クリエイティヴ・コーチングとは? 創造的問題解決コーチング 資格取得の参考に
創造的問題解決の力
創造的問題解決(CPS)は、複雑な問題に対して革新的な解決策を生み出す構造化されたアプローチです。今回紹介するのは、コーチング心理学の分野に創造的問題解決(CPS)を応用した「CREATIVE」フレームワークです。
「IBMのレポート(2010; 2011)によると、世界中のCEOは急速に変化する社会におけるビジネスのための「創造性」と「創造的リーダー」を重視しています。」
問題解決を革新する
創造的なアプローチで新しい視点と解決策を見つけます。
思考プロセスを強化
拡散的思考と収束的思考を組み合わせて思考力を高めます。
コーチングを強化
クライアントの創造性と問題解決能力を引き出します。
CREATIVEフレームワーク(創造的問題解決コーチング)
-
コーチング心理学では、問題解決や目標達成をサポートするために創造的な思考が重要視されている。
- 各ステップをセッションの構成に活用することで、自己洞察 → アイデア創出 → 実行計画 → 成果確認までを一貫してサポートできる。
- 創造性を促進する質問例やワークとセットで使うことで、セッションがより深まる。特に、複雑であいまいな課題に対処するためには、従来の目標志向アプローチだけでなく、発散的(divergent)かつ収束的(convergent)な思考プロセスが必要。
🧩 1. 背景と目的
- コーチング心理学では、問題解決や目標達成をサポートするために創造的な思考が重要視されている。
- 特に、複雑であいまいな課題に対処するためには、従来の目標志向アプローチだけでなく、発散的(divergent)かつ収束的(convergent)な思考プロセスが必要。
- 本論文では、CPSモデル(Osborn-Parnes Model)を土台にして、実践的で使いやすいCREATIVEモデルを開発。
🔠 2. CREATIVEフレームワークの構成
それぞれの頭文字に意味があります:
| 項目 | 意味(解釈) |
|---|---|
| C | Clarify goals and challenges(目標と課題を明確にする) |
| R | Reflect on the current situation(現状を内省する) |
| E | Explore possibilities(可能性を探る) |
| A | Assess options(選択肢を評価する) |
| T | Take action(行動を起こす) |
| I | Investigate progress(進捗を調査する) |
| V | Validate and celebrate success(成果を確認し、祝う) |
| E | Evolve through feedback(フィードバックを通して成長する) |
🎯 3. 特徴と意義
- CPSの**発散(Divergence)→収束(Convergence)**のサイクルを、コーチングのセッションに自然に統合。
- 「創造的問題解決」は、ビジネス・教育・医療など幅広い分野で活用可能。
- このモデルは、個人の変容を促す力があり、柔軟性と構造性のバランスがとれている。
フレームワークの8ステップ詳細

拡散的思考フェーズ
このステージはコーチとコーチーの協働によってコーチングセッションの目標を設定するために設計されています。
質問例:
- あなたの目的を教えてもらえますか?
- 何を変えたいですか?
- 何を創造したいですか?
このステージではコーチーのリソースを探索し、アイデアのリフレームを支援します。
質問例:
- 変化を助けるためのリソースは何がありますか?
- リソースを活用すれば新しいアイデアを生み出せますか?
- 視点を変えると新しいアイデアを生み出せますか?
このステージでは、創造性技法とスキルを使用し、拡大と排除の戦略を使用します。
質問例:
- 現在のアイデアを拡張して新しいアイデアを生み出せますか?
- 現在のアイデアを排除して新しいアイデアを生み出せますか?
このステージは、適応、付着、組み合わせるための適用戦略の技法を使用します。
質問例:
- アイデアを他と組み合わせると新しいアイデアを生み出せますか?
- 他のアイデアを取り入れると新しいアイデアを生み出せますか?
このステージは創造性の技法、新しい技術やツール戦略を使用します。
質問例:
- 新しい技法を使うと新しいアイデアを生み出せますか?
- 新しいツールを使うと新しいアイデアを生み出せますか?
このステージは異なる分野や文化からの輸入戦略の技法を使用します。
質問例:
- 異なる分野や知識領域を応用すると新しいアイデアを生み出せますか?
- 異なる文化的視点を反映させると新しいアイデアを生み出せますか?
収束的思考フェーズ
このステージではアイデアの実装計画を立てます。
質問例:
- アイデアに基づいた計画を立てられますか?
- プロジェクト計画を立てられますか?
- アイデアを進めるための最初のステップは何ですか?
このステージではコーチーがアイデア実装を進めるために計画を評価します。
質問例:
- 次のステップに進むことへの自信はどれくらいありますか?
- このアイデアの実現可能性は?(スケール質問: 低1-10高)
- 利点は何ですか?
