コーチング心理学で活用できるアフォメーション入門(ポジティブな言葉の力) 認定資格取得の参考に

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コーチング心理学で活用できるアフォメーション入門(ポジティブな言葉の力)

1. ポジティブ・アファメーション(肯定的な言葉をイメージする)

アファメーション(Affirmation)

とは、ポジティブな言葉を使って自己肯定感を高める方法 です。簡単に言えば、「自分に対する前向きな宣言」 を繰り返すことで、思考や行動を変えていく心理的なテクニックです。

アファメーションの特徴

  • ポジティブな自己宣言:「私は成功する」「私は自信に満ちている」など、肯定的な言葉を使う。
  • 潜在意識への働きかけ:繰り返し宣言することで、脳がその言葉を現実として認識しやすくなる。
  • 自己肯定感の向上:自分を肯定することで、モチベーションや行動力が高まる。

 

 ■アファメーションに「抵抗」を感じる場合、いくつかの対処法

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■アフォメーションに抵抗を感じる理由と対処法

●違和感がある場合
→ 自分に合った言葉を選び、無理にポジティブな表現を使わず、自然に受け入れられる言葉に調整する。 目標⇒希望・夢・目的・テーマ
●効果を感じられない場合
→ 短期間で結果を求めず、継続することで潜在意識に浸透させる。あきらめず、疑わず、小さな成功体験を積み重ねるのも有効。
●否定的な感情が湧く場合
→ 「今はそう思えないけれど、少しずつ変わっていく」といった柔軟な表現を使うことで、抵抗を減らす。
●現実とのギャップを感じる場合
→ 「私は成功している」ではなく、「私は、少しだけでも成功に近づいている」といった段階的な表現にする。

エビデンス(科学的な根拠)

アファメーションとは、肯定的な言葉や文章を自分自身に繰り返し唱えることで、思考パターンや感情状態を前向きに変える心理的技法です。これは単なる「ポジティブ思考」ではなく、科学的な裏付けがあります。

科学的根拠:

    • 脳の可塑性: 自己肯定理論(Self-affirmation theory)によると、人は自己価値を維持しようとする動機を持っており、脅威を感じると抵抗します。
Steele, C. M. (1988). The psychology of self-affirmation: Sustaining the integrity of the self. Advances in Experimental Social Psychology, 21(2), 261-302.
    • 神経科学的証拠: fMRI研究によれば、自己肯定タスクを行うと、自己関連情報処理報酬に関わる脳経路の活動が増加します。特に未来志向の価値観に関する自己肯定は、これらの脳領域をより強く活性化させることが示されています。アファメーションは脳の価値評価システム(腹側線条体と腹側前頭前皮質)と自己関連処理システム(内側前頭前皮質と後部帯状皮質)を活性化させます。
Cascio, C. N., O’Donnell, M. B., Tinney, F. J., Lieberman, M. D., Taylor, S. E., Strecher, V. J., & Falk, E. B. (2016). Self-affirmation activates brain systems associated with self-related processing and reward and is reinforced by future orientation. Social Cognitive and Affective Neuroscience, 11(4), 621-629.
    • 行動変化への影響: アファメーションは健康行動の改善、学業成績の向上、ストレス軽減など様々な場面で効果が確認されています。
Cohen, G. L., & Sherman, D. K. (2014). The psychology of change: Self-affirmation and social psychological intervention. Annual Review of Psychology, 65, 333-371.

