解決志向アプローチ(SFA)・ ナラティヴ・アプローチ(NA) ・ オープンダイアローグ(OD) を違いを比較 認定資格資格取得の参考に

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解決志向アプローチ(SFA)・ ナラティヴ・アプローチ(NA) ・ オープンダイアローグ(OD) を比較してみました。

解決志向コーチング
ナラティヴセラピーとコーチング基本講座 資格情報

*今回の内容は上記の講座に関わります。また、オープンダイヤログのアプローチは、当協会では、解決志向、ナラティヴコーチにて一部、アプローチ、質問法を活用しています。

ここでは、社会構成主義アプローチに関わる3つの領域についての活用について、探究検討しました。
コーチング心理学、ポジティブ心理学、ウェルビーイングなどへの活用についても紹介しています。


🔄 統合比較表:解決志向・ナラティヴ・オープンダイアローグの違い

観点 解決志向アプローチ(SFA) ナラティヴ・アプローチ(NA) オープンダイアローグ(OD)
起源・背景 アメリカの短期療法(スティーブ・ド・シェイザー、インスー・キム・バーグ) オーストラリアの社会構成主義・ポスト構造主義(マイケル・ホワイト、デイヴィッド・エプストン) フィンランドの精神医療(ヤーコ・セイックラら/1980年代)
基本哲学・前提 人はすでに解決のリソースを持っており、小さな変化が大きな違いを生む 問題は語りによって構成されている/人は語り直しによって自己を変容できる 対話によって意味は共創される/多様な声(ポリフォニー)の共存を重視
目的 問題に囚われず、未来に向けた小さな解決や前進を見出す 問題の語りを外在化し、自己の物語を新たに書き換えることによる再定義 意味の共創と関係性の変容/安心で開かれた対話空間の構築
特徴的な技法 スケーリング、ミラクルクエスチョン、例外探し 外在化(問題と自己の切り離し)、再著述、ユニークアウトカムの探求 リフレクティング(内省の共有)、ポリフォニー、沈黙も尊重される
支援者の立場 解決を促す促進者/クライアントの中にある答えを引き出す役 共同編集者/語りの構造を共に探り直すパートナー 対等な対話者/一緒に問い・考える存在
時間軸の焦点 未来志向(解決のビジョン・希望に焦点) 物語の再構成の中で過去・現在・未来を編み直す 「今・ここ」の対話を大切にする/現在の関係性・意味づけに注目
問題の扱い方 問題の分析に焦点を当てず、素早い解決に当てる。

解決を重視

問題を外在化し、「問題のストーリー」そのものを問い直す。

オルタナティブ・ストーリー(代替)を重視

問題自体よりも、対話のプロセスに焦点/診断やラベリングを避ける

解決や代替ではなく、信頼関係・対話を重視

質問法 スケーリング・クエスチョン:「0〜10で言うとどれくらい?」

ミラクルクエスチョン:「奇跡的に上手くいくとしたら?」

影響・外在化の質問:「問題は、あなたにどのような影響を与えていますか?」

意味の質問:「その時、あなたはどんな意味を感じていましたか?」

今、ここでの質問:「あなたは今、どう感じていますか?」

多声性の質問
「誰の声がこの場にあるでしょうか?」

活用領域 コーチング、教育、福祉、ビジネス、子ども支援など幅広い文脈で活用 カウンセリング、セラピー、教育、社会的支援、地域支援、コーチングなど 精神医療、家族支援、教育、地域コミュニティ、コーチング心理学など

💡ポイント:社会構成主義のアプローチにも、さまざまな考え方が存在することが分かります。状況に応じて、それぞれの手法を使い分けられると理想的ですね。

オープンダイアログ的なアプローチを活用することで、信頼関係や心理的安全性を構築しながら、各アプローチを適切に展開していくことが望まれます。

たとえば、解決志向アプローチでは、「解決」に向けたスピード感を重視しており、状況の早期改善を目指すケースに適しています。

一方、ナラティブ・アプローチでは、物語を通じて問題の影響を丁寧に把握し、最適なオルタナティブ・ストーリーへと再構成していくことが可能です。

「解決を目指すのか」「別の物語を紡ぎなおすのか」「信頼関係の構築を第一とするのか」など、目的に応じて、また、並行して適切なアプローチを選び取っていくことが大切かもしれません。

