプリントにアレンジも可能(例:半日で設計→午後に試作→夕方にユーザー反応)
  • 教育・福祉・行政分野でも活用され始めている(例:サービス改善、UX検証)
  • コーチングや研修でも、ワークショップ形式で導入可能

🧰 関連する手法

関連手法 つながり・違い
デザイン思考 「共感→問題定義→発想→試作→テスト」の発想サイクル。スプリントはそれを圧縮
アジャイル開発 継続的改善型だが、スプリントは1回で解決の方向性を出す
リーンスタートアップ MVP検証に特化、スプリントはその前段階の方向性探しにも有効

*MVP(Minimum Viable Product)検証とは、最小限の機能を持つ製品やサービスを使って、ユーザーの反応や市場ニーズを素早く検証する手法。


✏️ 活用例(ビジネス・教育)

分野 活用イメージ
商品開発 新サービスのアイデアを1週間でプロトタイプ化・ユーザーテスト
学校教育 探究学習やPBL(プロジェクト型学習)の短期集中設計
組織改善 職場の課題をチームで可視化し、即改善策を設計&実験

 

**「1日スプリント」**とは、Google Ventures発の5日間の「デザインスプリント」を、たった1日で凝縮して行う超効率的な問題解決・アイデア検証手法です。

時間が限られたチームやプロジェクト、教育現場、研修などで活用しやすく、仮説検証と意思決定を加速させたい場面に非常に有効です。


⏱【1日スプリントの基本構成】(6時間〜8時間バージョン)

時間帯 ステップ 目的と手法
🕘 9:00〜10:00 1. 問題の明確化(理解) 「何が課題か?」をチームで共有HMW(How Might We)法で再定義ゴールを設定
🕙 10:00〜11:30 2. 解決策の発想(アイデア出し) ブレインストーミングスケッチ・マンダラート競合・類似事例からヒント
🕦 11:30〜12:00 3. 投票・選定(意思決定) 「いいね投票」や「意思決定マトリクス」でベスト案を選ぶ
🍽 12:00〜13:00 昼食休憩(もしくは合間にプロトタイプ設計)
🕐 13:00〜15:00 4. プロトタイピング(簡易試作) 紙、パワポ、Miroなどで見た目や流れを形に簡単なユーザーフロー・モックアップ作成
🕒 15:00〜17:00 5. テスト・検証 5人程度にインタビュー形式で反応を見る録画・観察でフィードバックを収集
🕔 17:00〜17:30 6. 振り返り・改善点まとめ 「何がよかったか・改善点」明日からどう動くかアクション設計

✅ 成功のためのポイント

工夫 解説
🎯 ゴール設定に時間をかけすぎない 目的を明確にしたら、次に進む決断力が重要
🗂 ドキュメントツールを準備 Miro・Figjam・ホワイトボードなどで進行を見える化
🎤 ユーザー役を事前に準備 テスト対象をあらかじめアポ取っておくとスムーズ
🔁 「完成」より「検証」が目的 100点の完成ではなく、仮説が試せればOK

💼 こんな場面で効果的

活用シーン
サービス・プロダクト開発 新しい機能やUIの反応を見る
教育現場 探究・PBLで1日集中型アイデア実験
組織内改善 会議体や業務プロセスの見直し実験
ワークショップ 学びと実践を組み合わせた1日研修

🎁 補足:ミニテンプレート(例)

【問い】◯◯の課題を1日でどこまで改善・形にできるか?

