コーチング心理学を活用した管理職研修 〜部下が自ら動く組織をつくるリーダーシップの新常識〜

🌈 心に聴く、心に響く、心に効く ― 「言っても動かない」から「自ら動く」チームへ
MANAGEMENT TRAINING|コーチング心理学 × リーダーシップ|一般社団法人コーチング心理学協会

コーチング心理学を活用した管理職研修とは?
部下が自ら動く組織をつくるリーダーシップ従来の研修との違い・研修の5つの内容・1on1のGROWモデル・研修の選び方

「知っている」だけでなく「できる」に。部下の考えを引き出し、自ら動くチームをつくれる管理職を育てています。

土台にあるのは人間性のスキル。「動かす」のではなく、部下が「動きたくなる」関係を信じて育てる姿勢が、リーダーシップの土台です。

  • 従来の研修との違い
  • 研修の5つの内容
  • 1on1のGROWモデル
  • 研修の選び方
  • 法人研修

ひとことで言うと

  • コーチング心理学を活用した管理職研修は、指示や管理だけでなく、部下の考えと意欲を引き出す関わりを、科学的な知見にもとづいて身につける研修です。
  • 内容は①自己理解とセルフコーチング ②傾聴と信頼関係 ③質問 ④フィードバックとフィードフォワード ⑤動機づけとエンゲージメントの5つが柱です。
  • 1on1ではGROWモデル(目標・現状・選択肢・意志)が、そのまま使える基本の型になります。
  • コーチングは「優しくすること」ではなく、高い期待と支援を両立させる関わりです。
  • 一般社団法人コーチング心理学協会の講座は民間資格ですが、新しい研究や時代のニーズを先取りして独自に研究・実践しています。キャリアコンサルタントや公認心理師などの国家資格と組み合わせると相乗効果(シナジー)が生まれます。

監修:一般社団法人コーチング心理学協会|最終更新日:2026年10月7日

QUICK GUIDE

60秒でわかる 管理職研修×コーチング心理学

一言で 部下の考えと意欲を引き出す関わりを、科学的に学ぶ管理職研修
5つの内容 自己理解/傾聴と信頼/質問/フィードバック/動機づけ
1on1の型 GROWモデル:目標・現状・選択肢・意志
よくある誤解 コーチング=優しくすること、ではない
研修の選び方 理論と体験のバランス、根拠、フォローアップ、カスタマイズ
VISUAL

従来の管理職研修との違い

観点 コーチング心理学を活用した研修 従来型の研修(一例)
部下への関わり 考えを引き出し、自分で決めるのを支える 指示・管理が中心
学び方 ペアワーク・ロールプレイで体験 講義が中心
根拠 心理学の研究知見にもとづく 経験や事例が中心
研修後 フォローアップで現場に定着 研修で完結しやすい

※どちらが優れているかではなく、特徴の違いです。研修によって内容は異なります。

EXAMPLES

具体例でわかる 管理職研修×コーチング心理学

「状況 → 関わり → 変化」の流れで、身近な場面に置きかえてみましょう。

例1

1on1の場面

状況
1on1が上司の話で終わり、部下が本音を話さない
関わり
上司がGROWモデルで「今月一番達成したいことは?」から始め、8割は聴く
変化
部下が自分の考えを話し、自分で決めた行動に取り組む
例2

チームの立て直しの場面

状況
指示待ちのメンバーが多く、管理職が疲弊している
関わり
管理職が「あなたならどうする?」と問い、小さな裁量を任せる
変化
メンバーから提案が出始め、管理職の負担が減る
例3

フィードバックの場面

状況
厳しい指摘をすると部下が萎縮する
関わり
事実・影響・期待を伝え、「次にどうする?」と未来に向けた対話にする
変化
部下が前向きに改善に取り組む
PRACTICE

今日からできる3つのステップ

  1. 1on1を「目標」の質問から始める「今月一番達成したいことは?」から始めます。
  2. 8割は聴く管理職が話す時間を2割に抑えます。
  3. 「あなたならどうする?」と問う答えを教える前に、部下の考えを聞きます。
EVIDENCE

研究からわかっていること(やさしく言うと)