さらに、各アプローチについてコーチング心理学での活用について検討して見ましょう。


🎯 コーチング心理学における活用比較表

解決志向アプローチ(SFA)ナラティヴ・アプローチ(NA)・**オープンダイアローグ(OD)**を、コーチング心理学の文脈で活用するための観点から比較した統合表を作成しました。

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観点 解決志向アプローチ(SFA) ナラティヴ・アプローチ(NA) オープンダイアローグ(OD)
活用目的 クライアントの目標達成や行動変容をサポート クライアントの自己理解・アイデンティティの再構築を支援 クライアントとの関係性の質と対話の場の安全性を育む 心理的安全性
基本スタンス クライアントの中にあるリソースと例外に注目 クライアントの語りを再構成し意味を探る クライアントとの対等な関係性と共感的傾聴を重視
問いの特徴 未来志向の質問:「うまくいっているときは?」「次にどんな一歩が取れる?」 意味探索の質問:「その物語はどこから来た?」「他の語り方は可能?」 感情と関係性に注目:「今、何が起きている?」「その言葉は誰の声ですか?」
心理的効果 自己効力感の向上/ポジティブな変化に焦点を当てる 認知の柔軟性を高め、自己概念の転換を促進 安全・安心な関係性の中で、沈黙や感情を尊重しながら共感的対話を深める
適したテーマ 行動計画・目標志向・パフォーマンス改善・モチベーション 自己ストーリーの探求・過去の意味づけの変化・レジリエンスの回復 チーム内の関係修復・対人葛藤の対話・心理的安全性の向上
支援者の姿勢 変化を促す促進者(ファシリテーター) 意味を共に探る協働編集者(コ・クリエーター) 対等な対話者/協働探求者として関わる(コラボレーター)
タイムラインの扱い 主に未来志向で、解決や希望を描く 過去〜現在〜未来を物語としてつなぎ直す **「今・ここ」**の関係性と対話の流れを重視
代表的な技法 スケーリング、ミラクルクエスチョン、例外探し 外在化、ユニークアウトカム、再著述 リフレクティング、ポリフォニー、沈黙の尊重
コーチング心理学との親和性 高(行動変容・目標達成モデルと親和) 中〜高(アイデンティティ変容・意味づけへの応用) 中(安全な対話環境づくり/チーム・組織への応用に強み)

🧩 コーチング心理学への活用

  • SFA は、短期集中型の目標達成コーチングに最適。
  • NA は、ストーリーベースの内省型コーチングに向いており、自己肯定感の回復やキャリア再構築に効果的。
  • OD は、チーム・家族・組織向けの関係性改善型コーチングに有効で、特に心理的安全性や多様性に配慮した場面で力を発揮。