【ゴール】「この画面で注文したいと思えるかどうか」
【ユーザー】20〜30代の〇〇経験者

午前:課題共有→アイデア出し→選定
午後:プロトタイピング→5人にテスト→学びを整理

スプリント思考とウェルビーイング(7つの側面)との関係性

スプリント思考とウェルビーイング(7つの側面)との関係性とは?
短期間で仮説検証・試作を行うスプリント思考が、個人や組織のウェルビーイングにどう影響するかを可視化しています。


🏃‍♂️ スプリント思考 × ウェルビーイング 対応表

ウェルビーイングの側面 スプリント思考との関係・影響
1. 主観的ウェルビーイング(幸福感・満足感) ✅ 自分たちで「できた!」「進んだ!」という達成感や前進感を得やすい。✅ 小さな成功体験を連続的に味わえる設計。
2. 心理的ウェルビーイング(自己成長・自律性・目的意識) ✅ 自ら仮説を立て、実行し、振り返るプロセスが自己効力感を高める。✅ 意思決定と学習のサイクルで自己実現が進む。
3. 社会的ウェルビーイング(つながり・役割感) ✅ チームでの共創・協働により、「貢献している」「認められている」という感覚が得られる。
4. 身体的ウェルビーイング(健康・活力) ✅ 時間が決められており、無駄な長時間労働を減らせる。✅ 集中と休憩のリズムが整い、エネルギー管理がしやすい。
5. スピリチュアルウェルビーイング(意味・価値・内的充実) ✅ 「何のためにやるのか?」を明確にし、共通ビジョンに基づいて行動できる。
6. キャリア/職業的ウェルビーイング ✅ 自分のスキルやアイデアが評価されやすく、専門性を発揮しやすい。✅ 新しい仕事や役割にチャレンジしやすい環境。
7. 経済的ウェルビーイング(安定性・見通し) ✅ 無駄なコストをかけず、早期にアイデアの実現可能性を検証できるため、リスクを減らせる。

✅ スプリント思考の本質とウェルビーイングの共通点

  • 「前に進んでいる感覚」(= 主観的幸福)
  • 「行動からの学び」(= 心理的な成長と自信)
  • 「共に創る力」(= 社会的つながりと意味)
  • 「完璧より実験」(= ストレス低減と柔軟性)

 

スプリント思考の特徴

スプリント思考(特に「デザインスプリント」)は、短期間で課題解決やイノベーション創出を目指す手法として、ビジネスや教育、医療、工業など多様な分野で活用されています。主にGoogle Venturesで開発されたこのアプローチは、迅速なプロトタイピングとユーザー中心の検証を特徴とし、従来のデザイン思考やアジャイル手法とも関連しています。

スプリント思考の特徴とプロセス

  • 短期間集中型:通常4~5日間で、課題の明確化からアイデア創出、プロトタイプ作成、ユーザーテストまでを一気に行う(Bordin, 2022; Fernández-Ibáñez et al., 2022; McVay & Jake-Schoffman, 2020; Correio & Fleury, 2019)。
  • ユーザー中心:最終ユーザーのニーズやフィードバックを重視し、実用的な解決策を素早く検証する(Bordin, 2022; Fernández-Ibáñez et al., 2022; McVay & Jake-Schoffman, 2020)。
  • 多様な分野で応用:新製品開発、既存サービスの改善、教育現場でのプロジェクト学習、医療現場の業務改善など幅広く利用されている(Fernández-Ibáñez et al., 2022; Kneeland et al., 2019; Wallenius, 2022; McVay & Jake-Schoffman, 2020; Noutcha et al., 2021)。

デザインスプリントと他手法との比較

特徴 デザインスプリント(DS) デザイン思考(DT)
期間 4~5日 数週間~数ヶ月
目的 迅速な検証・意思決定 アイデア創出・深い共感
アプローチ アジャイル・リーン要素 共感・発散・収束
活用シーン 新規事業、要件定義など 新規アイデア、課題発見
メリット 迅速、関係者の合意形成 創造性、深い洞察
(Charoen, 2021; Wallenius, 2022; Correio & Fleury, 2019)## 効果と利点
  • 迅速な意思決定と検証:大きな投資やリソース投入前に、アイデアの有効性を短期間で確認できる(Bordin, 2022; Fernández-Ibáñez et al., 2022; Correio & Fleury, 2019)。
  • 関係者の合意形成:多様なステークホルダーが一堂に会し、目標や課題を共有できる(Bordin, 2022; Correio & Fleury, 2019)。
  • 学習効果・満足度向上:教育現場では、学生の主体性やチームワーク、時間管理能力の向上が報告されている(Fernández-Ibáñez et al., 2022; Wallenius, 2022)。
  • 業務効率化:医療現場では、電子カルテの最適化やチームワーク改善、満足度向上に寄与(Kneeland et al., 2019)。