数字ではなく、効果の大きさの目安を小中高の3段階で示します。

取り組み・テーマ 期待できること 効果の目安
職場でのコーチング 目標に向けた行動、パフォーマンス、ウェルビーイング 中
管理職・リーダーシップ研修 リーダー行動とチームの成果 中
上司から部下へのコーチング的な関わり 部下のエンゲージメントや成長 小〜中
研修後のフォローアップ 学んだことの現場への定着 中

*研究によって結果に幅があり、人や状況によって変わります。効果を約束するものではありません。

教訓と現場での活かし方

研究では、職場でのコーチングやリーダーシップ研修に、中程度の効果が報告されています。ただし、効果は研修後に現場で使い続けられるかに大きく左右されます。体験的な練習とフォローアップを組み合わせることが大切です。

📘 詳しい解説(これまでの記事本文)ここから下は、これまで公開してきた解説本文です。表や質問例を、学びや対話の参考にしてください。

コーチング心理学を活用した管理職研修

〜部下が自ら動く組織をつくるリーダーシップの新常識〜



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はじめに:「言っても動かない部下」に悩んでいませんか?

 

「何度指示しても部下が動かない」「チームのモチベーションが上がらない」「育てているつもりなのに、なかなか成長してくれない」——管理職としてこのような悩みを抱えていませんか?

 

実は、この問題の多くは「管理の仕方」ではなく「関わり方」に原因があります。従来の指示・命令型のマネジメントは、変化の激しい現代では限界を迎えています。そこで今、注目されているのが「コーチング心理学を活用した管理職研修」です。

 

本記事では、コーチング心理学とは何か、なぜ管理職研修に効果的なのか、そして具体的にどのようなプログラムで学べるのかをわかりやすく解説します。

 

コーチング心理学とは?基礎からわかりやすく解説

 

コーチングとコーチング心理学の違い

 

「コーチング」という言葉は広く知られるようになりましたが、「コーチング心理学」はより学術的・体系的な概念です。

 

コーチング心理学とは、ポジティブ心理学・認知行動療法・動機づけ理論など、科学的根拠(エビデンス)に基づいた心理学の知見をコーチングに統合した学問体系です。オーストラリアやイギリスを中心に1990年代後半から発展し、現在では世界中の組織開発・人材育成の現場で活用されています。

 

コーチング心理学の3つの柱

✔ ポジティブ心理学:強みや資源に着目し、人の可能性を最大化する

✔ 動機づけ理論:内発的動機を引き出し、自律的行動を促す

✔ 認知行動アプローチ:思考パターンを変え、行動変容をサポートする

 

コーチング心理学が「なぜ今」管理職に必要なのか

 

現代のビジネス環境はVUCA(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)と呼ばれる時代です。上司が「正解」をすべて持っているという前提は崩れ、部下自身が考え、判断し、行動する力が求められています。

 

また、Z世代・ミレニアル世代の台頭により、「命令されるから動く」ではなく「意味・目的を感じるから動く」という価値観を持つ人材が増えています。コーチング心理学は、まさにこのニーズに応える科学的なアプローチです。

 

従来の管理職研修との違い:比較表で見る

 

コーチング心理学を活用した研修が、従来型の研修とどう異なるのかを整理してみましょう。

 

観点 従来型マネジメント研修 コーチング心理学活用研修
指導スタイル 上司が答えを与える 質問で部下の答えを引き出す
目標設定 組織が設定・通達 本人と共に設定(オーナーシップ)
フィードバック 評価・指摘中心 強みを活かした成長支援
動機づけ 外発的動機(報酬・評価) 内発的動機(やりがい・使命感)
効果の持続 研修後に薄れやすい 日常業務に定着しやすい

 

最大の違いは、「答えを与える」から「答えを引き出す」への転換です。コーチング心理学では、人はすでに自分の内側に答えを持っているという前提に立ちます。管理職の役割は「教える人」から「引き出す人」へと進化するのです。

 

コーチング心理学を活用した管理職研修の具体的内容

 

では、実際の研修プログラムではどのような内容を学ぶのでしょうか。代表的なカリキュラムを紹介します。

 

第1章:自己理解とセルフコーチング

 