コーチング心理学では、ポジティブ心理学やウェルビーイングに深い関係があるため、

次に、ポジティブ心理学やウェルビーイングと関係を見ていきましょう。


🌿 統合比較表:解決志向・ナラティヴ・オープンダイアローグとポジティブ心理学の活用

観点 解決志向アプローチ(SFA) ナラティヴ・アプローチ(NA) オープンダイアローグ(OD)
基本スタンス リソース志向・未来志向/解決に焦点 ストーリー志向・意味の再構成 関係志向・共創的対話/多様性と安全性を重視
ポジティブ心理学との親和性 ◎ 非常に高い(希望・強み・自己効力感を重視) ◎中〜高(意味・自己概念・レジリエンスとの統合) ◯ 関係性や対話の質に重きを置き、直接的なポジティブ介入とはやや距離あり
共通するポジティブ心理学概念 希望理論(Snyder)、自己効力感、レジリエンス、感謝、強みによる行動 ナラティヴ・アイデンティティ、レジリエンス、自己肯定感、意味の再発見 ポジティブ関係性、安全な場づくり、共感的理解(PERMAのR:Positive Relationships)
強みに対するアプローチ 「すでにある強み」を見つけて活かす(例外・成功体験・可能性) ストーリーの中にある「隠れた強み」を言語化・再発見 声を聴かれる経験自体が、「自己の価値」を感じるプロセスになりうる
希望や感情への扱い 希望の構築を重視(未来志向の質問、成功イメージの言語化) 複雑な感情の語り直しの中に「意味」や「希望」を見出す 今ここでの感情に丁寧にとどまり、共に感じることで安心とつながりを育む
ウェルビーイングの関与 主に主観的・心理的ウェルビーイングの促進 心理的・スピリチュアル・アイデンティティ的ウェルビーイングへの貢献 社会的ウェルビーイング・心理的安全性・対話的共感の促進
介入のスタイル 解決・成功・希望に向けたポジティブな質問とリフレーミング 物語の再編集を通じたリソースと意味の発掘 沈黙や混乱も含めた「開かれたプロセス」の尊重
活用例(ポジティブ心理学領域) 強みワーク、未来ビジョン設計、希望インタビュー、セイバリング 自己物語再構成ワーク、価値観の再発見、レジリエンス回復 チームの心理的安全性構築、多様な立場の感情共有、共感ベースの対話セッション

💡まとめ:ポジティブ心理学と3アプローチの活用イメージ

アプローチ ポジティブ心理学との関係性 活用の方向性
SFA 高い親和性、明確な技法と一致 希望・強み・未来志向による変化支援
NA 意味・物語・自己理解における統合的活用 自己肯定感やレジリエンスの再構築
OD 対人・社会的ウェルビーイングとの連携が強み 関係性の癒し・共感の場づくり

 

さらに、深く探究していくために、解決志向アプローチ(SFA)ナラティヴ・アプローチ(NA)、**オープンダイアローグ(OD)**の3つを、あなたが重視されている 7つのウェルビーイング(主観的・心理的・社会的・身体的・スピリチュアル・職業的/キャリア・経済的)と、ポジティブ心理学のPERMAモデル(P・E・R・M・A)に基づいて整理・分析した一覧表を作成してみました。


🔍 視点1:7つのウェルビーイング × 3アプローチの貢献分析

ウェルビーイング領域 解決志向(SFA) ナラティヴ(NA) オープンダイアローグ(OD)
主観的 成功体験・希望に注目し、ポジティブ感情を強化 物語の再構成によって自己肯定感・意味づけが向上 自分の声が聴かれる経験により安心感と存在の肯定感を育む
心理的 自己効力感・問題対処スキルを引き出す アイデンティティの再構築、過去の再定義により自己理解を促進 現在の感情を丁寧に扱い、安心できる関係性の中で心が整う
社会的 支援的な対話関係の中で他者との信頼関係を強化 ナラティヴの共有によって共感と相互理解が促進される 多声的対話(ポリフォニー)により、関係性の再構築と共感が深まる
身体的 (直接の焦点は薄いが)成功体験が身体的自信や活力に繋がる場合あり トラウマ語りの癒しにより身体症状の軽減が起こることがある 感情を安全に表出することで、身体的緊張や不安の緩和に寄与する
スピリチュアル 希望・人生の目的・ビジョンとのつながりを促す 物語を通じて「自分らしさ」や「人生の意味」を再発見 存在を共に感じる関係性の中で、自己超越的な経験が生まれることもある
職業的/キャリア 解決志向的な目標設定によりキャリア行動が明確になる 自分の物語を再構成することでキャリアの方向性や意味を再発見 対人関係の改善が職場内の心理的安全性や関係性の質向上に繋がる
経済的 問題解決による自立促進が、経済的選択肢を広げることに寄与 経済的困難の「語り直し」により、行動変容や新しい解釈が生まれる 安心な対話環境が経済的意思決定への安心・信頼にも影響する場合あり