課題と今後の展望

  • 導入の難しさ:短期間での集中作業や関係者の巻き込みに課題がある(McVay & Jake-Schoffman, 2020; Correio & Fleury, 2019)。
  • 応用範囲の拡大:サステナビリティや循環型ビジネスモデルへの応用も進んでいる(Santa‐Maria et al., 2022)。
  • 教育・トレーニング:多様な分野・レベルでの教育的活用が広がっている(Fernández-Ibáñez et al., 2022; Wallenius, 2022; Santa‐Maria et al., 2022)。

まとめ

スプリント思考は、短期間での課題解決やイノベーション創出に有効な手法であり、ユーザー中心・迅速な検証・関係者の合意形成など多くの利点があります。教育や医療、ビジネスなど幅広い分野で応用が進んでおり、今後もさらなる発展が期待されます。

 

スプリント思考(Design Sprintやアジャイル的マインドセット)に通じる名言

スプリント思考(Design Sprintやアジャイル的マインドセット)に通じる名言を厳選してご紹介します。
すばやく行動し、試し、学ぶというスプリントの本質を表す言葉です。


💬 スプリント思考に響く名言集

名言 出典/人物 解説
「完璧を目指すより、まず終わらせろ。」 リード・ホフマン(LinkedIn創業者) スプリントは「完成」より「前進」を優先する。
「考えるな、試せ。」(Don’t think. Try.) トム・ケリー(IDEO) 実験とプロトタイピングの価値を強調する言葉。
「進んでいる限り、間違ってもいい。」 ローマの格言 仮説を立てて動きながら修正していくことを推奨。
「1つの試作は、100の会議に勝る。」 デイヴィッド・ケリー(IDEO) 試作(プロトタイプ)の力を表現。スプリントの中心概念。
「最も速く学ぶ人が、最終的に勝つ。」 エリック・リース(リーンスタートアップ) スプリント思考と学習のスピードが競争力になるという視点。
「早く失敗せよ、そして安く学べ。」 ビジネス界の格言(Fail fast, learn fast, fail cheap) 小さな失敗を繰り返すことで大きな失敗を避ける。
「未来は作るものだ。」 アラン・ケイ(コンピュータ科学者) スプリントのように、未来に向けて能動的に設計する精神。
「計画より行動、完璧より進歩。」 アジャイルマニフェストの精神 スプリントでは「動きながら学ぶ」ことが重視される。

🎯 補足:スプリント的な信条(Mindset)

  • Build → Test → Learn(作って、試して、学ぶ)
  • Start small, learn fast.(小さく始めて、早く学べ)
  • Done is better than perfect.(完璧より完了)

 


「スプリント思考」×「解決志向アプローチ(Solution-Focused Approach)」

「スプリント思考」×「解決志向アプローチ(Solution-Focused Approach)」**の組み合わせは、
「短期間で解決に向かう力を引き出す」ための非常にパワフルな融合です。


🧩 1. 「スプリント思考」×「解決志向」両者の特徴を整理

項目 スプリント思考(Design Sprint) 解決志向アプローチ(Solution-Focused)
目的 課題に対する仮説を検証し、改善へ導く 解決に役立つリソースや未来の変化に注目
スタイル タスク主導・短期集中型 対話主導・資源発掘型
アプローチ 問題→仮説→試作→テスト 望む未来→例外→リソース→小さな一歩
視点 ユーザー中心・共創 クライアント中心・強み活用