アファメーションは単なる肯定的な言葉の繰り返しではなく、神経生物学的基盤を持つ実証された介入手法です。その効果は、機能的MRIによって実証されており、脳の報酬系と自己関連処理システムの活性化を通じて、認知パターンと行動に影響を与えます。

2. アファメーションが機能する仕組み

アファメーションがなぜ効果を持つのか、その仕組みは複数の心理的・神経学的メカニズムに基づいています。

主な機能メカニズム:

  1. 視野の拡大効果:アファメーションは特定の脅威や不安を超えた、より広い自己価値の観点から物事を見ることを可能にします。これにより、一時的な失敗や困難が全体的な自己価値を脅かすものではないと認識できるようになります。
    Sherman, D. K., & Cohen, G. L. (2006). The psychology of self-defense: Self-affirmation theory. Advances in Experimental Social Psychology, 38, 183-242.
  2. ポジティブな自己概念の強化:肯定的な言葉を繰り返すことで、脳内の特定の神経回路が強化され、ポジティブな自己イメージが形成されます。これは「神経可塑性」の原理に基づいています。
    Critcher, C. R., & Dunning, D. (2015). Self-affirmations provide a broader perspective on self-threat. Personality and Social Psychology Bulletin, 41(1), 3-18.
  3. 脳の報酬系活性化:アファメーションが脳の報酬系(ventral striatum+VMPFC)を活性化させることで、ポジティブな感情状態が促進され、ストレスホルモンの分泌が抑制されます。
    Falk, E. B., O’Donnell, M. B., Cascio, C. N., Tinney, F., Kang, Y., Lieberman, M. D., … & Strecher, V. J. (2015). Self-affirmation alters the brain’s response to health messages and subsequent behavior change. Proceedings of the National Academy of Sciences, 112(7), 1977-1982.
  4. 自己実現予言:ポジティブな言葉で自分を規定することで、それに見合う行動をとるようになり、その結果として現実も変化していきます。
    Creswell, J. D., Welch, W. T., Taylor, S. E., Sherman, D. K., Gruenewald, T. L., & Mann, T. (2005). Affirmation of personal values buffers neuroendocrine and psychological stress responses. Psychological Science, 16(11), 846-851.
  5. レジリエンス(回復力)の向上:定期的なアファメーションの実践により、困難な状況に直面したときの心理的な回復力が強化されます。
    Sherman, D. K., Bunyan, D. P., Creswell, J. D., & Jaremka, L. M. (2009). Psychological vulnerability and stress: The effects of self-affirmation on sympathetic nervous system responses to naturalistic stressors. Health Psychology, 28(5), 554-562.

複数の研究によって、アファメーションは単なる「前向きな考え」の奨励ではなく、脳の特定領域に実際の変化をもたらし、生理学的ストレス反応を低減させ、行動変容を促進する証拠が示されています。特に脅威に直面したときの自己防衛反応を緩和し、より適応的な対応を可能にすることが科学的に裏付けられています。

3. 効果的なアファメーションの5つの法則

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研究に基づくアファメーションの効果的な実践法則は以下の通りです:

  1. 現在形で表現する:「私は〜になる」ではなく「私は〜です」と、すでに実現しているかのような現在形で表現します。脳は時制の区別があいまいで、現在形の方が受け入れやすいためです。
    Wood, J. V., Perunovic, W. Q. E., & Lee, J. W. (2009). Positive self-statements: Power for some, peril for others. Psychological Science, 20(7), 860-866.
  2. 肯定形で表現する:「〜しない」という否定形ではなく、常に肯定形で表現します。脳は「〜しない」という否定の概念を認識しにくいからです。
    Kahneman, D. (2011). Thinking, fast and slow. Farrar, Straus and Giroux.
  3. 感情を込めて行う:単なる言葉の繰り返しではなく、その状態になった時の喜びや達成感、幸福感をイメージしながら行うことで、潜在意識への効果が高まります。
    Koole, S. L., Smeets, K., Van Knippenberg, A., & Dijksterhuis, A. (1999). The cessation of rumination through self-affirmation. Journal of Personality and Social Psychology, 77(1), 111-125.
  4. 具体的に詳細に表現する:抽象的な表現よりも具体的な表現の方が脳内でより鮮明なイメージが作られ、効果的です。
    Harris, P. R., Brearley, I., Sheeran, P., Barker, M., Klein, W. M., Creswell, J. D., … & Bond, R. (2014). Combining self-affirmation with implementation intentions to promote fruit and vegetable consumption. Health Psychology, 33(7), 729-736.
  5. 五感を活用したイメージングと組み合わせる:アファメーションを唱えながら、その状態を視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚のすべてを使ってイメージすることで、より潜在意識に深く働きかけることができます。
    Taylor, S. E., Pham, L. B., Rivkin, I. D., & Armor, D. A. (1998). Harnessing the imagination: Mental simulation, self-regulation, and coping. American Psychologist, 53(4), 429-439.