🔎 視点2:PERMAモデル × 3アプローチの関連

PERMA要素 解決志向(SFA) ナラティヴ(NA) オープンダイアローグ(OD)
P:ポジティブ感情 未来への希望、成功体験の強調 認知の再構成・意味づけの変化によりポジティブ感情が生まれる 自分の声が受け入れられることで安心・肯定感が育まれる
E:没頭 クライアント主導の行動計画で主体性が高まりやすい 自己物語への探求が深い自己没入の契機となる 今・ここの対話に集中することで「共鳴的な没頭」が生じる
R:良好な人間関係 クライアントとの協働的な関係を築く 語りの共有を通じて共感的な関係が生まれる ポリフォニー的対話により多様な関係性が再構築・修復される
M:意味 ビジョンや目標の言語化により、自分の人生に方向性が生まれる 物語を再構成することで人生の意味や目的を再発見 関係の中で自分の「存在の意味」を共創的に体感することができる
A:達成 スモールステップでの前進により、達成感と自信が高まる 自分の価値ある語りを確立することで、自尊感情・自己達成感が高まる 対話を継続する力、感情に向き合う力が「プロセスの達成」として評価される

💡補足まとめ

アプローチ 強く支援するウェルビーイング 強く支援するPERMA要素
SFA 主観的・心理的・職業的/キャリア P(ポジティブ感情)・M(意味)・A(達成)
NA 心理的・スピリチュアル・社会的 M(意味)・E(エンゲージメント)・R(人間関係)
OD 社会的・心理的・スピリチュアル R(人間関係)・P(ポジティブ感情)・E(エンゲージメント)

さらに、「解決志向(SFA)」「ナラティヴ(NA)」「オープンダイアローグ(OD)」**の3つの対話アプローチを、あなたが重視されている 7つのウェルビーイングポジティブ心理学のPERMA要素 を掛け合わせた クロスマトリクス表 として整理しました。


🧩 クロスマトリクス表:7つのウェルビーイング × PERMA × 3アプローチ

ウェルビーイング \ PERMA P(ポジティブ感情) E(没頭) R(関係性) M(意味) A(達成)
① 主観的(幸福感) SFA:未来への希望、スケーリングで感情可視化

NA:ストーリーの再解釈が感情の転換を促す

OD:共感的な対話が安心と喜びを生む

SFA:目標に向かう行動の中での流れ

NA:語り直しへの没頭

OD:今・ここへの集中

SFA:建設的フィードバックで信頼関係向上

 

NA:語りを分かち合う関係性の構築

OD:多声的で安全な対話空間

SFA:ポジティブな未来像の構築

NA:人生の物語の意味を再構成

OD:対話の中で関係性の意味を再発見

SFA:スモールステップの成功体験

 