🛠️ 2. 「スプリント思考」×「解決志向」統合の概要

「未来志向でスタートし、短期集中で形にして検証する」
というステップに再構成できます。


🚀 統合版:Solution-Focused Sprint(例:1日または2日構成)

時間帯・ステップ 内容 解説(両者の融合)
① 未来のビジョンを描く(9:00〜10:00) 「望む未来は何か?」ミラクルクエスチョンを使って、理想の状態を言語化 解決志向:未来焦点の導入スプリント:ゴールの合意
② リソースと例外を見つける(10:00〜11:00) 「うまくいった時はどんなとき?」リソースカードや成功体験からヒントを得る 解決志向:強みと例外の発掘
③ アイデアスプリント(11:00〜12:00) 発想フェーズ。スケッチ、ブレスト、1人1案など スプリント思考:多様な案出し+解決志向:ポジティブな前提で創造性を刺激
④ 統合と意思決定(13:00〜14:00) 投票や意思決定マトリクスで絞り込む スプリント:構造化された合意形成
⑤ プロトタイプ試作(14:00〜15:30) 簡易モックやシナリオを作成 スプリント:試作=具体的な行動に落とす
⑥ 小さな一歩(15:30〜16:30) 「今できる一歩は何か?」スケーリング質問と行動設計 解決志向:行動変容を支える
⑦ リフレクションと学びの共有(16:30〜17:00) 「何が役立ったか?」「次は何をするか?」 両者共通:振り返りで次に活かす

✨ 「スプリント思考」×「解決志向」の統合のメリット

特徴 説明
🎯 目標が「解決」から始まる 問題の深掘りでなく、「何がうまくいくか」に焦点
⏱ 時間とエネルギーを最適化 解決に近づくことだけに集中できる
💪 組織や個人の強みを活かす メンバーの経験や能力が自然と引き出される
💡 アイデアが実行可能な形に 解決志向→スプリントで「机上の空論」にならない

🧠 「スプリント思考」×「解決志向」の活用場面の例

シーン 応用のしかた
組織開発 チームの未来ビジョンを描き、行動計画をその場で試作・共有
学校・教育 生徒主体で「理想の学び」を創造し、すぐ形にするPBL型学習
カウンセリング×デザイン 解決志向でクライアントの望む変化を言語化し、プロトタイプ的な行動案を共創

 

🗣️「スプリント思考 × 解決志向アプローチ」を組み合わせた実践的な質問法

「スプリント思考 × 解決志向アプローチ」を組み合わせた実践的な質問法を、ステップごとに表でまとめました。各ステップで使える質問例を、目的とともに整理しています。


🧠 スプリント×解決志向 質問法一覧表

ステップ 目的 主な質問(解決志向の視点) 活用シーン例
① 未来を描く(ゴール設定) 理想の未来・望む変化を言語化する – 「明日すべてうまくいったとしたら、何が起きていますか?」