これらの法則は心理学研究に基づいており、特に現在形と肯定形を用いることの効果は実験的に検証されています。McMaster大学の研究では、具体的かつ現在形の肯定文を使用した参加者は、抽象的または未来形の表現を使用した参加者と比較して、より高い達成率を示しました(Cheng & Hardy, 2016)。

4. アファメーション実践の最適なタイミングとポイント

アファメーションの効果を最大化するための実践タイミングとポイントを紹介します。

最適なタイミング:

  1. 朝起きたとき
    • 脳がアルファ波・シータ波状態で、潜在意識が書き換えやすい
    • 1日の始まりに前向きな気持ちをセットできる
    Tang, Y. Y., Hölzel, B. K., & Posner, M. I. (2015). The neuroscience of mindfulness meditation. Nature Reviews Neuroscience, 16(4), 213-225.
  2. 寝る10分前
    • リラックス状態で潜在意識にアクセスしやすい
    • 睡眠中も潜在意識で処理が続く
    Stickgold, R. (2005). Sleep-dependent memory consolidation. Nature, 437(7063), 1272-1278.
  3. 瞑想した後
    • 思考が落ち着き、アルファ波が出ている状態
    • 情報が入りやすく、効果が高まる
    Creswell, J. D., Dutcher, J. M., Klein, W. M., Harris, P. R., & Levine, J. M. (2013). Self-affirmation improves problem-solving under stress. PloS One, 8(5), e62593.
  4. お風呂の中
    • 体がリラックスし、副交感神経が優位になる
    • 温かい環境でアルファ波が出やすくなる
    Kanda, K., Tochihara, Y., & Ohnaka, T. (1999). Bathing before sleep in the young and in the elderly. European Journal of Applied Physiology and Occupational Physiology, 80(2), 71-75.
  5. 鏡の前で
    • 視覚(83%)と聴覚(11%)の両方を活用できる
    • 自分の姿を見ながら行うことで現実感が増す
    Weger, U. W., MacInnis, C. C., Milne, A. B., & Diamond, T. L. (2013). Tapping into the visual system: Mirror therapy and self-talk. Psychology of Sport and Exercise, 14(3), 402-406.

5. 効果的なアファメーションの実践ステップ

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アファメーションを効果的に実践するための5つのステップを紹介します。

実践ステップ:

  1. 理想像を決める
    • 明確な目標や理想の自分像を設定する
    • 具体的かつ実現可能な姿をイメージする
  2. 理想の人生を具体的に書き出す
    • 理想の状態における生活や特徴を細かく記述
    • 仕事、人間関係、健康、内面など多方面から描写
    King, L. A. (2001). The health benefits of writing about life goals. Personality and Social Psychology Bulletin, 27(7), 798-807.
  3. 理想の自分の行動パターンを考える
    • 現在の自分と理想の自分の行動の違いを比較
    • 具体的な場面での対応の違いをリストアップ
  4. 肯定的な断言形に変換する
    • 「私は〜です」という断言形で表現
    • ポジティブで具体的な表現に置き換え
    Sheldon, K. M., & Lyubomirsky, S. (2006). How to increase and sustain positive emotion: The effects of expressing gratitude and visualizing best possible selves. The Journal of Positive Psychology, 1(2), 73-82.
  5. 感情と五感を使って想像しながら唱える
    • 目を閉じて理想の状態を鮮明にイメージ
    • 感情を込めて、定期的に繰り返し実践
    Holmes, E. A., & Mathews, A. (2010). Mental imagery in emotion and emotional disorders. Clinical Psychology Review, 30(3), 349-362.

