キャリア・ウェルビーイングコーチング入門 認定資格取得の参考に


キャリア・ウェルビーイング(Career Well-being)
定義
仕事における意義、挑戦感、達成感、自己成長機会の充実度

キャリアウェルビーイング(Career Well-being)は、仕事やキャリアにおける満足度や充実感を指します。以下に、主な要素を表にまとめました。
| 要素 | 説明 |
|---|---|
| 仕事の満足度 | 自分の仕事に対する充実感や達成感 |
| キャリアの成長 | スキルアップや自己実現の機会 |
| ワークライフバランス | 仕事とプライベートの調和 |
| 職場環境 | 人間関係や働きやすさ |
| 目的意識 | 仕事を通じた社会貢献や意義の実感 |
キャリアウェルビーイングを高めることで、仕事のモチベーションや人生の満足度が向上します。
キャリアウェルビーイング(Career Wellbeing)は、仕事やキャリアにおける満足感や幸福感を重視する概念であり、近年注目されています。キャリアウェルビーイングの提唱や普及に大きく貢献した研究者や団体、理論について、関連する文献の内容をもとに整理します。
主な提唱者と理論
トム・ラス(Tom Rath)とジム・ハーター(Jim Harter)
『Wellbeing: The Five Essential Elements』
Gallup社と主要著者
- Gallup社の研究:Gallup社は150カ国にわたる大規模調査を通じて「ウェルビーイングの5つの要素(Career, Social, Financial, Physical, Community)」を提唱し、キャリアウェルビーイングをその中核要素の一つと位置づけています(O’Reilly, 2013)。
- 主要著者:Gallup社の研究をもとにした書籍『Wellbeing: The Five Essential Elements』の著者であるRathとHarterは、キャリアウェルビーイングを「毎日行う仕事への愛着や満足感」と定義し、バランスの取れたウェルビーイングの重要性を強調しています(O’Reilly, 2013)。
学術的な理論と研究者
- キャリア自己管理(CSM)理論:A. HirschiとFrancisco Wilhelmは、キャリア自己管理(CSM)がキャリアウェルビーイングの鍵であるとし、個人と組織の双方がキャリアウェルビーイング向上に取り組むべきと述べています(Hirschi & Wilhelm, 2019)。
- 自己調整的キャリア行動:Nadia Ferreiraは、職場での友情、キャリア適応力、組織コミットメントなどの自己調整的キャリア行動がキャリアウェルビーイングに寄与することを理論的・実証的に示しています(Ferreira, 2019)。
キャリアウェルビーイングの要素と特徴
| 提唱者・理論 | キャリアウェルビーイングの定義・要素 |
|---|---|
| Gallup社(Rath & Harter) | 仕事への愛着、日々の満足感、他のウェルビーイング要素とのバランス(O’Reilly, 2013) |
| Hirschi & Wilhelm | キャリア自己管理による長期的なキャリア満足(Hirschi & Wilhelm, 2019) |
| Ferreira | 職場の友情、適応力、組織コミットメント(Ferreira, 2019) |
関連する応用・実践
- 組織や政策への示唆:キャリアウェルビーイング向上のためには、個人の自己管理能力だけでなく、組織的な支援や政策的な配慮も重要とされています(Ferreira, 2019; Hirschi & Wilhelm, 2019)。
- 多様な職種・状況への適用:教育者や医療従事者、女性やシングルマザーなど、さまざまな職種・属性においてキャリアウェルビーイングの重要性が指摘されています(Babic et al., 2023; Li et al., 2021; Zhuo et al., 2024; Chen & Edwards, 2022)。
キャリアウェルビーイングの提唱には、Gallup社の大規模調査とRath & Harterの理論的枠組みが大きな影響を与えています。加えて、キャリア自己管理や自己調整的行動など、学術的な理論も発展しています。キャリアウェルビーイングは、個人の満足感だけでなく、組織や社会全体の持続的な発展にも寄与する重要な概念です。
キャリアウェルビーイング(Career Wellbeing)は、仕事における満足感や幸福感、自己実現、社会的つながりなど、働く人の全体的な幸福を指します。近年、キャリアウェルビーイングは個人のパフォーマンスや生活の質、組織の成果にも影響を与える重要な要素として注目されています。
キャリアウェルビーイングの構成要素
- 感情的側面:仕事に対する満足感や幸福感がキャリア成功と密接に関連し、ポジティブな感情が高いほど、より良い評価や高収入、パフォーマンス向上につながる傾向があります(Lyubomirsky et al., 2018; Luna-Arocas & Danvila-Del-Valle, 2020; Tay et al., 2017)。
- 意味・意義:仕事を通じて自己や家族、組織に貢献しているという実感が、キャリアウェルビーイングを高めます(Dhania, 2023; Coetzee et al., 2019)。
- 社会的サポート:同僚やコミュニティからの支援、職場でのネットワークが重要な役割を果たします(Dhania, 2023; O’Reilly, 2013; Costello, 2020)。