– 「何が見えたり、聞こえたり、感じられますか?」

– 「あなたにとって成功とは何ですか?」

チーム立ち上げ/プロジェクトキックオフ
② リソースと例外を見つける すでにある強みや成功要因を活用する – 「過去に少しでもうまくいったことはありますか?」

– 「そのとき、何が役に立ちましたか?」

– 「小さな成功のサインはどこにありますか?」

振り返り/現状分析前
③ アイデア創出(発散) 望ましい未来への道筋を広げる – 「すでに部分的に起きている未来の一部はありますか?」

– 「もし制限がなかったら、どんな解決策が考えられますか?」

– 「このチームなら、何ができると思いますか?」

ブレスト/マンダラート活用時
④ 意思決定(収束) 未来につながる行動を選ぶ – 「どのアイデアが一番『前に進める力』を持っていますか?」

– 「いちばん実現可能な第一歩はどれですか?」

– 「この選択がうまくいくとしたら、なぜですか?」

投票・選定フェーズ
⑤ 小さな一歩(プロトタイピング・実行) 実行可能で前進できる行動を明確にする – 「今日できる最小のステップは何ですか?」

– 「10段階で1つでも進むには、どんな行動が必要ですか?」

– 「次の会議までにやってみたいことは?」

行動計画/試作品設計
⑥ テスト・検証 変化や兆しを可視化・実感する – 「何が変わったと感じましたか?」

– 「どんな反応が見られましたか?」

– 「どの部分に希望を感じましたか?」

ユーザーテスト後のフィードバック収集
⑦ 振り返り・統合 学びを次につなげる – 「今日いちばん役立った発見は何ですか?」

– 「チームとしての強みは何だと思いますか?」

– 「明日から活かせそうなことは?」

デブリーフィング/次への橋渡し

🔑 ポイント

  • 解決志向の原則:「過去をほじくらず、未来を描く」「資源に目を向ける」「変化の兆しに気づく」
  • スプリント思考の原則:「すばやく仮説検証する」「共創と行動を重視」

まとめ、統合における見込める効果とは?

解決志向とスプリント思考を組み合わせることで、創造的かつ実行可能な変化を、短期間で実現する力が高まる可能性がありそうです。


🚀 解決志向 × スプリント思考の統合による効果

観点 統合による効果
スピードと柔軟性 「すばやく仮説検証」しながら、「変化の兆し」に敏感に反応できる
実行力と希望 「未来を描く」ビジョンを持ちつつ、「共創と行動」で具体的な一歩を踏み出せる
資源の活用 チームや個人の「リソース(強み)」を活かしながら、短期で成果を出す設計ができる
心理的安全性 問題を掘り下げず、前向きな対話をベースにすることで、安心して挑戦できる環境が生まれる
学習と改善の循環 小さな成功を積み重ねることで、自己効力感が高まり、次の行動へのモチベーションが続く

この統合は、たとえば以下のような場面で特に効果を発揮します:

  • チームビルディング:短期間で信頼関係を築き、共通のゴールに向かって動き出す
  • 教育・研修:学習者の強みに焦点を当て、短いサイクルで成果と自信を得る
  • 福祉・支援:利用者の希望と資源を活かしながら、現実的な変化を共に創る
  • ビジネス開発:仮説検証を繰り返しながら、顧客にとって意味ある価値を素早く届ける

つまり、「希望を描きながら、すぐに動ける」状態をつくるのがこの組み合わせの最大の強みです。

なお、スプリントという表現は、スポーツの世界でも活用されています。


🏃補足:スプリントは、瞬発力・加速力・最大スピードの向上を目的とした短距離走中心のトレーニングスポーツの世界でも活用されています。

スプリントトレーニングは、瞬発力・加速力・最大スピードの向上を目的とした短距離走中心のトレーニングです。以下に、基本的な構成と効果を表にまとめました。


🏃‍♂️ スプリントトレーニングの基本構成と効果

要素 内容・例 主な効果
筋力トレーニング スクワット、ジャンプ系、スレッドプッシュなど 地面を強く蹴る力、加速力の向上
疾走技術の習得 スキップ、ハイニー、ドリル(A/Bスキップなど) 正しいフォーム、効率的な走りの習得
スプリント走 30m〜150mの全力疾走(例:80m×3本×2セット) 最大スピード・加速力の向上
スタート練習 スタンディングスタート、クラウチングスタート 初動の爆発力、反応速度の向上
坂道・抵抗走 坂道ダッシュ、パラシュート走、スレッド走など 加速局面の強化、筋力とフォームの改善
インターバル形式 30秒全力+4分休憩 × 4〜6本(SIT:スプリントインターバルトレーニング) 有酸素・無酸素能力の向上、持久力の強化

💡 補足ポイント

  • レスト(休憩)時間は非常に重要で、疾走時間の10〜15倍を目安に設定すると効果的です。
  • 週2〜3回の頻度で、疲労を溜めすぎないように注意しましょう。
  • フォームの質>量:がむしゃらに走るより、正しい姿勢と動作を意識することが大切です。

スプリントトレーニングは、陸上競技だけでなく、サッカーやバスケなどの球技、さらには健康増進やダイエットにも応用できます。

References

Bordin, S. (2022). Design Sprint: Fast Problem-solving through Collaboration. **.