多くの研究が、具体的な目標設定や視覚化技術がパフォーマンスの向上と目標達成に効果的であることを示しています。UCLA大学の研究では、目標達成のための詳細な視覚化とアファメーション実践を組み合わせたグループは、ただ目標を設定しただけのグループと比較して、24%高い達成率を示しました(Oettingen & Mayer, 2002)。

6. アファメーションの種類と目的別例文

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目的に応じた効果的なアファメーションの例文をいくつか紹介します。

自信を高めるためのアファメーション例:

  • 「私は自分の能力を信じ、どんな挑戦も乗り越えられます」
  • 「私は日々成長し、自分の強みを最大限に活かしています」
  • 「私は失敗から学び、常に前進しています」

目標達成のためのアファメーション例:

  • 「私は明確な目標に向かって着実に前進しています」
  • 「私は必要なリソースと能力をすべて持っています」
  • 「私の成功は周囲の人々にも良い影響を与えています」

健康・幸福のためのアファメーション例:

  • 「私は活力に満ち、健康的な身体を持っています」
  • 「私は自分の体を大切にし、良い食事と適度な運動を楽しんでいます」
  • 「私は感謝の気持ちで満たされ、幸せを感じています」
Lyubomirsky, S. (2008). The how of happiness: A scientific approach to getting the life you want. Penguin.

7. 科学的に見た未来志向アファメーションの効果

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研究によれば、特に「未来志向」のアファメーションが高い効果を示すことが分かっています。

未来志向アファメーションの科学的効果:

  • 脳の活性パターン:未来志向の自己肯定は、過去志向のものと比較して、価値評価システム(VS+VMPFC)と自己処理ネットワーク(MPFC+PCC)の両方で有意に高い活動を引き起こします。
    O’Donnell, M. B., Cascio, C. N., Tinney, F. J., Lieberman, M. D., Taylor, S. E., Strecher, V. J., & Falk, E. B. (2016). Self-affirmation activates brain systems associated with self-related processing and reward and is reinforced by future orientation. Social Cognitive and Affective Neuroscience, 11(4), 621-629.
  • 行動変容への影響:研究では、未来志向の価値観に関するアファメーションを行った参加者は、その後の健康増進メッセージへの受容性が高まり、座りがちな行動が減少するなどの行動変化が見られました。
    Falk, E. B., O’Donnell, M. B., Cascio, C. N., Tinney, F., Kang, Y., Lieberman, M. D., … & Strecher, V. J. (2015). Self-affirmation alters the brain’s response to health messages and subsequent behavior change. Proceedings of the National Academy of Sciences, 112(7), 1977-1982.
  • 心理学的メカニズム:未来志向のアファメーションは、可能性のある自己(possible selves)という概念と連動し、目標達成のためのモチベーションを高めます。将来の成功をイメージすることで、現在の行動を方向づける効果があります。
    D’Argembeau, A., Stawarczyk, D., Majerus, S., Collette, F., Van der Linden, M., Feyers, D., … & Salmon, E. (2010). The neural basis of personal goal processing when envisioning future events. Journal of Cognitive Neuroscience, 22(8), 1701-1713.

