ストレングス(強み)を活用することでエンゲージメント(働きがい)とウェルビーイング(幸福感)が高まる。
部下の強みの理解と育成は、組織の成功において重要な要素です。上司が部下の強みを理解し、それを活かすことで、部下のパフォーマンスや組織全体の効果を向上させることができます。
部下の強みの理解と育成の効果
強みの活用支援: 上司からの強みの活用支援(SUS)は、部下の強みの活用と仕事へのエンゲージメントを促進します。上司が中間管理職に対してSUSを提供することで、部下へのSUSが間接的に促進されることが示されています(Matsuo, 2024)。
強みを活かしたリーダーシップ: 強みを基にしたリーダーシップは、部下の成長を促進し、将来のリーダーシップ役割に備える能力を構築します。上司が部下の強みを理解し、それに基づいて役割を割り当てることで、個人および組織の成功を支援します(Key-Roberts, 2014)。
感情的リーダーシップ: リーダーの感情的知性(EI)は、部下のタスクパフォーマンスと組織市民行動(OCB)に影響を与えます。特に、集団主義的で不確実性回避の高い文化では、EIの影響が強く現れます(Miao et al., 2018)。
信頼と心理的安全: 上司と部下の間の信頼は、部下のパフォーマンスや組織市民行動に影響を与えます。高い相互信頼がある場合、部下の行動や意図はより好ましいものとなります(Brower et al., 2009)。
感情的リーダーシップの影響: 感情的リーダーシップは、部下のポジティブな感情を通じて仕事のパフォーマンスに影響を与えます。部下のポジティブな感情が高まると、リーダーシップの効果も増大します(Wan et al., 2022)。
部下の強みの理解と育成は、組織の成功に不可欠です。上司が部下の強みを活用し、感情的知性を持ってリーダーシップを発揮することで、部下のパフォーマンスや組織全体の効果を向上させることができます。信頼関係の構築や心理的安全の確保も、部下の成長と組織の成功に寄与します。
References
Matsuo, M. (2024). The trickle-down effect of strengths use support: examining the linkage between “support from superiors” and “support for subordinates”. Personnel Review. https://doi.org/10.1108/pr-11-2022-0771
Key-Roberts, M. (2014). Strengths-Based Leadership Theory and Development of Subordinate Leaders. Military review, 94, 4.
Miao, C., Humphrey, R., & Qian, S. (2018). A cross-cultural meta-analysis of how leader emotional intelligence influences subordinate task performance and organizational citizenship behavior. Journal of World Business. https://doi.org/10.1016/J.JWB.2018.01.003
Brower, H., Lester, S., Korsgaard, A., & Dineen, B. (2009). A Closer Look at Trust Between Managers and Subordinates: Understanding the Effects of Both Trusting and Being Trusted on Subordinate Outcomes. Journal of Management, 35, 327 – 347. https://doi.org/10.1177/0149206307312511
Wan, J., Pan, K., Peng, Y., & Meng, L. (2022). The Impact of Emotional Leadership on Subordinates’ Job Performance: Mediation of Positive Emotions and Moderation of Susceptibility to Positive Emotions. Frontiers in Psychology, 13. https://doi.org/10.3389/fpsyg.2022.917287