実践のポイント
実践のステップ
- 準備: コーチングセッションの枠組みと目標を設定
- 拡散的思考段階: C→R→E→A→T→Iのステップで多様なアイデアを創出
- 収束的思考段階: V→Eのステップで最適なアイデアを選択し実行計画を立てる
- 振り返り: セッション全体を評価し、次のステップを検討
効果的な実践のポイント
- 各ステップの質問を事前に準備しておく
- コーチーの創造性を引き出す安全な環境を作る
- ステップ間の移行をスムーズに行う
- 必要に応じて補完ツールを組み合わせる
- コーチー自身が主体的に解決策を見いだせるよう支援する
「CREATIVEフレームワークは認知行動コーチング(CBC)の一形態と考えることができます。クライエントが自分の課題について創造的に考え、必要に応じて認知的・想像的テクニックを適用することを奨励ためです。」
活用シーン
個人コーチング
キャリア開発、パフォーマンス向上、個人の創造性向上など
チームコーチング
チーム課題の解決、イノベーション促進、チーム内の創造的プロセスの活性化
組織開発
リーダー育成、組織変革、創造的な組織文化の構築
教育現場
学生の創造的思考力育成、問題解決能力の向上、教育システムの改善
効果と証拠
CPS・創造性トレーニングの効果研究
-
Puccio et al. (2006)
CPSトレーニングの職場での効果レビューで、CPSは創造的成果の向上に効果的であると結論づけています。
-
Scott et al. (2004)
創造性トレーニングの効果メタ分析において、構造化された創造性トレーニングは創造的思考、問題解決、パフォーマンスの向上に有意な効果をもたらすことが示されました。
-
Vernon et al. (2016)
CPSツールのエビデンスベースレビューでは、特定のCPSツールは明確に創造的問題解決能力を向上させることが示されています。
CPS関連フレームワークの効果
CREATIVEフレームワークを含むCPS関連フレームワークは、以下の領域で効果が示されています:
創造的流暢性の向上(アイデア量増加)
独創性の向上(新規性のあるアイデア)
柔軟性の向上(多様なカテゴリのアイデア)
問題解決能力の向上
参考文献
- Tokuyoshi, Y., Iwasaki, S., & Palmer, S. (2013). A CREATIVE framework based on Creative Problem Solving (CPS) for Coaching Psychology Practice. Coaching Psychology International, 6(2), 22-26.
- Vernon, D., Hocking, I., & Tyler, T. C. (2016). An evidence-based review of creative problem solving tools: A practitioner’s resource. Human Resource Development Review, 15(2), 230-259.
- Puccio, G.J., Firestien, R.L., Coyle, C., & Masucci, C. (2006). A review of the effectiveness of CPS training: A focus on workplace issues. Creativity and Innovation Management, 15(1), 19-33.
- Scott, G., Leritz, L.E., & Mumford, M.D. (2004). The effectiveness of creativity training: A quantitative review. Creativity Research Journal, 16(4), 361-388.
- Osborn, A. F. (1953). Applied imagination: Principles and procedures of creative thinking. New York: Scribners.
投稿者プロフィール

- 徳吉陽河(とくよしようが)は、コーチング心理学研究会・コーチング心理学協会の創設者の一人であり、日本・世界のおけるコーチング心理学のパイオニア。コーチング心理士、公認心理師・キャリアコンサルタント、認定心理士(心理調査)、ポジティブ心理療法士、として教育・医療・福祉・産業分野で活動する専門家。東北大学大学院博士後期課程で研究し、国際コーチング心理学会、国際ポジティブ心理学会など、世界で学び、研究を発表。教育プログラム、心理尺度開発なども専門としている。著書に『ポジティブ大全』『科学的に正しい脳を活かす「問いのコツ」 結果を出す人はどんな質問をしているのか?』『ナラティヴ・セラピー BOOK』、『コーチング心理学ガイドブック』『コーチング心理学ハンドブック』などの翻訳書などがあり、科学的なエビデンスと物語(ナラティブ)に基づくコーチングとウェルビーイング教育を推進している。累計4000名のコーチ、カウンセリング実績」(ワークショップを含む)、「累計6000回以上のセミナー実績」以上の実績がある。国土交通省 航空保安大学講師、元東北文化学園大学講師、元仙台医療センター看護学校講師、元若者サポートセンター講師など。教育機関、海外・国外の法人企業などで講師を担当実績がある。学校法人・企業法人・医療法人(リハビリ)など、主に管理職に関わる講師を数多く担当。座右の銘は、「我以外皆我師」、失敗・挫折もたくさんしており、「万事塞翁が馬」大切にしている。「自己肯定感が低いからこそ成長できる」ことを大切にしている。
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