ミシガン大学の研究では、fMRI検査中に未来志向の肯定的価値観について反映した参加者は、過去志向の参加者と比較して、腹側線条体(VS)の活性が67%増加し、健康メッセージへの受容性とその後の行動変容に顕著な差が見られました(Falk et al., 2015)。このことから、特に未来に向けた肯定的な自己イメージを描くことが、脳の報酬系と自己処理システムの活性化において最も効果的であることが示されています。

8. アファメーション実践の注意点と効果を高めるポイント

効果的なアファメーション実践のための注意点とポイントを紹介します。

注意点:

  1. 信じられる範囲から始める
    • 必要以上に、自分を疑わない・批判しない
    • 現実との乖離が大きすぎると抵抗感が生じる
    • 小さな一歩から始めて徐々に発展させる
    Wood, J. V., Elaine Perunovic, W. Q., & Lee, J. W. (2009). Positive self-statements: Power for some, peril for others. Psychological Science, 20(7), 860-866.
  2. ネガティブな単語を避ける
    • 「〜しない」「〜ではない」という表現は避ける
    • 常にポジティブな表現を心がける
  3. 固執しすぎない
    • 結果を焦らず、過程を楽しむ姿勢を持つ
    • 柔軟性を持ち、必要に応じて表現を調整する
    Crocker, J., Niiya, Y., & Mischkowski, D. (2008). Why does writing about important values reduce defensiveness? Self-affirmation and the role of positive other-directed feelings. Psychological Science, 19(7), 740-747.

効果を高めるポイント:

  1. 感謝の気持ちと組み合わせる
    • 感謝の感情は幸福ホルモンの分泌を促進
    • 「〜であることに感謝しています」と表現する
    Emmons, R. A., & McCullough, M. E. (2003). Counting blessings versus burdens: An experimental investigation of gratitude and subjective well-being in daily life. Journal of Personality and Social Psychology, 84(2), 377-389.
  2. 継続する
    • 最低21日間の継続が効果的
    • 日常のルーティンに組み込むことで習慣化
    Lally, P., Van Jaarsveld, C. H., Potts, H. W., & Wardle, J. (2010). How are habits formed: Modelling habit formation in the real world. European Journal of Social Psychology, 40(6), 998-1009.
  3. 行動と連動させる
    • アファメーションに沿った小さな行動を実践
    • 言葉と行動の一致が効果を高める
    Armitage, C. J., Harris, P. R., & Arden, M. A. (2011). Evidence that self-affirmation reduces alcohol consumption: Randomized exploratory trial with a new, brief means of self-affirming. Health Psychology, 30(5), 633-641.

9. まとめ:ポジティブな言葉の力を活かすために

ポジティブな言葉の力を最大限に活かすためのまとめです。

科学的根拠:

  • アファメーションは脳の報酬系と自己関連処理系を活性化
  • 特に未来志向のアファメーションが効果的
  • 継続的な実践により神経回路が強化され、思考・感情・行動パターンが変化
Sherman, D. K., & Cohen, G. L. (2006). The psychology of self-defense: Self-affirmation theory. Advances in Experimental Social Psychology, 38, 183-242.

効果的な実践の5つの法則:

  1. 現在形で表現する
  2. 肯定形で表現する
  3. 感情を込めて行う
  4. 具体的に詳細に表現する
  5. 五感を活用したイメージングと組み合わせる

実践のポイント:

  • 朝・寝る前・瞑想後などの潜在意識にアクセスしやすいタイミングで行う
  • 鏡を使って視覚も活用する
  • 感謝の気持ちと組み合わせる
  • 最低21日間継続する
  • 行動と一致させる

アファメーションは単なる「ポジティブ思考」ではなく、科学的な根拠に基づいた心理的技法です。正しく実践することで、思考パターンの変化、自己効力感の向上、ストレス軽減、行動変容などの効果が期待できます。特に未来志向のアファメーションは脳の活性パターンに顕著な変化をもたらし、行動変容を促進することが科学的に証明されています。

10. まとめ

この記事では、科学的な研究に基づき、コーチング心理学で活用できる「アファメーション(肯定的な言葉)」が私たちの思考・感情・行動にポジティブな影響を与える仕組みを紹介しました。fMRI研究により、アファメーションが脳の報酬系と自己関連処理系を活性化させることが証明されており、特に未来志向の肯定的な言葉が効果的であることがわかっています。