コーチングは他者への関わり方である前に、まず「自分自身を知ること」から始まります。

 

  • 自分のリーダーシップスタイルの強みと課題を把握する
  • 無意識の思い込み(メンタルモデル)に気づく
  • 感情のセルフマネジメント(アンガーマネジメント含む)
  • セルフコーチングで自分の目標を明確化する

 

💡 多くの管理職が「部下の問題」と思っていたことが、実は自分自身のコミュニケーションパターンに原因があったと気づく、最初の重要なステップです。

 

第2章:傾聴スキルとラポールの形成

 

コーチング心理学において、傾聴は最も重要なスキルのひとつです。「聞く」と「聴く」は異なります。

 

  • アクティブリスニング(積極的傾聴)の実践
  • 非言語コミュニケーションへの意識(表情・姿勢・声のトーン)
  • ラポール(信頼関係)を短時間で形成するテクニック
  • 部下が「話してよかった」と思える場づくり

 

研修では実際に2人1組でのロールプレイを繰り返し、日常の1on1ミーティングですぐに使えるスキルとして体得します。

 

第3章:強力な質問技法(パワフルクエスチョン)

 

コーチング心理学の核心は「質問の力」です。良い質問は部下の思考を深め、自発的な気づきを促します。

 

  • クローズドクエスチョンとオープンクエスチョンの使い分け
  • 「何が起きているの?」より「どうなりたいの?」を問う未来志向の質問
  • GROWモデルを使った構造的な面談の進め方
  • 沈黙を恐れず、相手の思考を尊重する間の取り方

 

💡 「なぜ?(Why)」の質問は責め立てているように感じさせることがあります。「何が原因だと思う?(What)」に言い換えるだけで、部下の反応が劇的に変わります。

 

第4章:フィードバックとフィードフォワード

 

従来の評価型フィードバックに代わる、成長を促すアプローチを学びます。

 

  • SBI(状況・行動・影響)フィードバックモデルの実践
  • ポジティブフィードバックで強みを認識・強化する
  • フィードフォワード:過去でなく未来の行動に焦点を当てる
  • 心理的安全性を確保した率直な対話の進め方

 

第5章:動機づけとエンゲージメント向上

 

部下一人ひとりの「やる気の源泉」を理解し、個別最適なアプローチを取る方法を習得します。

 

  • 自己決定理論(SDT)に基づいた内発的動機の引き出し方
  • 各メンバーの価値観・強み・欲求の把握
  • キャリア開発面談でビジョンと目標を結びつける
  • チーム全体の心理的安全性を高めるリーダーシップ

 

現場でそのまま使えるGROWモデル:1on1面談の黄金フレーム

 

コーチング心理学の研修で必ず学ぶのが「GROWモデル」です。これは1on1ミーティングや目標面談をスムーズに進めるための構造的なフレームワークです。

 

GROWモデル:4つのステップ

✔ G(Goal:目標)「どうなりたい?どんな状態が理想?」

✔ R(Reality:現状)「今の状況を正直に教えて。うまくいっていることは?」

✔ O(Options:選択肢)「その目標に向けて、どんなアプローチが考えられる?」

✔ W(Will:意志・行動計画)「何を、いつまでに、どのくらいやってみる?」

 

このフレームに沿って質問するだけで、部下は自分で考え、自分で答えを出し、自分でコミットします。管理職が「答えを言わなくてよい」という解放感と、部下の主体性が引き出される変化を多くの受講者が実感します。 
 コーチング心理学やポジティブ心理学では,WOOPにもづいたアプローチも採用されています。

 

要素 内容 役割
W(Wish) 願い・目標 方向づけ
O(Outcome) 最良の結果 動機づけ強化
O(Obstacle) 内的障害 現実認識
P(Plan) 対処計画 実行

 

① Wish(願い)→「私は〇〇したい」

② Outcome(結果)→「そうなると〇〇になる」

③ Obstacle(障害)→「しかし自分の中の問題は〇〇だ」

④ Plan(計画)→「もし〇〇なら、△△する」

 

■ 具体例(仕事)

W:毎日30分英語学習する

O:仕事の幅が広がる

O:帰宅後に疲れてサボる

P:もし帰宅してソファに座ったら、すぐ5分だけやる

 