NA:自己語りを完成させるプロセス

OD:沈黙や対話の継続を「成し遂げる」感覚

② 心理的(自己理解) SFA:例外探しで自信を取り戻す

NA:アイデンティティの更新

OD:感情の受容が心理的安定感に

SFA:行動と目標に没頭できる

NA:自己物語への深い関心

OD:対話に集中し心の流れを感じる

SFA:支援的関係で安心感

NA:共に物語をつくるパートナーシップ

OD:その場に居ること自体が支えになる

SFA:希望やビジョンの内面化

NA:物語に意味を見出す体験

OD:存在の意味が見えてくるプロセス

SFA:小さな変化の積み重ね

NA:語りの完成=自己理解の証

OD:関係の維持・改善が内的成長になる

③ 社会的(つながり) SFA:支援者との協働で安心感

NA:語りを受け止めてもらえる体験が力に

OD:すべての声が尊重される場

SFA:協働的関係を築く

NA:語りを共にすることで他者とつながる

OD:多声的な対話空間による包摂的関係

SFA:社会に参加する未来ビジョン

NA:社会的文脈での自分の意味の再構築

OD:関係性から人生の意味を再発見

SFA:関係改善による達成感

NA:社会的承認を得るプロセス

OD:関係性の回復が成果と捉えられる

④ 身体的(健康・活力) SFA:ポジティブ感情が身体活性につながる

NA:語りによるストレス緩和

OD:安心空間が身体反応を緩和

NA:身体に刻まれた記憶の意味づけ直しが癒しに

OD:身体感覚を伴う「場の感覚」

⑤ スピリチュアル(価値・超越) SFA:価値観に沿った未来の描写が自己一致を促す

NA:物語の中での「自分らしさ」の再発見

OD:存在が受け入れられることで超越感が育つ

OD:自己超越的な共感経験 SFA:意味を持つ目標の設定

NA:自分の人生の文脈の再構成

OD:今ここにあることの意味に気づく

NA:自己超越感が自己実現につながる
⑥ 職業的/キャリア SFA:未来志向の質問がキャリア行動を促す

NA:人生の転機を語り直すことで方向性が定まる

OD:職場の対話文化に貢献

OD:対人関係の改善による職場環境の変化 SFA:キャリアビジョンとの意味づけ連結

NA:キャリアの物語化で納得感が生まれる

SFA:実際の目標達成に繋がる

NA:キャリアの選択と行動が一致する体験

⑦ 経済的(安定・自立) SFA:行動の自己管理が経済的自立に繋がる

NA:困難の語り直しにより自己価値を回復

OD:経済的不安への共感と安心の土台

OD:経済不安を共有する関係性 NA:価値と意味の再構築により希望が生まれる SFA:目標達成によって自立的成果を得る

📌 ポイント

  • SFA:未来に向けた行動・達成・強みによって**「前進感」**を支える
  • NA:語りを通じて**「意味」や「アイデンティティ」**を再構成
  • OD:共感と多様な対話により**「関係性」や「存在」**の安心をつくる

 

以下に、解決志向(SFA)ナラティヴ(NA)オープンダイアローグ(OD)の各アプローチにおけるコーチング心理学での活用方法メリットを表にまとめました。


🎓 コーチング心理学 × 3アプローチの活用と資格のメリット

アプローチ コーチング心理学での活用 メリット(心理職・コーチ・教育者・支援者向け)
🟢 SFA(解決志向アプローチ) – ゴール設定・リソース活用・行動変容を支援
– ミラクルクエスチョンや例外探しで短期間に変化を促す
✅ 実践的なスキルがすぐに活かせる(ビジネス/教育/福祉)
✅コーチングとの親和性が高い
✅汎用性が高い
🔵 NA(ナラティヴ・アプローチ) – クライアントの語りを深く聴き、自己理解を支援

– 自己物語の再構成でアイデンティティ変容を促す

✅ 傾聴・共感・深層的対話力が高まる
✅ カウンセリング心理学との融合に強み
✅ キャリアコーチングに活用できる
🟠 OD(オープンダイアローグ) – 1on1、チームや組織・家族との「開かれた対話」による関係性支援- 安全な場づくり・共感の土壌形成

-心理的安全性の構築

✅ チーム・組織開発、家族支援に即した資格として価値が高い
✅ 対話ファシリテーション力が向上し、場づくりの専門家として活躍可能
✅ 心理的安全性や多様性推進に有効

💡こんな人におすすめ:

あなたが目指す方向性 最適なアプローチ 理由
✅ すぐに変化や行動を引き出したい SFA 短期で効果を出しやすく、実務向き
✅ 深い自己理解や再定義を促したい NA クライアントの内面探求と語りの力を活かせる
✅ チームや対人関係の質を高めたい OD 安心な対話環境をつくるプロセスに強みがある

🏆 資格取得による共通のメリット

  • 専門性の可視化(名刺・講座・提案書などでの信頼性向上)
  • 教育・医療・福祉・企業分野での実践力が高まる
  • 学術的裏付けがあるアプローチとしてエビデンスベースで活動できる
  • ✅ 他の心理学モデル(例:ポジティブ心理学・認知行動療法・ACT)との統合的活用が可能

最後に、学術的な視点で、まとめてみました。

解決志向アプローチ(Solution-Focused)、ナラティヴ・セラピー(Narrative Therapy)、オープンダイアローグ(Open Dialogue)は、現代の心理社会的支援や教育、医療現場で注目されている対話的・協働的アプローチです。これらは、個人や家族、ネットワークの強みや物語、対話を重視し、問題解決や回復、自己効力感の向上を目指します。