アファメーションを効果的に実践するには、現在形・肯定形での表現、感情を込めた唱え方、具体的な詳細、五感を活用したイメージングという5つの法則に従うことが重要です。また、朝起きたときや寝る前など、潜在意識にアクセスしやすいタイミングでの実践が効果を高めます。

ぜひ、この科学的な方法を取り入れて、ポジティブな言葉の力を活用してみてください。最低21日間の継続と、言葉と行動の一致が、あなたの思考パターンと人生に前向きな変化をもたらすでしょう。

参考文献

  1. Armitage, C. J., Harris, P. R., & Arden, M. A. (2011). Evidence that self-affirmation reduces alcohol consumption: Randomized exploratory trial with a new, brief means of self-affirming. Health Psychology, 30(5), 633-641.
  2. Cascio, C. N., O’Donnell, M. B., Tinney, F. J., Lieberman, M. D., Taylor, S. E., Strecher, V. J., & Falk, E. B. (2016). Self-affirmation activates brain systems associated with self-related processing and reward and is reinforced by future orientation. Social Cognitive and Affective Neuroscience, 11(4), 621-629.
  3. Cohen, G. L., & Sherman, D. K. (2014). The psychology of change: Self-affirmation and social psychological intervention. Annual Review of Psychology, 65, 333-371.
  4. Creswell, J. D., Dutcher, J. M., Klein, W. M., Harris, P. R., & Levine, J. M. (2013). Self-affirmation improves problem-solving under stress. PloS One, 8(5), e62593.
  5. Creswell, J. D., Welch, W. T., Taylor, S. E., Sherman, D. K., Gruenewald, T. L., & Mann, T. (2005). Affirmation of personal values buffers neuroendocrine and psychological stress responses. Psychological Science, 16(11), 846-851.
  6. Critcher, C. R., & Dunning, D. (2015). Self-affirmations provide a broader perspective on self-threat. Personality and Social Psychology Bulletin, 41(1), 3-18.
  7. Crocker, J., Niiya, Y., & Mischkowski, D. (2008). Why does writing about important values reduce defensiveness? Self-affirmation and the role of positive other-directed feelings. Psychological Science, 19(7), 740-747.
  8. D’Argembeau, A., Stawarczyk, D., Majerus, S., Collette, F., Van der Linden, M., Feyers, D., … & Salmon, E. (2010). The neural basis of personal goal processing when envisioning future events. Journal of Cognitive Neuroscience, 22(8), 1701-1713.
  9. Emmons, R. A., & McCullough, M. E. (2003). Counting blessings versus burdens: An experimental investigation of gratitude and subjective well-being in daily life. Journal of Personality and Social Psychology, 84(2), 377-389.
  10. Falk, E. B., O’Donnell, M. B., Cascio, C. N., Tinney, F., Kang, Y., Lieberman, M. D., … & Strecher, V. J. (2015). Self-affirmation alters the brain’s response to health messages and subsequent behavior change. Proceedings of the National Academy of Sciences, 112(7), 1977-1982.
  11. Harris, P. R., Brearley, I., Sheeran, P., Barker, M., Klein, W. M., Creswell, J. D., … & Bond, R. (2014). Combining self-affirmation with implementation intentions to promote fruit and vegetable consumption. Health Psychology, 33(7), 729-736.
  12. Holmes, E. A., & Mathews, A. (2010). Mental imagery in emotion and emotional disorders. Clinical Psychology Review, 30(3), 349-362.
  13. Kahneman, D. (2011). Thinking, fast and slow. Farrar, Straus and Giroux.
  14. Kanda, K., Tochihara, Y., & Ohnaka, T. (1999). Bathing before sleep in the young and in the elderly. European Journal of Applied Physiology and Occupational Physiology, 80(2), 71-75.
  15. King, L. A. (2001). The health benefits of writing about life goals. Personality and Social Psychology Bulletin, 27(7), 798-807.
  16. Koole, S. L., Smeets, K., Van Knippenberg, A., & Dijksterhuis, A. (1999). The cessation of rumination through self-affirmation. Journal of Personality and Social Psychology, 77(1), 111-125.
  17. Lally, P., Van Jaarsveld, C. H., Potts, H. W., & Wardle, J. (2010). How are habits formed: Modelling habit formation in the real world. European Journal of Social Psychology, 40(6), 998-1009.
  18. Lyubomirsky, S. (2008). The how of happiness: A scientific approach to getting the life you want. Penguin.
  19. Sherman, D. K., & Cohen, G. L. (2006). The psychology of self-defense: Self-affirmation theory. Advances in Experimental Social Psychology, 38, 183-242.
  20. Sherman, D. K., Bunyan, D. P., Creswell, J. D., & Jaremka, L. M. (2009). Psychological vulnerability and stress: The effects of self-affirmation on sympathetic nervous system responses to naturalistic stressors. Health Psychology, 28(5), 554-562.
  21. Sheldon, K. M., & Lyubomirsky, S. (2006). How to increase and sustain positive emotion: The effects of expressing gratitude and visualizing best possible selves. The Journal of Positive Psychology, 1(2), 73-82.
  22. Steele, C. M. (1988). The psychology of self-affirmation: Sustaining the integrity of the self. Advances in Experimental Social Psychology, 21(2), 261-302.
  23. Stickgold, R. (2005). Sleep-dependent memory consolidation. Nature, 437(7063), 1272-1278.
  24. Tang, Y. Y., Hölzel, B. K., & Posner, M. I. (2015). The neuroscience of mindfulness meditation. Nature Reviews Neuroscience, 16(4), 213-225.
  25. Taylor, S. E., Pham, L. B., Rivkin, I. D., & Armor, D. A. (1998). Harnessing the imagination: Mental simulation, self-regulation, and coping. American Psychologist, 53(4), 429-439.
  26. Weger, U. W., MacInnis, C. C., Milne, A. B., & Diamond, T. L. (2013). Tapping into the visual system: Mirror therapy and self-talk. Psychology of Sport and Exercise, 14(3), 402-406.
  27. Wood, J. V., Perunovic, W. Q. E., & Lee, J. W. (2009). Positive self-statements: Power for some, peril for others. Psychological Science, 20(7), 860-866.