管理職研修にコーチング心理学を取り入れた効果:実証された成果

 

コーチング心理学の導入は、感覚的な話ではありません。国内外の研究や企業事例から、具体的な効果が数多く報告されています。

 

部下・チームへの効果

 

  • 従業員エンゲージメントの向上(離職率の低下)
  • 自律的・主体的な問題解決行動の増加
  • 心理的安全性の向上によるアイデア・発言の活性化
  • 個人のパフォーマンスおよびチーム生産性の向上

 

管理職自身への効果

 

  • 部下との関係性の改善(信頼関係の構築)
  • マネジメントへの自己効力感・自信の向上
  • コミュニケーションストレスの軽減
  • 組織全体への良い影響(文化変革のトリガーになる)

 

💡 ある製造業の管理職研修では、コーチング心理学を導入後6ヶ月で、担当部署の離職率が前年比40%減少、メンバーの目標達成率が15ポイント向上したという報告があります。

 

よくある誤解:コーチングは「優しくすること」ではない

 

コーチング心理学の研修を検討する管理職の方から、こんな声をよく聞きます。

 

「コーチングって、部下に何でも任せて、指示しないってこと?」「厳しく言えなくなるんじゃないか?」「成果を出せない部下にも優しくしないといけないの?」

 

これは大きな誤解です。コーチング心理学は「甘やかす」ことではありません。むしろ、部下に高いレベルの思考と行動を求める、プロフェッショナルな関わり方です。

 

コーチングの本質は「相手の可能性を信じ、成長を促す関わり」です。必要なときは率直にフィードバックし、時に高い基準を示します。ただその伝え方が、一方的な指示ではなく、相手の尊厳を尊重したコミュニケーションになるのです。

 

管理職研修を選ぶ際のポイント:質の高いプログラムの見極め方

 

コーチング心理学を活用した管理職研修は数多くありますが、質にはばらつきがあります。選ぶ際には以下のポイントを確認しましょう。

 

1. 理論と実践(体験学習)にバランスがあるか?

 

どのようなメカニズムがあるのか理解し,状況を変える知恵と知識を身につけることが大切です。たとえば,コーチングでは,アドバイスをしてはいけないと言われますが,その心理的背景や仕組みを理解しておくことが役に立ちます。もちろん,コーチングスキルは知識として「知る」だけでは身につきません。ロールプレイ、実際のコーチングセッション体験、振り返りのサイクルが組み込まれているプログラムを選びましょう。

 

2. 科学的根拠(エビデンス)に基づいているか

 

「なんとなく良さそう」ではなく、心理学の研究や理論に裏打ちされた内容かどうかを確認します。ICF(国際コーチング連盟)やBPS(英国心理学会)などの認定基準に準拠しているかも参考になります。

 

3. 継続的なサポート(フォローアップ)があるか

 

1回の研修だけでは行動変容は定着しません。研修後のコーチングセッション、オンラインコミュニティ、フォローアップ研修など、継続的な学びの仕組みが整っているかを確認しましょう。

 

4. 組織の現状・課題に合わせてカスタマイズできるか

 

業種・規模・現在の組織課題によって、最適な研修内容は異なります。汎用的なプログラムではなく、貴社の状況に合わせた設計ができる研修会社を選ぶことが成果につながります。

 

コーチング心理学を活用した管理職研修の導入ステップ

 

「いきなり全管理職に展開するのはハードルが高い」という場合は、以下のようなステップで進めると効果的です。

 

推奨導入ステップ

✔ STEP 1:先行導入(パイロット研修)│ 意欲的な管理職2〜5名に試験的に研修を実施

✔ STEP 2:効果検証│ 研修前後での部下満足度・エンゲージメント調査、定性的なヒアリング

✔ STEP 3:水平展開│ 成果と学びを組織内で共有し、段階的に対象者を拡大

✔ STEP 4:文化の定着│ 1on1ミーティングの制度化、コーチングスキルの評価指標への組み込み

 