キャリアウェルビーイングと仕事の成果
- パフォーマンスとの関係:ウェルビーイングが高い従業員は、仕事のパフォーマンスが向上しやすいことが示されています。特に仕事満足度や組織へのコミットメントが強いほど、成果に直結します(Lyubomirsky et al., 2018; Luna-Arocas & Danvila-Del-Valle, 2020; Tay et al., 2017)。
- 人事管理との関連:ウェルビーイングを重視した人事施策は、従業員の健康やパフォーマンス向上に寄与し、組織全体の成果にもつながります(Santos-Rojo et al., 2020)。
多様な働き方とキャリアウェルビーイング
| 働き方 | ウェルビーイングへの影響 |
|---|---|
| 起業家 | 自由度や充実感が高い一方、ストレスも大きい(Rauch et al., 2022) |
| 障害を持つ労働者 | 感謝や社会的支援がウェルビーイングを支える(Dhania, 2023) |
| 高齢労働者 | 良質な仕事環境が生活の質と幸福度を高める(Piazzoni et al., 2021) |
キャリアウェルビーイングの発展的視点
- 未来志向:変化の激しい時代において、自己のキャリアを主体的に設計し、持続可能な働き方を模索することが重要です(Coetzee et al., 2019)。
- バランスの重要性:キャリアウェルビーイングは、社会的・経済的・身体的・コミュニティ的な幸福と相互に関連し、バランスの取れたアプローチが推奨されます(O’Reilly, 2013)。
まとめ
キャリアウェルビーイングは、感情的満足、意味の実感、社会的サポートなど多面的な要素から成り立ち、個人のパフォーマンスや生活の質、組織の成果に大きな影響を与えます。多様な働き方や時代の変化に応じて、バランスの取れたキャリアウェルビーイングの追求が今後ますます重要となります。
キャリウェルビーイングに活用できるコーチングの質問集
【質問リスト】
キャリアウェルビーイングに関して、コーチングで活用できる質問を以下の表にまとめました。
| 要素 | 質問例 |
|---|---|
| 仕事の満足度 | 「あなたの仕事で最も充実感を感じる瞬間はいつですか?」 |
| キャリアの成長 | 「今後どのようなスキルを伸ばしていきたいですか?」 |
| ワークライフバランス | 「仕事とプライベートのバランスを取るために、どんな工夫ができますか?」 |
| 職場環境 | 「職場でより快適に働くために、どんな改善ができると思いますか?」 |
| 目的意識 | 「あなたの仕事が社会にどのような影響を与えていると感じますか?」 |
これらの質問を活用することで、クライアントのキャリアウェルビーイングを高めるサポートができます。

💼 キャリア関連要素:洞察と自己内省の視点
| 項目 | 洞察(Insight) | 自己内省(Self-reflection) |
|---|---|---|
| 仕事の満足度 | 自己の価値観・強みと業務内容の一致度、報酬・承認の充足度 | 私は今の仕事に満足しているか?やりがいを感じる瞬間はどこか? |
| キャリアの成長 | 能力開発の機会、学びの深さ、将来に向けた発展性 | 最近、どのような成長や学びがあったか?停滞感はないか? |
| ワークライフバランス | 働き方の柔軟性、時間管理、ストレスの軽減 | 仕事と私生活のバランスは取れているか?自分の時間は確保できているか? |
| 職場環境 | 心理的安全性、人間関係の質、風通しのよさ | 職場で安心して発言・行動できているか?信頼できる人がいるか? |
| 目的意識 | 仕事の意味づけ、自分の使命感とのつながり | 自分はなぜこの仕事をしているのか?どんな価値を生み出しているか? |
キャリア・ウェルビーイング コーチングのアプローチ
| 項目 | 概要 | 方法 |
|---|---|---|
| ジョブクラフティング | 仕事の内容や進め方を自分に合う形に再設計し、モチベーションを高める | 1. 自身の強みや興味を分析する 2. 業務の進め方や役割を調整する 3. 上司やチームと協力してより充実した働き方を実現する |
| キャリアアンカー探求 | 自己の価値観を理解し、キャリアの方向性を見極める | 1. これまでの経験を振り返り、自分にとって譲れない価値観を特定する 2. 現在のキャリアとの一致を分析し、理想の働き方を探る 3. キャリアプランを作成し、成長戦略を明確にする |
| 理想の職業像の可視化 | ビジュアルコーチングやストレングス・アプローチを活用し、理想のキャリアを具体化する | 1. ビジュアルマップやイメージボードを作成し、理想の職業を視覚化する 2. 自己の強みを活かせる職業を探し、可能性を広げる 3. 行動計画を立て、理想の職業に近づくためのアクションを明確にする |
キャリア・ウェルビーイングコーチングの実践ツール
| 項目 | 概要 | 方法 |
|---|---|---|
| キャリアビジョンマップ | 理想のキャリア像を視覚的に整理し、目標を明確にする | 1. 自分の価値観や理想の働き方をリストアップする 2. ビジュアルマップを作成し、キャリアの方向性を可視化する 3. 目標達成に向けたステップを計画する |
