ポジティブ心理学2.0とコーチング心理学とは? 最新のポジティブ心理学コーチングを学ぶ
ミーニング・コーチング(意味に焦点を当てたアプローチ)
―ポジティブ心理学2.0の応用―

ポジティブ心理学2.0の基本概念とコーチングへの応用
ポジティブ心理学2.0は、Paul Wong博士によって提唱された、「ポジティブ」と「ネガティブ」の両面の統合を重視する心理学領域です。コーチング実践においては、クライアントの強みだけでなく、困難・苦悩・逆境も成長や幸福につなげる資源として捉えます。

主な特徴:
- 善悪両面の経験・感情の活用
- 美徳・意味・レジリエンス・ウェルビーイングの4つの柱
- 個人と社会の両方への応用と発展
「意味中心コーチング」の理論と実践
「意味中心コーチング」はクライアントの人生の「意味(Purpose, Understanding, Responsibility, Enjoyment:PUREモデル)」を深め、行動変容を促進するアプローチです。
実践例:
- 価値観・目標の探索を支援し、ブレない人生設計をサポート
- 困難に直面した際、「そこにどんな意味や学びがあるか」を問いかける
- 自己理解・物語・自己受容を高める対話
美徳ベースのコーチングアプローチ
クライアントが持つ「美徳」や「人間としての良さ」に着目し、それを日常行動や意思決定にどう反映させるかを共に考えます。
- 強みに加え、勇気・誠実・思いやり・責任感等の「価値観」発見をサポート
- 「誰の役に立ちたいのか」「どう生きたいか」「何が良いことか」を深く探求
- 美徳行動を習慣化し、職場や家庭、地域社会で良き影響・模範を示す支援
レジリエンス構築を促進するコーチング手法
失敗・挫折・逆境も「成長のタネ」と捉え、「困難をどう乗り越えてきたか」「今後どう活かすか」を一緒に振り返ります。
- これまでの壁を乗り越えた経験・ストーリーを具体的に言語化
- 苦しかった出来事から得られた「強さ」や新たな価値観に注目
- 未来の困難にも応用できる「しなやかな自己効力感」を育成
ウェルビーイング向上のための統合的介入法
幸福は一方向的な快楽だけでなく、「意味」「美徳」「レジリエンス」などの多層的な充実感によって成り立ちます。
統合的アプローチ例:
- 生活満足度(Hedonic)、仕事や学びへの熱中(Prudential)
- 人生の使命感や価値ある行い(Eudaimonic)
- 感謝・畏敬・祝福・スピリチュアル感覚(Chaironic)
- クライアントにとって大切な「幸福の形」を尊重する伴走
ポジティブ・ネガティブの相互作用モデルの応用
一見ネガティブな経験も適切な受容・リフレーム・活用によって成長や幸福に変換できると考えます。コーチングではこの「相互作用」に意識的に取り組みます。
- ネガティブな感情体験を「意味」や「強さ」に変える質問
- ポジティブだけを目指すのではなく、「両者のバランス」に注意
- 自信や挑戦心など正の特性が逆効果になる場合や、葛藤や葛藤解消が成長の起点になる場合もあることを伝える
幸福の4タイプ別コーチング戦略
| タイプ | 説明 | コーチングの視点 |
|---|---|---|
| ヘドニック | 快適さや楽しさ中心 | 生活の中の小さな幸せ・セルフケアを奨励 |
| プルーデンシャル | 没頭・達成・熱中体験 | 強みや得意なことを伸ばし目標達成を支援 |
| エウダイモニック | 意味や美徳・役立ち実感 | やりがい・使命・価値観を明確化 |
| カイロニック | 感謝・畏敬・祝福など | 非日常/超越体験やマインドフルネスを活用 |
コーチングのためのツールとエクササイズ
- 価値観カードやライフライン(人生曲線)の作成
- 「もし今すべてが自由なら何をしたいか?」等の意味探索ワーク
- 逆境リフレクションシート(過去の困難とその乗り越え体験を記録)
- グラティチュード(感謝)日記やセルフコンパッション練習
- 4象限(ポジティブ・ネガティブ×原因・結果)マトリクス活用
ケーススタディと実践例
- 職場での評価トラブルが、自己理解深化とリーダーシップ強化に結びついた例
- 転職の失敗経験から「大切な価値観」を再発見し、満足度高い新キャリア選択に成功した例
- プライベートの逆境経験をもとに他者支援の志を持つようになった例
- 幸福や意味の多様性を尊重したコーチングにより、クライアントの納得感・意欲が飛躍的に高まった実績
投稿者プロフィール

- 徳吉陽河(とくよしようが)は、コーチング心理学研究会・コーチング心理学協会の創設者の一人であり、日本・世界のおけるコーチング心理学のパイオニア。コーチング心理士、公認心理師・キャリアコンサルタント、認定心理士(心理調査)、ポジティブ心理療法士、として教育・医療・福祉・産業分野で活動する専門家。東北大学大学院博士後期課程で研究し、国際コーチング心理学会、国際ポジティブ心理学会など、世界で学び、研究を発表。教育プログラム、心理尺度開発なども専門としている。著書に『ポジティブ大全』『科学的に正しい脳を活かす「問いのコツ」 結果を出す人はどんな質問をしているのか?』『ナラティヴ・セラピー BOOK』、『コーチング心理学ガイドブック』『コーチング心理学ハンドブック』などの翻訳書などがあり、科学的なエビデンスと物語(ナラティブ)に基づくコーチングとウェルビーイング教育を推進している。累計4000名のコーチ、カウンセリング実績」(ワークショップを含む)、「累計6000回以上のセミナー実績」以上の実績がある。国土交通省 航空保安大学講師、元東北文化学園大学講師、元仙台医療センター看護学校講師、元若者サポートセンター講師など。教育機関、海外・国外の法人企業などで講師を担当実績がある。学校法人・企業法人・医療法人(リハビリ)など、主に管理職に関わる講師を数多く担当。座右の銘は、「我以外皆我師」、失敗・挫折もたくさんしており、「万事塞翁が馬」大切にしている。「自己肯定感が低いからこそ成長できる」ことを大切にしている。
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