コーチング心理学を活用した管理職研修:エビデンスの要点

コーチング心理学(心理学に基づくコーチング・コーチングリーダーシップ)は、管理職研修の中核手法として世界的に急速に広がっています。研究では、管理職のコーチングスキル向上だけでなく、部下のエンゲージメントや業績向上にもつながることが示されています。

主要な効果とアウトカム

  • 管理職のコーチング型リーダーシップ・自己効力感・ワークエンゲージメント・役割内/役割外業績が向上 (Zuberbuhler et al., 2020; Berg & Karlsen, 2012; Halliwell et al., 2023; Mbokota & Reid, 2022; Olivero et al., 1997; Kapatsyna, 2022)- 目標達成(効果量g≈1.29)と自己効力感(g≈0.59)に特に大きな効果 (Wang et al., 2021)- 組織レベルでは、生産性88%向上(研修のみ22.4%→研修+コーチング88%)との報告もあり、コーチング追加の付加価値が大きい (Olivero et al., 1997)- 部下側では、信頼関係の改善、イノベーションや変革志向行動の促進が確認されている (Berg & Karlsen, 2012; Hu et al., 2025; McCarthy & Milner, 2019; Torres, 2024)

## 代表的アウトカムと研修設計のヒント

狙う効果 有効な要素・方法 出典
コーチングスキル・心理的資本が向上 強みベース+RE-GROW/GROWモデル+個別セッション (Zuberbuhler et al., 2020; Wang et al., 2021; Kapatsyna, 2022)
リーダーシップ効果性 360度フィードバック+個別/グループコーチング (Zuberbuhler et al., 2020; Halliwell et al., 2023; Mbokota & Reid, 2022; Olivero et al., 1997)
イノベーション・変革行動 コーチングリーダーシップ+知識共有の仕組み設計 (Berg & Karlsen, 2012; Hu et al., 2025; McCarthy & Milner, 2019)

Figure 1: 管理職コーチング研修の狙いと有効要素の対応表

有効とされる心理学的アプローチ

認知行動療法的コーチング:内的自己調整・満足度・持続的行動変容を促す (Lai & Palmer, 2019; Wang et al., 2021)- 解決志向(ソーリューションフォーカス)・強みベース:短期間での動機づけと実行を支える (Zuberbuhler et al., 2020; Lai & Palmer, 2019; Wang et al., 2021)- GROW/RE-GROWモデル:目標→現状→選択肢→意志・計画という構造化された対話フレーム (Zuberbuhler et al., 2020; Lai & Palmer, 2019; Kapatsyna, 2022)- 複数の枠組みを統合したインテグレイティブ・コーチングの方が単一アプローチより効果が高い (Wang et al., 2021)

## 研修デザイン上の実務ポイント

研修対象の実際の業務課題を題材にする(ケースではなくリアル課題) (Berg & Karlsen, 2012; Kapatsyna, 2022)- 講義+演習だけでなく、個別/グループコーチングを数ヶ月継続(例:3か月・4か月・6か月) (Zuberbuhler et al., 2020; Hu et al., 2024; Halliwell et al., 2023; Mbokota & Reid, 2022; Olivero et al., 1997)- 360度フィードバックや自己効力感尺度など、心理指標+多面評価で効果測定 (Zuberbuhler et al., 2020; Lai & Palmer, 2019; Hu et al., 2024; Mbokota & Reid, 2022; Kapatsyna, 2022)- マネジャー自身の自己認識・アイデンティティ・感情・脳科学的理解を扱うプログラムは、変容的リーダーシップにつながりやすい (Dhar, 2024; Tsiupryk, 2024; Keen & Geldenhuys, 2025; Horvath et al., 2024)## Summary

コーチング心理学を応用した管理職研修は、リーダーのコーチングスキル・心理的資本・エンゲージメント・リーダーシップ効果性・生産性を一貫して高めており、従来型研修にコーチングを組み合わせることで効果が大きく増幅します。認知行動・ソリューションフォーカス・強みベースを統合し、実務課題ベースで継続的な個別・グループコーチングと360度評価を組み込むことが、エビデンスに基づく管理職研修設計の中核といえます。

 

まとめ:コーチング心理学が変える、管理職と組織の未来

 