投稿者プロフィール

徳吉陽河
徳吉陽河
徳吉陽河(とくよしようが)は、コーチング心理学研究会・コーチング心理学協会の創設者の一人であり、日本・世界のおけるコーチング心理学のパイオニア。コーチング心理士、公認心理師・キャリアコンサルタント、認定心理士(心理調査)、ポジティブ心理療法士、として教育・医療・福祉・産業分野で活動する専門家。東北大学大学院博士後期課程で研究し、国際コーチング心理学会、国際ポジティブ心理学会など、世界で学び、研究を発表。教育プログラム、心理尺度開発なども専門としている。著書に『ポジティブ大全』『科学的に正しい脳を活かす「問いのコツ」 結果を出す人はどんな質問をしているのか?』『ナラティヴ・セラピー BOOK』、『コーチング心理学ガイドブック』『コーチング心理学ハンドブック』などの翻訳書などがあり、科学的なエビデンスと物語(ナラティブ)に基づくコーチングとウェルビーイング教育を推進している。累計4000名のコーチ、カウンセリング実績」(ワークショップを含む)、「累計6000回以上のセミナー実績」以上の実績がある。国土交通省 航空保安大学講師、元東北文化学園大学講師、元仙台医療センター看護学校講師、元若者サポートセンター講師など。教育機関、海外・国外の法人企業などで講師を担当実績がある。学校法人・企業法人・医療法人(リハビリ)など、主に管理職に関わる講師を数多く担当。座右の銘は、「我以外皆我師」、失敗・挫折もたくさんしており、「万事塞翁が馬」大切にしている。「自己肯定感が低いからこそ成長できる」ことを大切にしている。

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