| 職業アイデンティティワーク | 自分の職業的なアイデンティティを深く理解し、適切な職業選択をする | 1. これまでの職業経験や興味を振り返る 2. 自分の強みやスキルを明確にし、職業との適合性を分析する 3. キャリアの軸となる価値観を定義し、働く意義を整理する |
| 職業適性診断 | 自分に合った職業を探し、適性を客観的に評価する | 1. 適性診断ツールや自己分析ワークを活用する 2. 性格・スキル・価値観を総合的に分析し、最適な職業領域を見極める 3. 診断結果をもとにキャリアプランを構築し、実際の行動につなげる |
ビリーフキャリアウェルビーイング自己効力感(簡易版)研究中
・・キャリアウェルビーイングの自己効力感の視点で当協会が開発し研究中
ワークショップや研修会でも実施できるようなシンプルに評価尺度を活用しています。
以下の質問に対して、最も当てはまるものを選んでください。
評価基準(5段階)
1 = 全く当てはまらない
2 = 当てはまらない
3 = どちらともいえない
4 = 当てはまる
5 = とても当てはまる
質問項目
1.自己理解と価値観の一致
私は、自分の大切にしている価値観や強みを仕事で活かせる。
☐ 1 ☐ 2 ☐ 3 ☐ 4 ☐ 5
2.目的意識と意味のある仕事
私は、自分の仕事に意義や意味を見出すことができる。
☐ 1 ☐ 2 ☐ 3 ☐ 4 ☐ 5
3.成長と学びの継続
私は、日々の仕事や経験を通じて、自分自身を成長し続けることができる。
☐ 1 ☐ 2 ☐ 3 ☐ 4 ☐ 5
4.人間関係と職場のつながり
私は、仕事を通して、積極的な協力関係を持つことができる。
☐ 1 ☐ 2 ☐ 3 ☐ 4 ☐ 5
5.ワークライフバランス
私は、仕事とプライベートのバランスを取ることができる。
☐ 1 ☐ 2 ☐ 3 ☐ 4 ☐ 5
References
Babic, S., Mairitsch, A., Sulis, G., King, J., & Mercer, S. (2023). Language teachers’ capitals as resources for wellbeing across the career trajectories. European Journal of Teacher Education. https://doi.org/10.1080/02619768.2023.2280530
Chen, C., & Edwards, J. (2022). The role of career counselling in improving the psychological and economic wellbeing of single mothers. Current Psychology, 42, 25624–25633. https://doi.org/10.1007/s12144-022-03657-z
Coetzee, M., Ferreira, N., & Potgieter, I. (2019). Future fit career wellbeing: An introductory chapter. In Theory, research and dynamics of career wellbeing. https://doi.org/10.1007/978-3-030-28180-9_1
Dhania, D. (2023). Career wellbeing for workers with physical disabilities: A phenomenology study. Journal of Educational, Health and Community Psychology. https://doi.org/10.12928/jehcp.v12i3.26654
Ferreira, N. (2019). Enhancing career wellbeing: The role of workplace friendship, career adaptability and organisational commitment. In Theory, research and dynamics of career wellbeing. https://doi.org/10.1007/978-3-030-28180-9_10
Hirschi, A., & Wilhelm, F. (2019). Career self-management as a key factor for career wellbeing. In Theory, research and dynamics of career wellbeing. https://doi.org/10.1007/978-3-030-28180-9_6
Li, Z., Xu, G., & Wang, H. (2021). Supervisory career support and workplace wellbeing in Chinese healthcare workers: The mediating role of career commitment and the moderating role of future work self-salience. Sustainability, 13, 5572. https://doi.org/10.3390/SU13105572