コーチング心理学を活用した管理職研修は、単なるスキルアップではありません。管理職の「在り方(Being)」を変え、それがチームの文化、組織の空気感を変えていく、長期的で本質的な変革です。

 

部下が「この上司の下で働いてよかった」と思える関わり。メンバーが「自分の強みを活かせている」と感じる職場。誰もが主体的に考え、挑戦できる心理的安全性の高い組織。

 

それを実現するための科学的・実践的アプローチが、コーチング心理学を活用した管理職研修なのです。

 

もし「チームのパフォーマンスを上げたい」「部下との関係をよりよくしたい」「組織を変えたい」という思いがあるならば、ぜひ一度コーチング心理学のアプローチを体験してみてください。その体験が、あなたと、あなたのチームの新しい一歩になるはずです。

 

 

【関連キーワード】

コーチング心理学 / 管理職研修 / 1on1 / GROWモデル / 部下育成 / リーダーシップ研修 / 人材育成 / エンゲージメント向上 / 心理的安全性 / ポジティブ心理学 / マネジメント研修 / 組織開発

References

Zuberbuhler, M., Salanova, M., & Martínez, I. (2020). Coaching-Based Leadership Intervention Program: A Controlled Trial Study. Frontiers in Psychology, 10. https://doi.org/10.3389/fpsyg.2019.03066

Lai, Y., & Palmer, S. (2019). Psychology in executive coaching: an integrated literature review. Journal of Work-Applied Management. https://doi.org/10.1108/jwam-06-2019-0017

Hu, S., Välimäki, M., Liu, S., Li, X., Shumaila, B., Huang, W., Liu, X., Guo, W., Chen, W., Chen, J., & Hu, J. (2024). Coaching to develop leadership of healthcare managers: a mixed-methods systematic review. BMC Medical Education, 24. https://doi.org/10.1186/s12909-024-06081-y

Dhar, U. (2024). A model of managerial coach learning and development. Human Resource Management Review. https://doi.org/10.1016/j.hrmr.2024.101073

Berg, M., & Karlsen, J. (2012). An evaluation of management training and coaching. Journal of Workplace Learning, 24, 177-199. https://doi.org/10.1108/13665621211209267

Wang, Q., Lai, Y., Xu, X., & McDowall, A. (2021). The effectiveness of workplace coaching: a meta-analysis of contemporary psychologically informed coaching approaches. Journal of Work-Applied Management. https://doi.org/10.1108/jwam-04-2021-0030

Halliwell, P., Mitchell, R., & Boyle, B. (2023). Leadership effectiveness through coaching: Authentic and change-oriented leadership. PLOS ONE, 18. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0294953

Mbokota, G., & Reid, A. (2022). The role of group coaching in developing leadership effectiveness in a business school leadership development programme. South African Journal of Business Management. https://doi.org/10.4102/sajbm.v53i1.3105

Tsiupryk, A. (2024). COACHING APPROACH TO DEVELOPING LEADERSHIP SKILLS OF FUTURE OFFICERS. Scientific Herald of Sivershchyna. Series: Education. Social and Behavioural Sciences. https://doi.org/10.32755/sjeducation.2024.01.319

Olivero, G., Bane, D., & Kopelman, R. (1997). Executive Coaching as a Transfer of Training Tool: Effects on Productivity in a Public Agency. Public Personnel Management, 26, 461 – 469. https://doi.org/10.1177/009102609702600403

Keen, L., & Geldenhuys, D. (2025). The development and testing of an integrated neuroscience coaching framework for leadership. SA Journal of Industrial Psychology. https://doi.org/10.4102/sajip.v51i0.2244

Kapatsyna, A. (2022). DEVELOPMENT OF PROFESSIONAL COMPETENCES OF MANAGERS USING THE COACHING METHOD. “Scientific notes of the University”KROK”. https://doi.org/10.31732/2663-2209-2022-68-132-139

Hu, J., Choi, M., & Kim, H. (2025). Motivating change-oriented behavior through coaching leadership: the role of psychological entitlement and knowledge management. Frontiers in Psychology, 16. https://doi.org/10.3389/fpsyg.2025.1626507

