コーチングに向いている人は? コミュニケーション能力とパーソナリティは向上できるか?
「コーチング」に向いている人は、肯定的なパーソナリティを持ち、優れたコミュニケーション能力があり、人の話を傾聴できる人です。 また、人の気持ちに敏感で、相手の成長を支援することに喜びを感じることができ、寛容な思考ができる人も向いていると言えます。ただ、パーソナリティやコミュニケーションスキルは磨いていくことができます。
心理学的なコーチングを学ぶことにより、パーソナリティ、コミュニケーション力スキルを高め、自分を磨いていくことができます。
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コーチングに向いている人の特徴と学びの効果
コーチングに適性がある人は、もともと 肯定的なパーソナリティ・傾聴力・他者への共感・柔軟性 を持っている傾向があります。しかし重要なのは、それらは 固定的な資質ではなく、学習と実践によって育てられる能力 であるという点です。
心理学的コーチングの学習を通じて以下が磨かれます。
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自己理解の深化(リフレクションを通じたパーソナリティの成熟)
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質問力と観察力(建設的な質問を投げかける習慣)
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レジリエンスの強化(困難に直面した際に自分と相手を支える力)
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認知行動的スキル(思考の偏りに気づき、行動の選択肢を広げる力)
パーソナリティ心理学を活用したコーチングの実践的アプローチ
パーソナリティ心理学を活用したコーチングは、クライアントの個性や強みを理解し、それを最大限に活かすことで、自己成長やパフォーマンス向上を促進する方法として有効です。ビッグファイブ理論やポジティブ心理学的手法を取り入れることで、より個別最適化されたコーチングが実現できます。
パーソナリティ特性とコーチング効果
- ビッグファイブ(開放性、誠実性、外向性、協調性、神経症傾向)のうち、開放性・誠実性・外向性・協調性が高い人はコーチングの効果が高く、神経症傾向が高い場合は効果が低下する傾向があります (Adedayo, 2025; Jones et al., 2019)。
- 個人のパーソナリティ特性に合わせてコーチングスタイルを調整することで、信頼関係や効果的なコミュニケーション、柔軟な対応、継続的なフィードバックが促進されます (Adedayo, 2025; Jeelani et al., 2020)。
ポジティブ心理学的コーチングの活用
- ポジティブ心理学コーチングは、クライアントの強みやリソースを特定・活用・最適化し、自己肯定感やレジリエンスを高めることを重視します (Knowles, 2021; Richter et al., 2021; Van Zyl et al., 2020)。
- ソクラテス式の目標設定やエビデンスに基づく手法を用いることで、個人の成長やウェルビーイングの向上が期待できます (Van Zyl et al., 2020)。
コーチングはコミュニケーション能力や健全なパーソナリティ特性の向上に効果があるか?
確かに、コーチングはコミュニケーション能力や健全なパーソナリティ特性
(自信、自己効力感、感情調整など)の向上に有効であることが、多くの研究で示されています。
コーチングは、個人や組織の成長を促進する手法として、教育、スポーツ、医療、ビジネスなど多様な分野で活用されています。近年の研究では、コーチングがコミュニケーション能力の向上や、健全なパーソナリティ(自信、自己効力感、感情調整、レジリエンスなど)の発達に寄与することが明らかになっています (Adedayo, 2025; Zulham et al., 2024; Cronin & Allen, 2018; Stieger et al., 2018; Ribeiro et al., 2020; Fontes & Russo, 2020; Jones et al., 2016; Massey-Abernathy & Robinson, 2019; Nicolau et al., 2023; Van Zyl et al., 2020)。
特に、コーチとクライアント(またはアスリート、従業員、学生など)との信頼関係や、個別化されたフィードバック、感情的サポートが、効果的なコミュニケーションや自己成長を促す重要な要素とされています (Jowett et al., 2022; Waters & Riordan, 2022; Pollak et al., 2023; Passarelli et al., 2022; Graßmann et al., 2020)。