解決志向アプローチの特徴と応用

  • 強みと目標志向:解決志向アプローチは、クライアントの持つリソースや強みに焦点を当て、目標設定や具体的な行動計画を重視します(Seko & Lau, 2021; McNamee et al., 2023; Pillai & Corcoran, 2007; Dierolf, 2020; Passmore, 2020)。
  • 技法例:スケーリング・クエスチョンやミラクル・クエスチョンなど、創造的かつ非評価的な質問を用いて、クライアントの希望や変化の可能性を引き出します(Falch-Eriksen & Toros, 2024; Passmore, 2020)。
  • 多様な場面での活用:高等教育、児童福祉、学校、成人メンタルヘルスなど幅広い分野で応用され、自己効力感やエンゲージメントの向上、協働的な関係構築に寄与しています(Seko & Lau, 2021; McNamee et al., 2023; Falch-Eriksen & Toros, 2024; Passmore, 2020; Metcalf, 2020)。

ナラティヴ・セラピーとの統合

  • アプローチの融合:解決志向とナラティヴ・セラピーは、クライアントの物語を尊重しつつ、望ましい未来像の構築や新たな行動戦略の創出を支援する点で補完的です(Metcalf, 2017)。
  • 実践例:トラウマ、依存症、家族問題など多様な課題に対し、両アプローチを組み合わせることで、短期間で効果的な支援が可能とされています(Metcalf, 2017)。

オープンダイアローグの実践と課題

  • ネットワーク重視と協働:オープンダイアローグは、家族や社会的ネットワークの積極的な参加と、対話を通じた共同意思決定を重視します(Buus et al., 2021; Lorenz-Artz et al., 2023)。
  • 導入の課題:現場での導入には、専門用語の調整や、実践者間の理解促進、組織的な障壁の克服が必要とされています(Buus et al., 2021; Lorenz-Artz et al., 2023)。
  • ピアサポートの役割:ピアサポートワーカーの導入や、体験的な学び、用語の工夫などが、現場での理解と普及に寄与しています(Lorenz-Artz et al., 2023)。

効果と今後の展望

アプローチ 主な効果・特徴 課題・今後の展望
解決志向 強み活用、目標志向、短期的効果 多様な文脈での実証研究の拡充(Seko & Lau, 2021; Pillai & Corcoran, 2007)
ナラティヴ 物語の再構築、価値の尊重 解決志向との統合的活用(Metcalf, 2017)
オープンダイアローグ ネットワーク協働、対話的意思決定 導入障壁の克服、用語・実践の工夫(Buus et al., 2021; Lorenz-Artz et al., 2023)

まとめ

解決志向、ナラティヴ、オープンダイアローグはいずれも、個人やネットワークの強みや物語、対話を重視し、協働的な問題解決や回復を支援する現代的アプローチです。各アプローチの特徴を活かしつつ、現場の文脈に応じた柔軟な導入と、さらなる実証研究が今後の発展の鍵となります。

解決志向、ナラティヴ、オープンダイアローグのアプローチにコーチング心理学を適用することには、自己効力感や自己洞察の向上、強みの発見、協働的な問題解決、心理的ウェルビーイングの促進など、多くのメリットがあります。これらのアプローチは、個人やチームの成長を支援し、持続的な変化を生み出すための有効な手法とされています。

主なメリット

  • 強みとリソースの活用
    コーチング心理学は、クライアントの強みやリソースに焦点を当て、問題よりも解決や希望に目を向けることで、自己効力感や自信を高めます(Gustafsson & Öster, 2023; Passmore, 2020; Seko et al., 2021; Grant & Atad, 2021; Koen et al., 2022)。

  • 協働的・対話的な関係構築
    コーチとクライアントが対等な立場で協働し、オープンな対話を通じて意味や価値観を共に構築します。これにより、自己洞察や新たな気づきが生まれ、前向きな行動変容が促進されます(Moodie et al., 2020; Pavlović, 2024; Moodie et al., 2021; Seko et al., 2021)。