Horvath, Z., Wilder, R., & Guthmiller, J. (2024). The power of coaching: Developing leaders and beyond.. Journal of dental education, 88 Suppl 1, 671-677. https://doi.org/10.1002/jdd.13535

McCarthy, G., & Milner, J. (2019). Ability, motivation and opportunity: managerial coaching in practice. Asia Pacific Journal of Human Resources. https://doi.org/10.1111/1744-7941.12219

Torres, I. (2024). Coaching to Leadership Trust Towards an Intrapreneurial Framework. International Multidisciplinary Research Journal. https://doi.org/10.54476/ioer-imrj/687931

 

MERITS

講座で学ぶメリット

知るだけでなく、実際に実践できる専門家を育てます。磨くのは、技法の前にある人間性のスキルです。

🎯 そのまま使える型

GROWモデルなど、1on1ですぐ使える型を体験的に学びます。

💬 質問とフィードバック

部下の考えを引き出す質問と、前向きなフィードバックを練習します。

🏢 組織に合わせて

組織の課題に合わせた研修内容とフォローアップをご提案します。

🌏 国際性🔬 エビデンス🤝 信頼性
  • 傾聴だけでなく、質問・提案・フィードバック・伝え方まで。ペアワークとロールプレイ中心の実践型で、通信講座ではありません。
  • 相手や状況に合わせて関わり方を変えるアダプティブな視点と、その人の物語を大切にするナラティヴな視点を学びます。
  • アダム・グラントの「才能の科学」が示すように、才能は生まれつきだけで決まらず、関わり方と練習で伸びていきます。学びはチームのエンゲージメントづくりにもつながります。
  • 落とさない・潰さない方針。再受講制度とフォローアップで、身につくまで学べます。出会いや学び合いといった、お金だけでは得られない価値も大切にしています。
  • 民間資格として新しい研究を先取りし、国家資格(キャリアコンサルタント・公認心理師など)と組み合わせることで支援の幅が広がります。
COURSES

管理職研修×コーチング心理学を実践で学べる講座

日程・料金・申込方法は、各講座の公式ページをご確認ください。

コーチング心理学基礎講座

コーチング心理学基礎講座

傾聴・質問・GROWの土台を学ぶ

フィードバックスキルコーチ講座

フィードバックスキルコーチ講座

前向きに伝わるフィードバックとフィードフォワード

エンゲージメント・コーチング講座

エンゲージメント・コーチング講座

チームの熱意を育てるエンゲージメント・コーチング

解決志向コーチング講座

解決志向コーチング講座

できていることから次の一歩を引き出す

HOW TO JOIN

参加の流れ

  1. 無料診断で自分に合う講座を知るおすすめ講座診断(無料)で、関心や目的に合う講座を確認します
  2. 講座ページで日程を確認して申し込む日程・料金・申込方法は各講座の公式ページが最新です
  3. 実践型の講座に参加するオンラインでも、ペアワーク・ロールプレイ中心で体験しながら学びます
  4. 職場や日常で試す次の1on1を「今月一番達成したいことは?」から始め、8割は聴いてみます
  5. 資格取得・学び直し再受講制度とフォローアップで、「できる」まで続けられます

法人・団体のみなさまへ

管理職研修・1on1研修・チームづくりなど、組織に合わせた研修も行っています。法人・団体研修/研修おすすめ診断(無料)

FAQ

よくある質問

コーチング心理学を活用した管理職研修とは?
部下の考えと意欲を引き出す関わりを、心理学の研究知見にもとづいて体験的に学ぶ研修です。
従来の管理職研修とどう違いますか?
指示や管理だけでなく、質問やフィードバックで部下の主体性を引き出す点、体験的な練習とフォローアップを重視する点が特徴です。
GROWモデルとは?
目標(Goal)、現状(Reality)、選択肢(Options)、意志(Will)の順に話を進める、1on1の基本の型です。
コーチングは部下に甘くなりませんか?
コーチングは優しくすることではなく、高い期待と支援を両立させる関わりです。
どのくらいで効果が出ますか?
研修後に現場で使い続けることが大切です。フォローアップを組み合わせると、定着しやすくなります。
オンラインでも実施できますか?
はい。オンライン・対面のどちらにも対応できます。詳しくはお問い合わせください。
組織に合わせて内容を変えられますか?
はい。組織の課題や対象者に合わせて内容をカスタマイズできます。研修おすすめ診断(無料)もご活用ください。
個人で学ぶこともできますか?
はい。コーチング心理学基礎講座などで、個人でも実践的に学べます。
この分野を講座で学ぶと、何ができるようになりますか?
管理職研修×コーチング心理学の考え方を、質問・傾聴・フィードバックなどの対話の技術として、職場や支援の場で使えるようになることを目指します。知識だけでなく、ペアワークやロールプレイで「できる」まで練習します。
民間資格でも役に立ちますか?
協会の資格は民間資格ですが、新しい研究や時代のニーズを先取りして学べることが強みです。キャリアコンサルタントや公認心理師などの国家資格と組み合わせると、支援の幅が広がり相乗効果が生まれます。