Luna-Arocas, R., & Danvila-Del-Valle, I. (2020). Does positive wellbeing predict job performance three months later? Applied Research in Quality of Life, 1–15. https://doi.org/10.1007/s11482-020-09835-0
Lyubomirsky, S., Boehm, J., & Walsh, L. (2018). Does happiness promote career success? Revisiting the evidence. Journal of Career Assessment, 26, 199–219. https://doi.org/10.1177/1069072717751441
O’Reilly, N. (2013). Wellbeing: The five essential elements. The Journal of Positive Psychology, 8, 174–176. https://doi.org/10.1080/17439760.2013.765502
Piazzoni, C., Riva, E., & Lucchini, M. (2021). The effect of job quality on quality of life and wellbeing in later career stages: A multilevel and longitudinal analysis on older workers in Europe. Applied Research in Quality of Life, 17, 1993–2015. https://doi.org/10.1007/s11482-021-10021-z
Rauch, A., Hatak, I., & Stephan, U. (2022). Happy entrepreneurs? Everywhere? A meta-analysis of entrepreneurship and wellbeing. Entrepreneurship Theory and Practice, 47, 553–593. https://doi.org/10.1177/10422587211072799
Santos-Rojo, C., Maseda-Moreno, A., & Pagán-Castaño, E. (2020). Wellbeing in work environments. Journal of Business Research, 115, 469–474. https://doi.org/10.1016/j.jbusres.2019.12.007
Tay, L., Oishi, S., Nielsen, K., & Warr, P. (2017). Wellbeing and work performance.
Zhuo, D., Ge, R., Wu, X., & Zhou, B. (2024). Career women’s mental wellbeing in the era of population decline: The effects of working environment and family environment on the mental wellbeing. Frontiers in Public Health, 12. https://doi.org/10.3389/fpubh.2024.1462179
投稿者プロフィール

- 徳吉陽河(とくよしようが)は、コーチング心理学研究会・コーチング心理学協会の創設者の一人であり、日本・世界のおけるコーチング心理学のパイオニア。コーチング心理士、公認心理師・キャリアコンサルタント、認定心理士(心理調査)、ポジティブ心理療法士、として教育・医療・福祉・産業分野で活動する専門家。東北大学大学院博士後期課程で研究し、国際コーチング心理学会、国際ポジティブ心理学会など、世界で学び、研究を発表。教育プログラム、心理尺度開発なども専門としている。著書に『ポジティブ大全』『科学的に正しい脳を活かす「問いのコツ」 結果を出す人はどんな質問をしているのか?』『ナラティヴ・セラピー BOOK』、『コーチング心理学ガイドブック』『コーチング心理学ハンドブック』などの翻訳書などがあり、科学的なエビデンスと物語(ナラティブ)に基づくコーチングとウェルビーイング教育を推進している。累計4000名のコーチ、カウンセリング実績」(ワークショップを含む)、「累計6000回以上のセミナー実績」以上の実績がある。国土交通省 航空保安大学講師、元東北文化学園大学講師、元仙台医療センター看護学校講師、元若者サポートセンター講師など。教育機関、海外・国外の法人企業などで講師を担当実績がある。学校法人・企業法人・医療法人(リハビリ)など、主に管理職に関わる講師を数多く担当。座右の銘は、「我以外皆我師」、失敗・挫折もたくさんしており、「万事塞翁が馬」大切にしている。「自己肯定感が低いからこそ成長できる」ことを大切にしている。
最新の投稿
AI2026年1月18日AI時代だからこそ見直される「聴く力」
Skills2026年1月18日ポジティブ心理学資格ガイド
Skills2026年1月18日コーチング資格を取得で人生やキャリアを変える!種類や選択、費用まで徹底解説
column32026年1月13日AIに仕事は奪われない。コーチング心理学で磨く、AI時代の「人間力」