  • 心理的ウェルビーイングと目標達成の促進
    コーチング心理学は、目標達成、自己調整、心理的ウェルビーイングの向上に効果的であり、解決志向的な質問やナラティヴ的な自己物語の再構築を通じて、持続的な成長を支援します(Wang et al., 2021; Grant & Atad, 2021; Koen et al., 2022)。

  • チームや組織への応用
    チームや組織においても、コーチング心理学のアプローチは協働的な問題解決やチームの結束力向上に寄与し、より良いコミュニケーションやリーダーシップの発揮を促します(Pavlović, 2024; Palomino et al., 2025; Seko et al., 2021)。

適用領域 主なメリット 引用
解決志向 強みの発見、自己効力感の向上、前向きな行動促進 (Gustafsson & Öster, 2023; Passmore, 2020; Koen et al., 2022)
ナラティヴ 自己物語の再構築、自己洞察、意味の共創 (Pavlović, 2024; Moodie et al., 2021)
オープンダイアローグ 協働的対話、関係性の強化、チームの結束力向上 (Moodie et al., 2020; Moodie et al., 2021; Seko et al., 2021)

コーチング心理学を解決志向・ナラティヴ・オープンダイアローグのアプローチに適用することで、個人やチームの強みを引き出し、協働的な問題解決や心理的ウェルビーイングの向上を実現できます。これらのアプローチは、持続的な成長と前向きな変化を支援する有効な手法です。

 


📚 参考文献

  • Buus, N., Ong, B., McCloughen, A., Einboden, R., Mayers, S., Lennon, E., & Mikes‐Liu, K. (2021). Implementing Open Dialogue approaches: A scoping review. Family Process. https://doi.org/10.1111/famp.12695
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  • Falch-Eriksen, A., & Toros, K. (2024). Solution-focused approach: a way of facilitating children’s participation and understanding children’s experiences, needs, and wishes. Journal of Family Social Work, 28, 22–31. https://doi.org/10.1080/10522158.2024.2435814
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  • Koen, J., Theeboom, T., Van Vianen, A., De Pagter, A., Solms, L., De Hoog, M., & Beersma, B. (2022). Simply effective? The differential effects of solution-focused and problem-focused coaching questions in a self-coaching writing exercise. Frontiers in Psychology, 13. https://doi.org/10.3389/fpsyg.2022.895439
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投稿者プロフィール

徳吉陽河
徳吉陽河
徳吉陽河(とくよしようが)は、コーチング心理学研究会・コーチング心理学協会の創設者の一人であり、日本・世界のおけるコーチング心理学のパイオニア。コーチング心理士、公認心理師・キャリアコンサルタント、認定心理士(心理調査)、ポジティブ心理療法士、として教育・医療・福祉・産業分野で活動する専門家。東北大学大学院博士後期課程で研究し、国際コーチング心理学会、国際ポジティブ心理学会など、世界で学び、研究を発表。教育プログラム、心理尺度開発なども専門としている。著書に『ポジティブ大全』『科学的に正しい脳を活かす「問いのコツ」 結果を出す人はどんな質問をしているのか?』『ナラティヴ・セラピー BOOK』、『コーチング心理学ガイドブック』『コーチング心理学ハンドブック』などの翻訳書などがあり、科学的なエビデンスと物語(ナラティブ)に基づくコーチングとウェルビーイング教育を推進している。累計4000名のコーチ、カウンセリング実績」(ワークショップを含む)、「累計6000回以上のセミナー実績」以上の実績がある。国土交通省 航空保安大学講師、元東北文化学園大学講師、元仙台医療センター看護学校講師、元若者サポートセンター講師など。教育機関、海外・国外の法人企業などで講師を担当実績がある。学校法人・企業法人・医療法人(リハビリ)など、主に管理職に関わる講師を数多く担当。座右の銘は、「我以外皆我師」、失敗・挫折もたくさんしており、「万事塞翁が馬」大切にしている。「自己肯定感が低いからこそ成長できる」ことを大切にしている。

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