部下が自ら動く組織を、科学的なコーチングで

心に聴く、心に響く、心に効く。管理職研修×コーチング心理学を「知っている」から「できる」へ。

管理職研修×コーチング心理学を学ぶ無料診断

投稿者プロフィール

一般社団法人コーチング心理学協会事務局
一般社団法人コーチング心理学協会事務局


専門監修:一般社団法人コーチング心理学協会
公式:https://www.coaching-psych.com/
イベント:https://www.coaching-psych.com/event/


対人支援のプロフェッショナルを育む、ウェルビーイング向上を目指す、エビデンス・ナラティヴなど科学的・学術的なアプローチベースの実践機関。


一般社団法人コーチング心理学協会とは、心理学を学術的な基盤に、エビデンス(科学)・ナラティヴ(物語)・アダプティブ(適応)を重視して、コーチングを専門的実践として普及・発展させる日本の専門機関です。『コーチング心理学ガイドブック』(北大路書房、2023年)の監訳に携わり、これまでに1万人以上が講座を受講しています。

【協会概要】
コーチングを単なるスキルやテクニックとしてではなく、心理学という学術的基盤、ナラティヴ(物語)に根差した専門的実践(Professional Practice)として捉え、その普及と発展を目指す専門機関。認知行動療法、解決志向アプローチ、ナラティヴ・セラピー、ポジティブ心理学といった信頼性の高い心理学理論をコーチングに応用し、質の高い対話を通じて人々の成長と問題解決を支援する専門家の育成に注力しています。これまで、1万人以上の方に受講頂いている実績がある。学校法人、企業法人など幅広い層に対してい研修会、ワークショップを実施している。


【ミッションとビジョン】
ミッション: コーチング心理学に基づくエビデンスベース(科学的根拠に基づく)のアプローチを社会に普及させ、対人支援の専門性を高めること。
ビジョン: 一人ひとりが質の高い対話の力を身につけ、個人、組織、そして社会全体のウェルビーイングと成長に貢献できる世界を創造する。


【主な活動内容】
資格認定講座の開催: 専門性と実践力を証明する独自の認定資格講座を体系的に提供。
専門ワークショップの実施: 特定のテーマ(ナラティヴ、認知行動など)を深く掘り下げる、実践的なワークショップを随時開催。
書籍の出版・監修: 『コーチング心理学ハンドブック』など、専門知識を社会に広めるための出版活動。
法人・団体向け研修: 企業や教育機関、医療・福祉施設など、各組織のニーズに合わせた専門的な対話力・コーチング研修を企画・提供。


■ 活動の方針
・「知っている」だけでなく、実際に「できる」専門家を育てます。
・技法の習得にとどまらず、聴く・問う・承認する・伝えるといった人間性のスキルを磨きます。
・参加型・対話型の講座で、自分の考えをアウトプットし、参加者同士で気づきを深めます。
・「落とさない・潰さない」を大切にし、再受講制度やフォローアップで、挫折しない/させない学びを支えます。
・すべての人に、コーチングやカウンセリングのマインドと技術を持ってもらうことを目指しています。

■ ビジョン
一人ひとりが質の高い対話の力を身につけ、個人、組織、そして社会全体のウェルビーイングと成長に貢献できる世界を創造すること。

■ 合言葉
心に聴く、心に響く、心に効く

こんな講座があります

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