Fernández-Ibáñez, M., López-Vázquez, J., Arce, E., & Suárez-García, A. (2022). Design Sprint: enhancing STEAM and engineering education through agile prototyping and testing ideas. Thinking Skills and Creativityhttps://doi.org/10.1016/j.tsc.2022.101039

Kneeland, P., Pell, J., Sieja, A., Markley, K., Redig, B., Lin, C., & Gonzalez, C. (2019). Optimization Sprints: Improving Clinician Satisfaction and Teamwork by Rapidly Reducing Electronic Health Record Burden. Mayo Clinic Proceedings, 94, 793–802. https://doi.org/10.1016/j.mayocp.2018.08.036

Santa‐Maria, T., Baumgartner, R., & Vermeulen, W. (2022). The Circular Sprint: Circular business model innovation through design thinking. Journal of Cleaner Productionhttps://doi.org/10.1016/j.jclepro.2022.132323

Charoen, D. (2021). Design Thinking And Design Sprint: A Comprehensive Review. **.

Wallenius, L. (2022). DESIGN THINKING SPRINTS IN HIGHER EDUCATION – THREE CASES AND APPROACHES. ICERI2022 Proceedingshttps://doi.org/10.21125/iceri.2022.0172

McVay, M., & Jake-Schoffman, D. (2020). Using the Design Sprint process to enhance and accelerate behavioral medicine progress: a case study and guidance.. Translational behavioral medicinehttps://doi.org/10.1093/tbm/ibaa100

Noutcha, M., Phan-Ngoc, T., Kieffer, S., & Henreaux, E. (2021). Design Sprints Integrating Agile and Design Thinking: A Case Study in the Automotive Industry. **, 189-195. https://doi.org/10.1007/978-3-030-80012-3_23

Correio, L., & Fleury, A. (2019). Design Sprint versus Design Thinking: A comparative analysis. Revista Gestão da Produção Operações e Sistemashttps://doi.org/10.15675/gepros.v14i5.2365

 

投稿者プロフィール

徳吉陽河
徳吉陽河
徳吉陽河(とくよしようが)は、コーチング心理学研究会・コーチング心理学協会の創設者の一人であり、日本・世界のおけるコーチング心理学のパイオニア。コーチング心理士、公認心理師・キャリアコンサルタント、認定心理士(心理調査)、ポジティブ心理療法士、として教育・医療・福祉・産業分野で活動する専門家。東北大学大学院博士後期課程で研究し、国際コーチング心理学会、国際ポジティブ心理学会など、世界で学び、研究を発表。教育プログラム、心理尺度開発なども専門としている。著書に『ポジティブ大全』『科学的に正しい脳を活かす「問いのコツ」 結果を出す人はどんな質問をしているのか?』『ナラティヴ・セラピー BOOK』、『コーチング心理学ガイドブック』『コーチング心理学ハンドブック』などの翻訳書などがあり、科学的なエビデンスと物語(ナラティブ)に基づくコーチングとウェルビーイング教育を推進している。累計4000名のコーチ、カウンセリング実績」(ワークショップを含む)、「累計6000回以上のセミナー実績」以上の実績がある。国土交通省 航空保安大学講師、元東北文化学園大学講師、元仙台医療センター看護学校講師、元若者サポートセンター講師など。教育機関、海外・国外の法人企業などで講師を担当実績がある。学校法人・企業法人・医療法人(リハビリ)など、主に管理職に関わる講師を数多く担当。座右の銘は、「我以外皆我師」、失敗・挫折もたくさんしており、「万事塞翁が馬」大切にしている。「自己肯定感が低いからこそ成長できる」ことを大切にしている。

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