また、ポジティブ心理学的アプローチやエビデンスに基づくコーチング手法は、自己認識や社会的スキルの発達にも有効であることが示唆されています (Biswas-Diener, 2020; Richter et al., 2021; Van Zyl et al., 2020)。
コーチングとコミュニケーション能力の向上
多くの研究で、コーチングはクライアントやアスリート、従業員、学生のコミュニケーション能力を高める効果が示されています。特に、明確でオープンなコミュニケーション、感情的サポート、信頼関係の構築が、自己表現力や対人スキルの向上に寄与しています (Zulham et al., 2024; Jowett et al., 2022; Pollak et al., 2023; Passarelli et al., 2022; Gold et al., 2024; Freytag et al., 2022; Kim & Park, 2020; Sasnal et al., 2021)。
健全なパーソナリティ特性の発達
コーチングは、自己効力感、自信、感情調整、レジリエンス、自己認識などの健全なパーソナリティ特性の発達にも有効です。ビッグファイブ特性(開放性、誠実性、外向性、協調性、神経症傾向)においても、コーチングによるポジティブな変化が観察されています (Adedayo, 2025; Stieger et al., 2018; Jones et al., 2019; Fontes & Russo, 2020; Erdös et al., 2022; Massey-Abernathy & Robinson, 2019; Nicolau et al., 2023; Zhang et al., 2025)。
ポジティブ心理学的コーチングと実践モデル
ポジティブ心理学的コーチングやエビデンスに基づくコーチングモデルは、個人の強みやリソースを活用し、自己成長やウェルビーイングの向上を促進します。多様なツールやテクニックが開発され、実践現場で活用されています (Biswas-Diener, 2020; Richter et al., 2021; Smith & Boyatzis, 2025; Van Zyl et al., 2020)。
分野別の応用と効果
教育、スポーツ、医療、ビジネスなど、さまざまな分野でコーチングの効果が報告されています。特に、若年層や医療従事者、管理職などにおいて、コミュニケーション能力やパーソナリティ特性の向上が確認されています (Cronin & Allen, 2018; Ribeiro et al., 2020; Maini et al., 2020; McGonagle et al., 2020; Wales, 2002; Celaya et al., 2025; Aguilar-Ferrándiz et al., 2024; De Albuquerque et al., 2021; Yulia et al., 2023)。
今後の研究課題
| 質問 | Why |
|---|---|
| コーチングの長期的な効果はどの程度持続するのか? | 多くの研究が短期的効果に焦点を当てており、持続性の検証が不足しているため。 |
| デジタルコーチング(AI・アプリ等)は対面型と比べてどの程度有効か? | デジタル介入の有効性や限界、最適な活用法の検証が今後の課題。 |
| 個人特性(パーソナリティ、動機等)がコーチング効果に与える影響は? | 効果の個人差を明らかにし、よりパーソナライズされた介入設計に役立つため。 |
投稿者プロフィール

- 徳吉陽河(とくよしようが)は、コーチング心理学研究会・コーチング心理学協会の創設者の一人であり、日本・世界のおけるコーチング心理学のパイオニア。コーチング心理士、公認心理師・キャリアコンサルタント、認定心理士(心理調査)、ポジティブ心理療法士、として教育・医療・福祉・産業分野で活動する専門家。東北大学大学院博士後期課程で研究し、国際コーチング心理学会、国際ポジティブ心理学会など、世界で学び、研究を発表。教育プログラム、心理尺度開発なども専門としている。著書に『ポジティブ大全』『科学的に正しい脳を活かす「問いのコツ」 結果を出す人はどんな質問をしているのか?』『ナラティヴ・セラピー BOOK』、『コーチング心理学ガイドブック』『コーチング心理学ハンドブック』などの翻訳書などがあり、科学的なエビデンスと物語(ナラティブ)に基づくコーチングとウェルビーイング教育を推進している。累計4000名のコーチ、カウンセリング実績」(ワークショップを含む)、「累計6000回以上のセミナー実績」以上の実績がある。国土交通省 航空保安大学講師、元東北文化学園大学講師、元仙台医療センター看護学校講師、元若者サポートセンター講師など。教育機関、海外・国外の法人企業などで講師を担当実績がある。学校法人・企業法人・医療法人(リハビリ)など、主に管理職に関わる講師を数多く担当。座右の銘は、「我以外皆我師」、失敗・挫折もたくさんしており、「万事塞翁が馬」大切にしている。「自己肯定感が低いからこそ成長できる」ことを大切にしている。
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